フェルスタッペンは「理由もなくレッドブルF1を去らない」とクルサード

オランダ人ドライバーはすでに2026年までレッドブルで走ることを確認しているが、クルサードはそのシーズンこそが、4度の王者が長期的に残留するのか、それとも新天地を探るのかを決める決定的な物差しになると考えている。
チームとドライバーをよく知る立場から、クルサードはこうした厳しい現実を強調した。フェルスタッペンの将来は盲目的な忠誠心ではなく、パフォーマンス次第であるというのだ。
15年にわたりF1を戦った元グランプリウィナーであり、現在はエナジードリンク大手のブランドアンバサダーを務めるクルサードは、深い忠誠心と一流競争の容赦ない要求との間で揺れるドライバーの姿を描写した。
「白黒はっきりした答えなんてない。とても個人的なことだろう。ただ僕はマックスを信じている。マックスを知っているし、彼の誠実さを信じているし、忠誠心を信じている」とクルサードは今月初め、ザントフォールトでモータースポーツ・ドットコムに語った。
「ただ同時に、彼はレーシングドライバーだ。ぐるぐる回るのが楽しいからここにいるわけじゃない。彼はチームにコミットしている。チームがこれまで彼に与えてきたものを、もう一度与えるチャンスを与えるだろう」
「勝てるマシンを与えてきた同じグループが、今年も勝てるマシンを与えている。だからフェラーリほど悪いわけじゃない。ただマクラーレンほどでもない。だからといって、自分の馬が勝てなかったからといって次の馬に飛び乗るわけじゃない」
2026年:運命を分ける年
レッドブルがフォードと提携して初の自社製パワーユニットを投入する2026年、競争力があるのかどうかについて憶測が広がっている。クルサードは、その瞬間をフェルスタッペンがレッドブルの将来を判断する基準にすると見ている。
「答えはマックス次第だ。だが僕は、彼は『26年』を見据えていると思う」とクルサードは言った。
「もしレッドブルのパワーユニットに大きな問題があれば、それは懸念材料になるだろう」
「逆にそうではなく、例えばパワーユニットが機能しているのに、新レギュレーションのマシンをまだ理解しようとしている段階なら、もう少し時間を与えるかもしれない」
「だがもし苦戦するなら、もちろん彼はどこか別のチームに行くだろう。彼にはその権利があるし、チームの誰もそれに腹を立てることはないと思う」
「そして一つ確信しているのは、マックスは彼らの目を見て『こういう理由でこの決断をした』と言うだろうということだ。彼は誠実な人間だ。理由もなく去るような人間ではない」

メルセデスか? フェラーリか? それともレッドブルに残留か?
メルセデス代表のトト・ヴォルフは、フェルスタッペンがいつかブラックリーに加入する可能性が「50%」あるとすでに主張している。クルサードもこの可能性を否定しなかった。同時に、フェラーリを将来の行き先候補として挙げた。
「彼がメルセデスに行く姿は想像できる。ただそれが必ず起きると分かっているか? もちろんそんなことはない。彼がフェラーリに行く可能性も50%あると思う。彼は勝てるクルマを手に入れられる最高のチャンスがある場所に行くだろう」
「マックスは金銭目当てで移籍することはない。すでにキャリアで成功を収めているからだ。彼は自分自身でいられると信じられる場所に行く」
今のところ、フェルスタッペンのレッドブルへの忠誠心は揺るぎないように見える。しかしクルサードが強調したように、2026年がその試金石となる。
もしレッドブルとフォードのパワートレイン計画がつまずけば、フェルスタッペンの忍耐力──そして契約──ですら、彼をミルトンキーンズにとどめるには不十分かもしれない。
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