マックス・フェルスタッペン F1史上最速「平均時速264.682km/h」を記録
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が2025年F1イタリアGP予選で歴史的快挙。モンツァのコースレコードとなる1分18秒792を叩き出し、史上最速となる平均時速264.682km/hでポールポジションを奪った。

超高速サーキットでマクラーレン勢をわずかに抑え込んだ27歳の王者は、RB21の空力効率と大胆な攻めの走りで新たな伝説を刻んだ。

フリー走行の段階からすでに、マックス・フェルスタッペンが週末を成功させる可能性を示すデータが現れていた。昨年のモンツァとは異なり、今年のレッドブルは序盤からしっかり戦えており、それはRB21の優れた空力効率のおかげでもあった。さらに、ステアリングを握るフェルスタッペン自身が快適さと自信を兼ね備えており、成功へのレシピが整っていた。

フェルスタッペンは依然としてランド・ノリスとオスカー・ピアストリのマクラーレン勢を抑えるために全力を尽くさなければならなかったが、最終的にはラップレコードでそれを成し遂げた。4度のワールドチャンピオンは、平均時速264.682km/hという史上最速ラップを刻み、F1の歴史に名を刻んだ。

マックス・フェルスタッペンはこの「F1史上最速ラップ」について次のように語った。

「高速域ではかなり優れていて、ストレートでもかなり速い。ただし、低速では以前の世代のマシンに比べてどうしても劣ってしまう。そして一部のサーキットでは、このようなラップレコードを出すことができる。正直、フィニッシュラインを越えたときはそんなこと考えていなかったけど、やっぱりうれしいし悪くなかった。マシンは楽しいよ。それに新しい舗装も助けになっているし、縁石も少し使いやすくなった。2020年型のメルセデスを今走らせたら、まだあちらの方が速いと思うけど、全体的には良かったし、サーキットによってはより楽しいところもあるね」

マックス・フェルスタッペン 2025年F1 イタリアGP

では、オランダ人ドライバーはいかにしてそれを達成したのか。要因はいくつもあったが、称賛されるべきは第1セクターだ。ここはレッドブルがフリー走行中に苦しんだエリアだったが、予選までに修正することに成功した。フェルスタッペンは再びトップスピードで優位に立ち、それは削られたリアウイングのおかげでもあり、また第2セクターでのマクラーレンへの遅れを補うことにもつながった。

トップスピード
マクラーレンは明らかにセッション中に少し多めのウイングを選択しており、ノリスが第2セクター最速を記録したが、全体での遅れを取り戻すことはできなかった。フェルスタッペンはわずか0.045秒しか失わず、それも主にレズモ1をより攻めたこと、そして単純にトップスピードが高かったことによるものだった。

しかし、このポールポジションは主にフェルスタッペン自身の資質によるものだ。差はごく僅かであり、小さなミスをしていれば、この27歳のチャンピオンはトップ3にすら入れなかった可能性がある。

一方で、フェラーリの状況は決して順調ではなかった。スクーデリアは明らかに自国ファンの前でトップスピードを優先し、SF-25は第1セクターでロケットのような速さを見せた。しかし、シャルル・ルクレールは高速コーナーで代償を払うことになり、そこでノリスに0.1秒以上を失った。

それでもフェルスタッペンの前には厳しいレースが待ち受けている。マクラーレンは年間を通じてタイヤ摩耗に大きなアドバンテージを持っており、2台で戦略を駆使できる。実際、ノリスとピアストリはタイトルを争っており、自分たちで選択を行うこともいとわない。ハンガリーでは、ノリスが1ストップ戦略で勝利を収めたことがその証拠だ。

とはいえ、フェルスタッペンは絶好の位置につけている。レッドブルのドライバーはトップスピードで優位に立っており、マクラーレンにとって彼をコース上でオーバーテイクするのは容易ではないだろう。モンツァの超高速レイアウトでは小さなウイングを使うため、DRSの効果は限定的だからだ。

平均時速264.682km/h――フェルスタッペンのこの記録は、やはり驚異的である。



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カテゴリー: F1 / マックス・フェルスタッペン / レッドブル・レーシング / F1イタリアGP