フェラーリ会長 バスールのF1チーム代表続投に言及「安定が成果を生む」
フェラーリのエグゼクティブ・チェアマンであるジョン・エルカーンが、今季前半戦を「厳しいものだった」と振り返りながら、チームの現状と、チーム代表フレデリック・バスールへの信頼について語った。

第14戦ハンガリーGPを前に、フェラーリはコンストラクターズランキング2位に位置しているが、首位マクラーレンとは268ポイントという大差をつけられており、シーズン序盤は波乱続きだった。

ハンガロリンクに姿を見せたエルカーンはF1.comのローレンス・バレットの取材に応じ、シーズン前半最後のレースにあたって次のように語った。

「シーズン前半の最後のレースということで、チームと一緒にここに来られて嬉しい。厳しいスタートだったことを振り返るいい機会でもあるし、それ以上に、シーズン後半に向けてしっかりとした基盤を築く重要なタイミングだ」

「全員がリフレッシュして、エネルギーをもって夏休みに入れるようにすること。そしてオランダ(ザントフォールト)からの後半戦を力強くスタートできるようにすることが大切なんだ」

また、シャルル・ルクレールがチームの中核を担い、ルイス・ハミルトンが加入して適応を進めるなか、バスール体制が定着しつつある今のフェラーリの状況については、次のように述べた。

「我々にとって今シーズンは厳しいものだった。だからこそ、しっかりと前半を締めくくって、後半戦をエネルギーに満ちた状態で始めることが何より重要なんだ」

「フェラーリは勝ちたいチームだし、勝ってきたし、団結すればこれからも勝てる。フェラーリにとって大切なのは"個"ではなく、"個々の人間たち"だ」

「その個々の人々が力を合わせれば、驚異的なことが成し遂げられる。それはF1でもまさに同じだった」

「我々が勝利していた時代を思い出してほしい。あのときは、素晴らしいエンジニア、メカニック、ドライバー、チーム代表たちが、本当に団結していた。だからこそ勝てたんだ。要は、偉大な個人の集合体が、一体となってより大きな力を発揮するということなんだ」

スクーデリア・フェラーリジョン・エルカーンとフレデリック・バスール(バーレーンGPにて)

ハンガリーGPの週末冒頭、フレデリック・バスールが複数年契約を更新し、2023年からの指揮継続が決まった。その理由について問われると、エルカーンはこう答えた。

「フレッドとは非常に良い関係を築いてきた。だからこそ、この関係を継続していくことが重要だった」

「ここまでの取り組みを土台として、さらにその上に積み上げていきたい。F1の世界では、必要なのは関与、信頼、そして時間だ。時間が我々の味方になってくれる必要がある」

「フレッドとの関係は自然な進化を遂げてきたし、それはフェラーリの中で誰もが実感していることだ。安定性が結果に大きな影響を与えることの重要性は明らかだ。我々全員が望んでいるのはまさにそれなんだ」

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ