角田裕毅の後任にバルテリ・ボッタスが名乗りもレッドブルF1に壁
バルテリ・ボッタスは、現在苦戦している角田裕毅に代わる選択肢として、自身がレッドブルF1への移籍に前向きであることを示唆した。しかし同時に、その可能性を妨げている「ある人物」の存在を明かした。

2024年末でザウバーを離れたボッタスは、2025年は古巣メルセデスにリザーブドライバーとして復帰。現レギュラードライバーのジョージ・ラッセルとルーキーのアンドレア・キミ・アントネッリのバックアップを務めている。

35歳のフィンランド人は、昨年末にレッドブルF1に自らを売り込んだことを明かしており、次のように語った。

「レッドブルには売り込んだけど、断られた。あのチームには、なぜか僕のことを好きじゃない人たちがいるようなんだ」

ポッドキャスト番組「Beyond the Grid」に出演したボッタスは、レッドブルの本拠地であるミルトン・キーンズの陣営と話し合いを持ったことを認めつつ、その後に交渉が立ち消えになった背景をこう明かしている。

「話はすぐに潰れた。レッドブルの中には、僕のことをあまり好ましく思っていない“ある人物”がいるようだからだ」

「彼らは自分たちのアカデミーの外に目を向けているかどうかも分からない。レッドブルにはたくさんのドライバーがいて、ジュニアチームもあるしね」

その上でボッタスは、今のレッドブルRB21は若手よりも経験あるドライバーの方が乗りこなせるのではないかという自身の仮説も口にしている。

「今のレッドブルは簡単なクルマじゃないように見える」

「もちろんマックス(フェルスタッペン)は素晴らしい仕事をしている。彼はマシンの限界を超えているような走りを見せている。でも、彼の隣に座った誰もが良い結果を出せていない」

「速く走るためには、もしかしたら経験が必要なクルマなのかもしれない。あくまで僕の推測だけどね」

「ただ、レッドブル側も僕がレースに出たいと思っていることは分かっているはずだし、来年なら僕が使えるということも承知している。でも、彼らがどう考えているのかは分からない」

角田裕毅が苦戦している現状についても言及しつつ、レッドブルのセカンドカーに求められる資質を慎重に分析した発言といえる。

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キャデラックF1について「非常に興味深いプロジェクト」
ボッタスはまた、2026年にF1参戦を予定しているキャデラック(アンドレッティ)や、来季からメルセデスのカスタマーチームとなるアルピーヌとも話をしていることを明かした。

キャデラックについては「非常に興味深いプロジェクトだ」とし、こう語っている。

「もし自分がそのチームに加わるなら、ゼロからスタートできるのは本当に面白いと思う。すべてが新しく始まるなかで、自分の意見が多く反映されるし、どの方向に進むかも自分次第。そういう立場になれるのは、成功したときにとてもやりがいがあるし、報われるだろう」

キャデラックは、かつてのチームメイト周冠宇、ミック・シューマッハ、そしてセルジオ・ペレスらも候補に挙げているとされるが、F1で12シーズンの経験を持つボッタスは、有力候補の一人となっている可能性がある。

インディカー移籍の可能性にも言及
さらにボッタスは、インディカーからオファーを受けていたことも明かしたが、現時点では断ったという。ただし、将来的な米国でのレース参戦には意欲を示している。

「オーバルはまだ走ったことがないけど、不安はないよ」

「もし来年F1に乗れないなら、プランBを真剣に考えないといけない。その選択肢の一つがインディカーだ」

「インディカーに行くなら、数年単位でコミットしたい。簡単な世界じゃないからね。カテゴリーもクルマもコースも全部違う。でも、まだあまり話しすぎないようにしたい。できる限りF1に留まりたいから」

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カテゴリー: F1 / バルテリ・ボッタス / レッドブル・レーシング / 角田裕毅