カルロス・サインツJr.は昨年マクラーレンにいればF1王座を争っていた?
ウィリアムズF1に加入して初年度を迎えたカルロス・サインツJr.は、派手さこそないものの、着実さとプロフェッショナリズムで強い印象を残した。

元FIAスチュワードのジョニー・ハーバートは、そんなサインツJr.をマックス・フェルスタッペンと比較しつつ、「状況が整えば世界選手権を争える存在だ」と評価している。

シーズン序盤、サインツJr.は新しいチームと扱いの難しいマシンへの適応に苦しんだ。だが、時間の経過とともに状況は好転し、シーズン終盤には明確な上昇気流に乗った。

最終ランキングではチームメイトのアレクサンダー・アルボンに僅差で及ばなかったものの、年末に2度の表彰台を獲得し、グローブの陣営に大きな手応えをもたらした。ウィリアムズF1は、2028年を視野に入れてタイトル争いに加わる構想を描いており、サインツJr.はその中心的存在と見られている。

フェラーリで培った経験が最大の武器
「カルロスは、最近フェラーリで積み重ねてきたすべての経験を含めて、チームにとって非常に大きな戦力に見える」

そう語るハーバートは、サインツJr.がトップレベルのドライバーと渡り合ってきた実績を高く評価する。

「例えばシャルル・ルクレールと戦ってきた中で、彼がどれほど高いパフォーマンスを発揮していたかは明らかだ。そしてウィリアムズではアレクサンダー・アルボンに対してもそれを証明した。チームとマシンに慣れるまでには少し時間がかかったが、シーズン後半になると本来の力を完全に取り戻した」

“目立たない”がゆえの強さ
ハーバートは、サインツJr.が世界王者を狙える資質を備えていると考えている。ただし、その条件として「勝てるマシン」が不可欠だとも強調する。

「もし彼に必要なマシンを与えられたなら、例えばマクラーレンに乗っていたとしたら、間違いなくタイトル争いをしていただろう。彼はマックスのように感情を前面に出したり、強烈な自己主張をするタイプではない。その分、少し目立たない存在に見えるだけだ」

カルロス・サインツJr. ウィリアムズ・レーシング

父から受け継いだ仕事への姿勢
サインツJr.の強みは、言葉や振る舞いの派手さではなく、日々の積み重ねにある。その姿勢は、ダブル世界ラリー選手権王者である父、カルロス・サインツSr.の影響も大きいとハーバートは見る。

「彼は父親と同じように、ただ淡々と仕事をこなすタイプだ。非常に優れた仕事への倫理観を持っていて、それはチームという組織の中で極めて重要な要素だ」

最後にハーバートは、サインツJr.の将来に大きな期待を寄せている。

「彼が世界選手権を本気で争えるマシンに乗るチャンスを得られることを、心から願っている。そうなれば、彼はとても静かに、そして非常にプロフェッショナルな形でチャンピオンになるだろう」

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カテゴリー: F1 / カルロス・サインツJr. / ウィリアムズ・レーシング