ザウバー
ザウバーのロシアとの救済契約と将来のレースドライバー候補としてのセルゲイ・シロトキンの出現は、F1界に大きな驚きを与えている。

ロシアのF1解説者アレクセイ・ポポフは「信じれるようになるまで何度も(プレスリリースを)読まなければならなかった」と Basler Zeitung にコメント。

今回の契約の背景にKGBの存在があることは報じられているが、ザウバーのリリースで紹介された3つの企業の実体についてはほとんどわかっていない。

また17歳であるセルゲイ・シロトキンの2014年のレースデビューすることになれば非常に異常なことになるだろう。

元ヴィタリー・ペトロフのマネージャー、オクサナ・コサチェンコは「まずはセルゲイと彼の同僚の幸運を祈りたいです」とコメント。

「でも、ここまでのところ、彼はF1ドライバーではありません。特定な取り決めですが、間違いなく実行されるでしょう」

ロシアのザウバーへの投資は1億7000万ドル(約170億円)に上ると報じられているが、 Bild は、まだロシアからは1セントもザウバーに流れていないと主張する。

しかし、以前セルゲイ・シロトキンと彼のパートナーと働いた経験のあるアンドレアス・ジェンツァーは、彼の契約は全てポジティブなものだったと Tages-Anzeiger に述べた。

「2008年に初めて彼のロシアのサポーターが連絡してきたとき、最初はちょっと懸念もあった。だが、その年月のすべてで悪い経験はしなかった」

セルゲイ・シロトキンが2014年にF1デビューできるかは、トラックテストができるかにかかっているといえる。

しかし、ドイツの放送局員クリスチャン・ダナーは「残念ながら、彼は現在のF1ドライバーのレベルには数光年及ばない」とコメント。

レッドブルのヘルムート・マルコは、現在セルゲイ・シロトキンが参戦するフォーミュラ・ルノー3.5の実情をより知っている。

セルゲイは現在ミッドフィールドにいるし、悪くないという印象を持っている。グティエレスよりはいい。だが、彼はプレッシャーのかけられた状況で何ができるか示さなければならない」

ヘルムート・マルコは、セルゲイ・シロトキンにとっての大きな困難は、義務的なスーパーライセンスを取得できるかになると語る。

「スポンサーにそれを買ってもらうことはできない!」

今回のロシアとの契約は、財政的に枯渇したザウバーが、自暴自棄になって交わした契約だとの見方もある。

あるスイスのサプライヤーは、昨年の12月からザウバーから1セントも支払われていないと Aargauer Zeitung に明かした。

スイスのメディア関係者は「残念ながら、ザウバーは(ロシア)とゲームをしなければならないが、閉店するよりはましだ」と述べた。

Speed Week は、「ガスプロムがポールポジションであり、ロシアから通常のスポンサーが流れてくるのも時間の問題だった」ので、ロシアとの契約は良いものだと考えている。

一方、バーニー・エクレストンは、ザウバーの契約、さらにマルシャとフェラーリが長期的なエンジン契約を結んだことを歓迎した。

「ザウバーとマルシャが存続することを嬉しく思う」とバーニー・エクレストンは Blick にコメント。

「だが、状況がどれくらい深刻なものだったかは、私にはわからない」

バーニー・エクレストンは、ロシアの大統領ウラジミール・プーチンもザウバーの契約の支えになっていると付け加えた。

「モスクワで彼と3回一緒になった。彼は非常に熱心で助けになってくれる。F1全体にとって有益なことだ」

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カテゴリー: F1 / ザウバーF1チーム