セバスチャン・ベッテル
セバスチャン・ベッテルが、レッドブル・レーシングでの2009年シーズンへの意気込みを語った。

先日、マーク・ウェバーが事故により骨折。冬季テストに参加できなくなり、レッドブルにとって大きな痛手となった。レッドブルに移籍したばかりのセバスチャン・ベッテルだが、RB5の開発の主要な作業を引き受けることになる。

トロ・ロッソでは、モンツァでの優勝を含め、印象的なシーズンを過ごたセバスチャン・ベッテルが、2008年シーズンを振り返りつつ、2009年への抱負を語った。

セバスチャン、マークの骨折はチームの冬の準備に影響を及ぼすことになるでしょう。明らかに、主なテスト作業があなたの肩に圧し掛かってくるでしょうね。好みのクルマに仕上げられることは、アドバンテージになるますか?
マークに起こったことは残念だし、すぐに良くなって欲しい。まだ彼と話す機会がないんだ。僕たちはいつも通りテストを続行するし、彼が参加できないのは確かだけど、もっと重要なのは、彼が来年、新しいクルマを走らせるために戻ってくることだ。貴重な時間なので、僕たちはヘレスでより集中しなければならないし、いかなるミスも犯せない。

2008年シーズンのスタートを振り返ると、事故やテクニカルトラブルが原因の多くのリタイアがあり、あまり輝いてはいませんでしたね。そのあとSTR3が到着して、突然、霧はあがり、あなたはポイントスコアラーとしての地歩を固めましたね・・・
まず第一に、通常はモナコで僕たちがSTR3に乗り換えたようにシーズン中盤にマシンを変えることはない。それは多くの人から、かなりリスキーな動きとみられた。でも、僕たちにとって本当に正しい決断だったし、夢のようなシーズン後半を与えてくれた。僕たちは2008年マシンのBバージョンで2008年をスタートして、それが原因でたくさんのリタイアがあった。パフォーマンス面では望んでいたものとはあまりにかけ離れていたけど、全てはモナコの後で変わった。そして、シーズン後半にいくつかアップデートを加えたら、パフォーマンスレベルはさらに良くなった。まだ僕たちがあんなに多くのポイントを獲得したことが信じられないよ。レースに勝ったことさえね!素晴らしいことだったね。

シーズンの序盤は、例えテストドライバーだったとしてもBMWザウバーに留まるより、トロ・ロッソに加入したことが正しいことだったかどうか疑問に思ったに違いありません・・・
もちろん。でも、レースがしたかったし、トロ・ロッソのコックピットをオファーされたときは、一瞬の迷いもなかったよ。確かに、その時点でトロ・ロッソはあまり良いチームではなかったので、リスクがあったけど、結局は僕のレース欲が勝ったんだ。もし、BMWザウバーに留まっていたら、僕のキャリアがどうなったかわからない。前進するためには、後退しなければならないこともあるかもしれない。だから、決定は正しかったね。来年のシーズンの終わりに同じことを言えることを望んでいるよ。

あなたのシーズンのハイライトは、間違いなくモンツァでの勝利でしたが、他に大きな影響を与えたことはなんでしたか?それらから何を学びましたか?
決して諦めないことだね!シーズンの序盤で僕は4回リタイアした。レースをしに来ているのに、フィニッシュできないのは難しい状況だった。かなりナーバスになったけど、その時に必要だったのは、諦めないことだった。チームと僕はすべての時間に再び集中して、後退しなかったし、少ないリスクをとろうとはしなかった。僕たちは常にアグレッシブでいようとしていたし、最終的にそれが成果をあげた。モナコで新車が到着したことによって、僕たちは精神的な強さと競争力のあるクルマの両方を取り戻した。モナコ後のレースはとても楽しかったよ。それまでは常に15〜16位、良いレースでも13位くらいを考えていたけど、モナコの後は、結果の範囲がかなり拡大した。

シーズンの後半、あなたはいつもレッドブル・レーシングのドライバーを上回りました。2台のシャシーはほとんど同一なのに、何が違いとなったのですか?エンジンですか?
今日では、レギュレーションによってエンジンにあまり差があるとは思わないし、フェラーリは、全てのシーズンでコンペティティブなパッケージを与えてくれた。僕たちは僕たちの仕事をしたし、決定することがあれば決定し、前進しようとしていた。レッドブル・レーシングに何が起こったかはわからないけど、今はチームの一員だし、探し出そうとしているよ。

ブラジルでルイス・ハミルトンをオーバーテイクしたとき、それが彼のチャンピオンシップ優勝を台無しにすることに気がつかなかったと言っていました。それとは関係なく、トロ・ロッソでマクラーレンを上回ったことを、どう感じましたか?
とにかく、前にいるマシンを追い抜きたかった。レーシングはそれが全てだ。最後のピットストップ後にインターメディエイトタイヤを履いて出て行ったら、5位を走行していたルイスの後ることはわかっていた。雨を望んでいたら、雨が降ってきた。レースが少し混乱したけど、最終的に彼を追い抜くことができた。あの段階では、ほとんど全員がピットに戻っていたので、自分の順位がわからないまま彼を抜いた。今、あの動きがフェラーリとマクラーレンにどれくらい重要だったかを考えると、本当に重要な状況で、とても特別な瞬間だったね。チャンピオンシップ決定戦でトロ・ロッソがマクラーレンを抜くなんて誰が想像しただろう?現在のワールドチャンピオンになっているドライバーを抜くのは悪くないね。

あなたから見て、グリッド最高のドライバーは誰ですか?
キミ・ライコネン、ロバート・クビサ、ルイス・ハミルトン。

あなた自身についてはどうですか?
自分自身は評価できないよ。誰かが言及するべきだ。そう願いたい。

来シーズンは、レッドブル・レーシングでマークのパートナーになります。以前のテストによってマシンのことはわかっているし、トロ・ロッソとレッドブル・レーシングはレースでエンジー・ステーションを共有しているのでチームのことは知っていますが、技術スタッフについてはどうですか?あなたのレースエンジニアも一緒にレッドブル・レーシングに移籍するのですか?
以前のレッドブル・レーシングのテストで、エンジニアリングスタッフはほぼ全員を知っているし、彼らをどんどんわかってきている。完全に理解して、最終的に同じ言語で話せるようになるには少し時間がかかるだろう。でも、間違いなくそうなるよ。僕のレースエンジニアはトロ・ロッソに残るので、新しいスタッフと一緒に仕事をすることになる。

2009年は多くの変更があります。KERS、スリック・タイヤ、3レースエンジン。RB5にとって最大のチャレンジは何だと思いますか?
スリックタイヤがどのような働きをするかは、もうかなりよくわかっているし、来シーズンはエアロダイナミクスで大幅な変更があるけど、空力についてはエンジニアがよくわかっているので信頼している。KERSは最も大きなチャレンジになるだろう。でも、それは僕らだけではない。

先週のバルセロナ・テストでは、とても印象的なタイムをだしていましたね。マシンにはどれくらい2009年仕様が使われていましたか?
タイヤだけだ。来年と同じような新しいフロントウイングとリア・ウイングを付けてチームもあったし、すでにKERSの基本性能を走らせていたチームもあった。僕たちは2009年マシンに良いアイデアを持っているし、僕たちができる最もスマートな方法で対応するつもりだ。

テストセッションを除けば、セバスチャン・ベッテルは冬の間に何をするのでしょう?
リラックスして、家にいて、たくさん眠るよ。そして、来年に向けて準備をする。

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カテゴリー: F1 / セバスチャン・ベッテル / レッドブル・レーシング