アストンマーティン、F1ハンガリーGPで躍進 元戦略責任者が要因分析

1週間前のベルギーGPでは低調だったアストンマーティンだが、ブダペストでは予選5番手と6番手を獲得。決勝でもフェルナンド・アロンソが5位、ランス・ストロールが7位に入り、今季最高の週末を記録した。
これにより、アストンマーティンはコンストラクターズ選手権でも6位に浮上し、夏休みに入った。
単一パーツの交換がもたらした影響
Sky Sports F1のポッドキャストでコリンズは、AMR25の設計変更が躍進の引き金になった可能性を指摘した。
「パドックで話題になっているのは、新しいフロントウイングと旧型フロアの組み合わせで走っているということ。もちろんサーキット特性もあるけど、これまでハイダウンフォースのサーキットでここまでのパフォーマンスは出せていなかった中で、この急激な変化は驚きよ」
コリンズは、空力パーツ間の複雑な相互作用により、1つの部品変更が全体に波及する可能性を説明した。
「旧型フロントウイングでは、そこから流れる空気がフロアの性能を十分に引き出せていなかったのかもしれない。新しいフロントウイングによって空気の流れが改善されれば、フロア、ディフューザー、リアウイングまですべてがうまく機能するようになる」
「特にフロントウイングやフロントブレーキダクトのように、その後方の空力全体に影響を与える部品を正しく機能させれば、短期間でパフォーマンスが向上することもある。これがさまざまなダウンフォースレベルのサーキットで再現されるかは今後確認が必要だけど、アストンマーティンにとっては非常にポジティブな兆しね」

アロンソ「うれしい驚きだが理由が不明」
今回の急上昇にファンやチームは沸いたが、2度のワールドチャンピオンであるアロンソは、その速さがなぜ出たのか分からないことに懸念を示した。
「驚きだね。本当にうれしい驚きだ。良いのは、僕らが競争力を持ち、速かったということ。心配なのは、その理由が分からないことだ」
「今回のテーマは新しいフロントウイングだった。もしこれでこれだけの性能向上が得られたなら非常に良いニュースだけど、現時点ではその理由を理解する必要がある」
F1は夏休みに入り、アストンマーティンはこの躍進がハンガロリンク特有の条件による一時的なものか、それとも長期的な上昇の始まりなのかを見極めることになる。
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