マックス・フェルスタッペン F1スペインGPのラッセルとの接触に「後悔はない」

この日、バルセロナでのレース終盤までマクラーレン勢の背後で安定した3位表彰台を狙っていたフェルスタッペンだったが、残り11周でセーフティカーが導入されたことで流れが大きく変わった。
レッドブルは通常の2ストップ戦略ではなく、3ストップ戦略に賭けたため、フェルスタッペンはハードタイヤに交換。これにより再スタート時のグリップで劣ることになり、最終コーナー出口で膨らんだすきに、後方から勢いよく迫ったシャルル・ルクレールにあっさり抜かれる展開となった。
しかし、その際ルクレールがフェルスタッペンの進路へ寄せたように見え、軽い接触が発生。フェルスタッペンはこの場面について戸惑いを隠さなかった。
「正直、何が起きたのか分からなかった。かなり奇妙だった。オーバーテイクはほぼ完了していたのに、突然彼(ルクレール)が左に寄ってきた。かなり大きな接触になっていてもおかしくなかった」
「すごく変な感じだった。自分のフロアでタイヤを切ってしまってパンクするんじゃないかと心配だった」とモータースポーツ・ウィークを含むメディアに語った。
その後、フェルスタッペンはターン1でラッセルにインを突かれた際にエスケープロードを使ってポジションを維持したが、レッドブルはポジションを戻すように指示。64周目、ターン4の出口でスローダウンしてラッセルにアウトから抜かせる素振りを見せると、その直後のターン5で接触した。
一部ではこの動きが意図的だったとの見方もあり、レース後には子どもたちの目に触れるには「悪い見本だった」との批判も上がったが、これに対しフェルスタッペンは皮肉を込めてこう返した。
「それなら次からはティッシュでも持ってきてあげるよ」

さらに、F1のレース基準そのものに対しても不満を表明した。
「正直、今のF1で最大の問題は、レース基準がすごく不自然だということ。何が許されて、何が許されないのかが曖昧で、それがすごくフラストレーションの元になっている」
「今日はそれが自分に不利に働いたけど、そういう時もあるし逆もある」
また、フェルスタッペンは今回の件についてラッセルと話し合うつもりがあるか問われると、「別に必要ない。言うことは何もない」と答え、関係修復への意欲がないことを明らかにした。
そして締めくくりとして、今回の行動を後悔しているかとの問いには、こう言い切った。
「人生であまり多くのことを後悔すべきじゃない。人生は一度きりだからね」
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