マーク・ウェバー 「F1は2005年のアメリカGPを繰り返すところだった」
F1イギリスGPの決勝レースではタイヤバーストが多発したが、マーク・ウェバーは、その問題が日曜日まで発見されなかったのはF1にとって運が良かったと考えている。
マーク・ウェバーは、プラクティスで故障が明るみになっていたら、F1は、ドライバーが安全根拠でレースをボイコットした2005年のインディアナポリスの状況に再び直面したと考えている。
「プラクティスで問題が発覚したインディは幸運だったかもしれない」とマーク・ウェバーはコメント。
「タイヤは、危険なコーナーで非常に高速な特性で故障し、（ミシュラン勢のクルマは）レースを進めることができなかった」
「（シルバーストンでは）日曜日に問題が起きた。もし、金曜日にそれらが起こっていたら、同じ結果になっていたかもしれない」
「魔法のように一晩で新しいタイプのタイヤにチューンナップして、ピットレーンに100セットのタイヤを供給することはできない」
「なので、金曜日にシルバーストンで（状況が）わかっていたら幸運だったと思う。それは大きな違いだ」
F1ドライバーは、雨が降ったことでシルバーストンでの金曜日の走行が限られていた。タイヤトラブルの最初の兆候は、土曜フリー走行のセルジオ・ペレスのタイヤ故障だった。
マーク・ウェバーは、F1の全員が、シルバーストンで起こったことから価値ある教訓を得られたと考えている。
マーク・ウェバーは、ピレリの製品の安全性について個人的な懸念はないと述べた。
「彼らは望んだ環境で得たわけではないが、彼らはより多くのデータを得られたと確信しているし、今後はより快適になるだろう」
「バーレーンではルイス（ハミルトン）、バルセロナではポール（ディ・レスタ）もいくつか問題はあった。それらは異なるものだが、彼らがパッケージにもう少し信頼を与えるために改善する十分な証拠がある」
またマーク・ウェバーは、序盤の安全的な変更を阻止したチームの“近視眼的”な状況を嘆いたエイドリアン・ニューウェイのフラストレーションは本物だと述べた。
マーク・ウェバーは、アイルトン・セナが疑わしいタイヤの低い圧力、もしくはデブリによる事故で亡くなった1994年にエイドリアン・ニューウェイがウィリアムズにいたことを指摘した。
「エイドリアンのような人間は、1994年のイモラで起こったことを忘れない。このようなことは彼にとって小さなことではない」とマーク・ウェバーは説明。
「彼はクレバーな男だし、我々の誰よりも感情的になっている。このようなことは正しく扱われる必要があるし、ピレリはそれらを正しく扱っていくだろう」
「エイドリアンがなにかについて意見を述べるとき、特にそれが安全要因の場合は、それを尊重しなければならない」
2005年 F1アメリカGP インディアナポリス
金曜日のフリー走行で、ラルフ・シューマッハ（トヨタ）の大クラッシュを含め、最終バンクコナーでミシュラン勢のマシンが多くの事故を起こした。
ミシュランは、レースでのタイヤの安全性を保証できないとの結論に達し、供給チームにレースに参加しないように勧めた。
FIA、ミシュランチーム、ブリヂストンチームとの間で、シケインの設置や新品タイヤでのレーススタートなどの解決策が話し合われたが、合意に達することはなかった。
日曜日の午後、ミシュランタイヤを装着する14台のマシンは、フォーメーションラップ後にピットに入ってレースをリタイアした。
レースはブリヂストンタイヤを装着する6台のマシンのみで争われ、ミハエル・シューマッハ（フェラーリ）が優勝。2位にはルーベンス・バリチェロ（フェラーリ、3位にはティアフォ・モンテイロ（ジョーダン）が続いた。
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