角田裕毅 フェルスタッペンQ1敗退に反論「僕のセットアップのせいじゃない」

サンパウロGP予選ではフェルスタッペンが16番手、角田裕毅は19番手でQ1敗退。レッドブルにとっては2006年以来となるダブルQ1落ちという屈辱の結果となった。
フェルスタッペンはスプリントを4位で終えたものの、週末を通じてRB21のグリップ不足を訴えており、一方の角田裕毅はピットレーンスタートから13位まで挽回していた。角田裕毅のマシンにはスプリント前に複数の変更が施され、その一部はフェルスタッペンの予選セットアップにも反映されたという。
角田裕毅はその点について次のように語った。
「スプリントレースに向けていくつか変更を加えて、それでクルマの改善につながる手がかりが得られたと思っていました。マックスの方でも、僕が使っていたセットアップの一部を取り入れた部分があったと思います。でも、僕のセットアップが悪かったとは思いません。セットアップ自体は問題なかったです」
「本当に大事なのはタイヤをうまく機能させることなんです。僕たちのガレージではスプリントのあとに変更したパーツで確実に改善を感じました。ただ、別の問題が出てしまって、それがかなり大きかったようです。せっかくのチャンスを最大限に活かせなかったのは残念ですね」
レッドブルの“実験的アプローチ”が裏目に
レッドブルは角田裕毅側のマシンを中心に週末を通してセットアップ変更を試みており、その結果をフェルスタッペン側にも反映させていた。だが予選では、その調整が裏目に出た形となった。特にタイヤの発熱とグリップのバランスを見誤ったことで、両車ともペースを発揮できず、インテルラゴス特有の路面変化にも対応しきれなかった。
フェルスタッペンは予選後、「この週末は全体的に厳しい」と苦言を呈しており、角田裕毅も「問題は1つではない」と語っている。セットアップの方向性が正しかったのか、それとも構造的なマシン特性の問題なのか、チームとしての検証が急務だ。

タイトル争いへの影響とチームの再構築
この結果により、フェルスタッペンのタイトル争いにも暗雲が立ち込める。ポイントリーダーのランド・ノリスとの差は再び広がり、レッドブルにとっては今季でもっとも厳しい週末のひとつになった。ローラン・メキース代表の下で試行錯誤が続く中、角田裕毅とフェルスタッペンの両者が別々の方向で開発テストを行っている点も注目に値する。
角田裕毅の言葉通り、「タイヤをどう機能させるか」がこのマシンの根本課題であり、それを克服できるかどうかが残り3戦の鍵を握る。レッドブルが再び一枚岩となって反撃に転じられるか、サンパウロの失敗はその試金石となりそうだ。
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