F1:セバスチャン・ベッテル、失格覚悟で“反LGBT法”抗議Tシャツを着用
規定量の燃料サンプルを抽出できなかったとして失格扱いになっているセバスチャン・ベッテルだが、そもそもF1ハンガリーGPでは失格になることを覚悟していた。

4回のF1ワールドチャンピオンのセバスチャン・ベッテルは、F1ハンガリーGPの決勝前の国歌斉唱に『Same Love』というメッセージが書かれた虹色のLGBTをテーマにしたTシャツを着用した。

先月、ハンガリーでは、学校教育やメディアで18歳未満に同性愛や性転換について伝えることを禁止する法律が施行された。

レース後、スチュワードに召喚されたセバスチャン・ベッテルは国歌斉唱時にTシャツを着用したことで叱責処分となったが、「失格になっても構わない。スチュワードはやりたいようにやればいい。僕は気にしないし、また同じことをする」と語った。

F1ハンガリーGPの週末にTシャツだけでなく、ヘルメット、レーシングシューズ、マスクにもレインボカラーを取り入れたセバスチャン・ベッテルは、物議を醸したTシャツをオークションに出品する可能性さえ示唆している。

「僕たちはそれについて話すことができる」とセバスチャン・ベッテルは語った。

「僕たちは正しいフォーマットを見つけなければならない。できる限り多くのフォーマットを利用できるようにね。絶対にまた同じことをしたいと思っている」

ルイス・ハミルトンは、F1のルールに従って、国歌斉唱の前に政治をテーマにしたTシャツを脱いだが、セバスチャン・ベッテルが限界を押し広げたことを「非常に誇りに思っている」と語った。

「LGBTQコミュニティをサポートするためにどの色のシャツを着ることができるかを謳った規則はない」とルイス・ハミルトンは語った。

「そんなのナンセンスだ。よくやった、セブ。次回は同じシャツを一緒に着るよ」

しかし、F1レースディレクターのマイケル・マシは、セバスチャン・ベッテルのTシャツは確かにルール違反であると明言した。

「今年の初めに、FIAとF1との内部協議の結果、国歌の間、ドライバーはレーシングオーバーオールのみを着用する必要があることを明白にした」とマイケル・マシは語った。

「このような起こったのはこれが初めてだ」

そして、今、F1がなぜそのような動きをしたのかが明らかになりつつある。結果として政治的嵐を避けるためだ。

たとえば、ハンガリーの与党フィデスのヨーロッパ議会議員であるタマーシュ・ドイツは、セバスチャン・ベッテルの忠誠をナチスへの左翼運動に例えた。

「ドイツ人は常に現在の傾向に従ってスポーツイベントで政治的に正しい象徴を使用するのが得意だ」と彼は1936年のオリンピックでのナチス式敬礼している写真と一緒にソーシャルメディアに書いた。

「すべてが微妙で、文化的で、ヨーロッパ的だ。知っている人は理解するだろう」

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カテゴリー: F1 / セバスチャン・ベッテル / アストンマーティンF1チーム