フェラーリ
フェラーリは、ルカ・ディ・モンテゼーモロ会長が信じている“誤った進路転換”を正すためにF1の主要株主たちとの会談を求めている。

新しいV6ターボ“パワーユニット”や燃料効率の改善が導入された今年の新レギュレーションに対し、フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモーロ会長は批判的な態度をとってきた。

ルカ・ディ・モンテゼーモロ会長は Wall Street Journal にF1撤退をほのめかす発言をしていたが、それに続き、フェラーリは声明をリリース発表。F1の方向性を変えるためにとっている活動について触れた。

「フェラーリには半世紀以上にわたってF1の血が流れている。そのためF1がとってしまったと思える誤った方向性から引き戻すために動くことを決めた。マラネロのチームは公式な活動としてこれを行っていくことを決断し、F1商業権所有者、バーニー・エクレストン、およびF1を所有する企業(CVCキャピタル)代表のドナルド・マッケンジーへ宛てたルカ・ディ・モンテゼモーロ会長からの文書で具体的な提案をすることを決定した」

「これは最後通告や脅しでもなく、このスポーツで重要な役割を担った人々がテーブルを囲み、オリンピックやサッカーワールドカップのような世界的なイベントと並んでF1がモータースポーツにおけるベンチマークとなり続けるための新しいアイデアを話し合おうという提案だ」

「モンテゼモーロ会長はF1の利益のために行動するためにこの集団が共同でブレストを実施することを望んでいる。F1の重要な価値が再び認められるように、チーム、スポンサー、プロモーター、メディアといったあらゆる分野からがコミットすることに価値がある。社長は、今のところ関与していない、もしくは一部でしか関わりを持っていないその他のハイエンドの陣営も招待したいと考えている。それはニュースメディアやソーシャルネットワーク、そしてGoogleやAppleなどといった大企業だ」

「F1は技術革新や研究開発に基盤を持つべきだが、それには持続可能なコスト、そして何よりショーを催すプロダクトの一部として前進していかなければならない。なぜなら、それは商業パートナーやスポンサー、一番大切なファンを引き込んだショーだからだ。ファンこそがF1プロダクトの真のエンドユーザーだ。それらの要素を正しく融合させることが、我々の愛すべきこのスポーツの持続性と将来のために不可欠になるだろう」

今季、ルカ・ディ・モンテゼモーロは、F1が“タクシードライバー”のフォーミュラになっていると主張し、新レギュレーションの変更を提案していた。しかし、燃料タンクのサイズを拡大するためには一からマシンをデザインし直すことが必要になえい、エンジニアらによってただちに却下されている。

また、ルカ・ディ・モンテゼモーロの発言後に実施されたF1バーレーンGPが今季で最もエキサイティングなレースの一つとなったこともあり、その提案は日陰のものとなっていた。

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ