角田裕毅 赤旗中の追い越しでF1カナダGP決勝10グリッド降格ペナルティ
2025年F1カナダGPの予選を前に、オラクル・レッドブル・レーシングの角田裕毅に対して重大なペナルティが下された。

14日(土)のフリー走行3回目において、赤旗提示中に他車を追い越した行為が国際スポーティングコードに違反するとして、スチュワードは角田に対して「次戦での10グリッド降格」と「ペナルティポイント2点(12ヶ月間での累積2点)」を科した。

問題のシーンは、現地時間12時52分ごろに発生。81号車のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が14コーナー出口でクラッシュし、右リアを破損して減速走行をしていた最中、赤旗が提示された。

角田裕毅はその時点で6コーナーにおり、赤旗に反応して減速。しかし12コーナーを通過した後、バックストレートで損傷したピアストリのマシンに追いついた。

スチュワードによれば、角田はピアストリ車からの破片が飛来することを恐れて追い越しを決断したと主張。実際、ピアストリ車はコース左側を時速86kmで走行しており、角田は時速171kmで追い越していたことがテレメトリーデータで確認されている。

この件についてFIAは以下のように理由を述べた。

「スチュワードは22号車(角田裕毅)のドライバーとチーム代表からの聴取を行い、ポジショニング/マーシャリングシステムのデータ、映像、タイミング、テレメトリーおよびオンボード映像を精査した」

「81号車(ピアストリ)は、14コーナー出口でバリアに接触し、右後輪を損傷してパンクおよびサスペンションにダメージを負った。22号車が6コーナーを通過していた際に赤旗が提示された。22号車はその時点でスピードを落としていた。その後12コーナーを抜け、22号車はバックストレートで81号車に接近。22号車のドライバーは、81号車が損傷した状態でコース左側を低速で走行しているのを確認したと述べ、『81号車からの破片が飛んでくるのではないかと心配し、追い越すことを決断した』と説明した」

「テレメトリーデータによれば、22号車が追い越した時点で81号車は時速86kmで走行しており、22号車は時速171kmであった」

「この件について詳細に検討した結果、スチュワードは、81号車が明らかに問題を抱えていたとはいえ、安全な距離で後方を走行することを妨げるような速度ではなかったと判断した。状況的に、22号車のドライバーが81号車を追い越すことに正当な理由はなかった」

「競技者には、FIA国際スポーティングコード第15条およびFIA司法・懲戒規則第4章に従って、スチュワードの特定の決定について上訴する権利があることを改めて通知する。上訴は、規定された期間内に行わなければならない」

「スチュワードの決定はFIAから独立して下されており、関連する規則、ガイドラインおよび提示された証拠のみに基づいて行われる」

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング / F1カナダGP