アルファロメオF1、今年後半にレースを詰め込むコスト増を懸念
アルファロメオ・レーシングのF1チーム代表を務めるフレデリック・バスールは、今年後半にできるだけ多くのレースを詰め込もうとする動きは、グリッド上のすべてのF1チームに深刻なコストの影響を与える可能性があると警告する。

新型コロナウイルスの世界的な大流行により、現在、2020年のF1世界選手権で予定されていた22戦のうち最初の9戦が、中止もしくは無期限の延期となっている。

F1上層部は、シーズン後半に延期となったグランプリの大部分をリスケすることを望んでおり、伝統的に夏休みとされた8月のすべての週末にレースを詰め込むことを検討している。

しかし、フレデリック・バスールは、短い期間に多くのレースを開催しようとすると必然的に費用がかかり、自分のチームを含むグリッド上の小規模チームに深刻な結果をもたらすと指摘する。

「続けてより多くのレースをしたい場合、それはより高価になる」とフレデリック・バスールはコメント。

「12か月で18戦を行うよりも、6か月で18戦を行う方が費用がかかる。より多くの在庫を持ち、より多くの部品を持ち、そしてより多くのメカニズムで作業する必要がある。それは非常に費用がかかる」

フレデリック・バスールは、レース週末のフォーマットを3日から2日に短縮することは、余分な支出の一部を取り戻す方法の1つになると語る。

「6か月以内に15〜18レースを行うための作業負荷は確かにそれは課題だ。2018年のように3つのレースが続けて行われる場合、2日間のイベントを開催することは理にかなっている」

「それはすべてのチームにとっての挑戦だ。我々はメカニックをローテーションさせられるような大きなチームがないので、おそらく小さなチームの方が挑戦となるだろう」

「我々は彼らの仕事量を減らすための解決策も見つけなければならない。全員がこれに柔軟に対応していると思う。誰もが状況と解決策を見つけることが重要であるという事実を理解している」

フレデリック・バスールは、F1のスポーティングディレクターであるロス・ブラウンとF1の経営陣がどのような措置を講じても、完全なサポートを与えると約束する。

「私はできるだけ多くのレースを開催できるならば役立つ可能性があるすべての決定に賛成するだろう」とフレデリック・バスールは語る。

また、フレデリック・バスールは、短い期間でのより多くのレースをすることは、コストだけでなく、将来のマシン開発にも波及すると予測。新型ココロナウイルスの混乱の結果として、F1は当初2021年に計画されていた新しいレギュレーションの導入を1年遅らせている。

「このような状況に直面して新車を開発することはできないだろう」とフレデリック・バスールは述べた。

「我々にはそれを実行するためのチームがない。我々できる最良の決定は、2021年の規制を2022年に延期し、2020年に2021年マシンの開発を中止することだった」

「それはこれまでで最高の選択肢だった。このような状況に対処できる唯一の方法だ」

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カテゴリー: F1 / アルファロメオF1チーム