マックス・フェルスタッペン 「僕がレッドブルF1のマシンに適応している」

オランダ人の彼は2019年以来、レッドブルのチームメイトを圧倒し、その間に通算60勝と4度のワールドチャンピオンを獲得してきた。
チームにとって厳しい2025年シーズンにおいても、フェルスタッペンは依然として決定的な存在であり、レッドブルの獲得した194ポイントのうち187ポイントを稼ぎ、チームメイトのリアム・ローソンと角田裕毅を大きく引き離している。
この圧倒的な成績が、レッドブルのエンジニアがフェルスタッペンの好みに合わせたマシンを作っているという見方を生んできた。しかし、本人によればそれは事実ではなく、むしろ理想的なセットアップではなくても、与えられたパッケージに自分を適応させているのだという。
「僕は与えられたものに適応しているだけ。それが自分の好みというわけじゃない。ただ、それを使って走らなきゃいけないんだ。それがサーキットを回る最速の方法だからね。でも個人的には違う部分の方が好みだ」と彼は語った。

フェルスタッペンのコメントは、元『トップギア』司会者のクリス・ハリスとのフォード・パフォーマンスYouTubeチャンネルでの共同撮影セッションの中で出たものだ。この撮影では、2人が新たに発表されたフォード・マスタングGTDをドライブした。
この対面は、特にルイス・ハミルトンとの激しく物議を醸した2021年のタイトル争い以降、英国でしばしば賛否を分けるフェルスタッペンの人柄を、ハリスが知る機会にもなった。
「英国の大多数の人はマックス・フェルスタッペンを誤解していると思う」とハリスは『Chris Harris on Cars』ポッドキャストで語った。
「今回の映像を誇りに思う理由はそこにある。人々の彼に対する印象を変えるようなシニカルなことはしていない。ただ、彼がどういう人間なのかを見せた。率直に言って、彼は我々の仲間の一人なんだ」
「彼はとても、とても単純な男で、我々には到底理解できない方法でレーシングカーを操るスキルを生まれ持っている。そしてさらに奇妙なことに、その才能を自覚していて、自分が何をしているのかを表現することができると思う」
「今回の映像では完全にそれを明かすわけではない。でも、それも映像の楽しさの一部だろう。彼が秘伝のレシピを明かすつもりはないのだからね。でも言わせてもらえば、彼はとてもリラックスしていた」
「一緒に仕事をしていて本当に楽しかった。お世辞を言っているように聞こえるかもしれないけど、もしそうでなかったら『嫌な奴だった』とはっきり言うよ。でも、実際は全くそんなことはなかったんだ」
フェルスタッペンの発言によって、F1パドックで長らく繰り返されてきた最も有名な説の一つに終止符が打たれた。彼の支配力は、好みに合わせて作られたマシンではなく、与えられたマシンを自在に乗りこなす能力の産物だと、本人は強調している。
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