角田裕毅のF1アブダビGPペナルティにシュタイナーが異議「これはレースだ」
2025年F1最終戦アブダビGPで科された角田裕毅への5秒ペナルティについて、元ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーが異論を唱えた。

角田裕毅はヤス・マリーナ・サーキットで行われた2025年F1シーズン最終戦において、ランド・ノリスとのポジション争いの中で5秒のタイムペナルティを受けた。

角田裕毅は防御の際に複数回ラインを変え、結果としてノリスをコース外へ押し出す形となった。ノリスはコース外に出た状態で角田裕毅を追い越したが、「コース外での追い越しおよびアドバンテージ取得」については調査のみでお咎めなしとなった。

スチュワードは、ノリスには角田裕毅の走行によって他に選択肢がなかったと判断し、ノリスを不問とする一方で、角田裕毅にペナルティを科した。

シュタイナー「何も起きるべきではなかった」
この裁定について、ギュンター・シュタイナーはノリスが無罪放免となった点には同意しつつも、角田裕毅への処分には納得していない。

「本当なら、もうひとつペナルティを出すべきだろう。あのブレーキング中の動きが、アブダビでは急に流行り始めたんだから」と、シュタイナーは『The Red Flags Podcast』で皮肉を込めて語った。

そのうえで、次のように本音を明かしている。

「いや、実際には何も起きるべきではなかった。これはレーシングだ。これこそ我々が見たいものだし、観客やファンが望んでいるものだ。スチュワードが目立とうとしてペナルティを出し、注目を集める必要なんてない。これはフェアだったし、これはレーシングだ」

「角田裕毅は限界ギリギリで走っていたと思うが、ランド・ノリスも同じく限界だった。すべてはうまく収まり、素晴らしいバトルを見せてくれた」

ペナルティ乱発への強い不満
シュタイナーは、近年のF1におけるペナルティの多さそのものにも不満を示している。

「私はずっと言っているが、もしこういうことをすべて禁止してしまったら、一体誰がレースを見に行くんだ?」と疑問を投げかけた。

「彼らにはそれが分かっていない。なぜなら、スチュワードとして自分たちがスポットライトを浴びたいだけだからだ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング / F1アブダビGP