レッドブルF1 マルコ顧問「フェルスタッペンの故意の接触は制裁に値する」

この物議を醸した接触について、4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは当初謝罪の意思を見せなかったが、翌日にSNSで「正しくなかった」とコメント。レッドブルF1のクリスチャン・ホーナー代表も、27歳のフェルスタッペンがチームに「謝罪した」と明かしていた。
フェルスタッペンのメンターでもあるマルコは、レッドブル傘下の放送局Servus TVに出演し、あの場面で「ラッセルに譲るために減速した後、突然加速した」と説明。「あれは重大な誤判断だった」と断じた。
「ラッセルとの間にはすでに確執があった。いくつかの出来事と判断ミスによって、マックスは感情に流されたんだ」
「一晩寝たことが効いた。あの状態のマックスには、そっとしておくのが一番だ」
フェルスタッペンが謝罪すべきだったかどうかについて、マルコはこう語った。
「彼は後になって謝罪した。それはもちろん正しかった」
FIAはこの接触について、10秒加算ペナルティとスーパーライセンスポイント3点の加算を即座に科し、フェルスタッペンの累積ポイントは次戦出場停止まで残り1点に迫った。
この制裁についてマルコは「妥当なものだ」としつつも、フェルスタッペンが実際にレースを欠場するリスクは否定した。
「カナダで粗野な走りをして、次のオーストリアで出られないなんてことにはならない。彼は自分の限界を分かっているレーサーだ」

一部では、フェルスタッペンがハードタイヤを履かされたことにも不満を抱いていたのではとの憶測もあるが、ピレリのモータースポーツディレクター、マリオ・イゾラは「ソフトタイヤは予選とグリッドへ向かう際に使われており、再利用に適さなかった」と、レッドブルの判断を支持した。
一方でマルコは、そもそもピットインさせたこと自体が間違いだったと認めている。
「残されていたのはハードタイヤだけだったが、それを履かせたのは間違いだった。代案はピットインしないことだった」
「マクラーレンには抜かれていただろうが、(シャルル・)ルクレールは抑え込めたはずだ」
さらにマルコは、現状でレッドブルF1が2025年のタイトル争いでマクラーレンに遅れを取っていることが、より深刻な問題だと語った。
「今のところ、マックスはチャンピオンになれるマシンを持っていない。彼だけがあのマシンをなんとか扱えている」
「すべてが完璧にかみ合えば、我々はマクラーレンと同等の速さを出せるが、それは3~4戦に1回程度だ。マクラーレンは常に上位にいる」
「まだ諦めていないが、難しい戦いになる」
最後にマルコは、フェルスタッペンが意図的に成績を落とし、契約解除条項を発動しようとしているという一部の憶測についても言及した。
「ありとあらゆる突飛な説があるが、それはマックスが望んでいることではない。馬鹿げている」
「もし彼が望んでいれば、もうすでに違うことをやっていただろう」
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