佐藤琢磨 インディカー初優勝 「言葉もありません。最高の気分です」
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インディカー・シリーズに参戦して4シーズン目の佐藤琢磨は、キャリア52戦目にして悲願の初優勝となる。この勝利は、日本人ドライバーにとっても、アメリカのトップ・オープンホイールレースにおける初めてのものとなる。
佐藤琢磨は、予選4番手で2列目アウト側グリッドからスタート。すぐにライバルをパスして3番手にポジションを上げた。23周目、佐藤琢磨は昨年度チャンピオンのライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)をパスし、2番手に浮上。28周目に1回目のピットストップを行った。その次の周にポールポジションからトップを守り続けていたダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)がピットインし、作業に時間がかかったことで佐藤琢磨がついにトップに躍り出ました。
トップに立った佐藤琢磨は自信に満ちた走りを続け、リスタートでもその座を守った。ハードタイヤでスタートし、レース中盤からゴールまでをソフトタイヤで戦い抜くという作戦が的中し、レースをリードし続けた。レース終盤、佐藤琢磨と同じ作戦で予選11番手だったグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が2番手に浮上。彼は一瞬、佐藤琢磨に近づきかけたが、ゴールが近づくに連れて両者の差は広がっていった。佐藤琢磨は2番手に5秒の差をつけてファイナルラップの80周目に入り、そのあとに後方グループの中でアクシデントが発生したため、チェッカーフラッグとイエローフラッグが同時に振られる中で、佐藤琢磨は初勝利のゴールラインを横ぎった。
第3戦の表彰台はHondaドライバーたちが独占。そして、フランキッティが4位でゴール。Hondaは今シーズン初勝利を1-2-3-4フィニッシュで達成した。
佐藤琢磨 (優勝)
「言葉もありません。最高の気分です。信じられないですし、本当にうれしいです。今週は完ぺきなレースウイークエンドになっていました。チームが最高の仕事をしてくれました。ピットストップも作戦も完ぺきでした。Hondaエンジンもパワフルで、レース中の私は、マシンを限界で走らせることを楽しむことさえできていました。開幕2レースで課題となっていたピットストップも、今日は本当にすばらしかったです。クルー全員が完ぺきな仕事をしていました。自分も集中力を保ち、与えられた仕事をやり遂げようと考えながら走っていました。その結果、すべてがうまくいって、まるで簡単に勝てたように感じたほどでした。この勝利が、まだ震災の影響が残っている日本に、いいニュースとなってくれるといいですね。日本の朝に、こうしたニュースを届けられることをうれしく思います」
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カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー