マックス・フェルスタッペン 2026年F1に警鐘「純粋なF1ではない」

バルセロナとバーレーンで実施されたプレシーズンテストを通じ、ドライバーたちは大幅に変更されたマシンを初めて本格的に体験した。ダウンフォース削減、新仕様タイヤ、電動エネルギー依存度の増加など、これまでのグラウンドエフェクト時代とは明確に異なる特性を備えている。
テスト期間中に出演したポッドキャストでフェルスタッペンは、新車のドライビング特性について率直に語った。
「マシンのグリップは少ない。でもコーナー出口での加速はかなり速い」
「マシンのレイアウトも完全に違う。タイヤも違うし、コーナリングの仕方もかなり変わる。グリップの生まれ方も少し違っていて、フロア由来のグリップが少なくなっている」
「おそらく以前よりも少しスライドするし、そこからより多くのパワーが出てくる。グリップが少ない中でそれを管理するのは難しい」
特に低速コーナーでは、従来とは異なるアプローチが求められるという。
「どんなコーナーから立ち上がるかにもよるけど、低速コーナーではフルスロットルにするまで、より長く待たなければならない」
「ここ数年はプレシーズンでマシンに乗れば、いわば筋肉の記憶で自然に走れたし、前年よりも良いマシンになっているのが普通だった。すぐに感覚を取り戻せた。でも今回は少し違う」
「自分のドライビングとアプローチを、少し考え直さなければならない」
2026年を象徴する言葉は“マネジメント”
フェルスタッペンが繰り返したキーワードは「マネジメント」だった。
新しいパワーユニットは電動出力比率が大きく引き上げられ、エネルギー展開とバッテリー管理がレースの核心となる。フェルスタッペンは以前、この特性を「フォーミュラEを強化したようなもの」と表現している。
2015年のデビュー以来、複数のレギュレーション下で戦ってきた彼にとって、今回の世代はどう位置付けられるのかと問われると、答えは明確だった。
「たぶん、僕の中では一番好きではない世代だと思う」
「今年を表す言葉はマネジメントだと思う。それが正しい言葉だ」

それでも闘志は揺るがない
一方で、モチベーションに揺らぎはないとも強調した。
2026年はレッドブル・レーシングにとって、自社開発パワーユニットの実戦デビューという歴史的シーズンでもある。フォードと提携したレッドブル・パワートレインズは、テスト段階では信頼性面で良好なスタートを切っている。
「最終的には、与えられたものでベストを尽くすだけだ。それは全員同じだ」
「でも、楽しめるものとそうでないものはある。個人的にはそれほど楽しくはない」
「それでも、マシンやエンジンを設計した人たちがゼロからスタートして、ここまで動くパワーユニットを作り上げたのは本当に信じられないことだ。問題は起きていない」
「十分に速いかどうかは分からない。それは待つしかない」
そして最後に、複雑な心境をこう締めくくった。
「素晴らしい人たちと一緒に働けるのは本当に特別なことだ。だから“楽しくない”と言うのは良くないことかもしれない。でも正直に言えば、純粋なフォーミュラ1という感じではない」
2026年F1は、効率とエネルギー管理を軸とする新時代へと突入する。その象徴的存在であるマックス・フェルスタッペンの率直な違和感は、この変革の本質を端的に物語っている。
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