角田裕毅 PU交換&ウイング変更でF1ラスベガスGPをピットレーンスタート

FIA(国際自動車連盟)は22日に発行したスチュワード文書43号およびテクニカルデリゲート報告書の中で、角田裕毅のマシン(22号車)に複数の重大なパルクフェルメ違反が確認されたと発表した。
文書によれば、角田裕毅のマシンには、内燃エンジン(ICE)、ターボチャージャー(TC)、MGU-H、MGU-Kがいずれも6基目、さらに排気系パーツは9基目が投入されており、いずれも2025年規定で許可されている使用基数を大幅に超えている。これらの交換はいずれもテクニカルデリゲートの承認を受けておらず、スポーティングレギュレーション第28.2条に違反すると判断された。
■ ICE(内燃エンジン):6基目(許容4基)
■ ターボチャージャー(TC):6基目(許容4基)
■ MGU-H:6基目(許容4基)
■ MGU-K:6基目(許容4基)
■ 排気システム(EX):9基目(許容8基)
さらにFIAは、パルクフェルメ中にサスペンションセットアップにも変更が加えられていたことを指摘した。許可なく車両のセッティングを変更した場合、単なる後方グリッド降格ではなく、ピットレーンスタートの適用対象になると説明している。
加えて、リアウイングアセンブリおよびビームウイングについても、元の仕様とは異なるパーツに無承認で交換されていたことが確認され、スポーティングレギュレーション第40.3条および40.9条に抵触した。PUコンポーネントの大量交換に加え、空力パーツやサスペンションの変更まで発覚したことで、違反は複数カテゴリーにまたがる非常に重いものとなった。
こうした状況を踏まえ、スチュワードは角田裕毅に対し「決勝レースをピットレーンからスタートする」という処分を正式に決定した。
角田裕毅は予選で19番手に沈んでおり、最後尾からのスタートが予想されていたが、今回の裁定により、グリッド後方ではなくピット出口からのスタートとなる。レッドブル陣営にとっては厳しい判断であり、角田裕毅にとっても難しい週末が続く形となった。決勝では戦略とペースでの巻き返しが求められる。
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