フェルスタッペン F1エミリア・ロマーニャGP「スタートとロングランに懸ける」

「今日は全体的に良かった。ソフトタイヤ(C6)を生かすのが本当に難しくて、特に1周の中でどうタイヤを保つかが課題だった」とフェルスタッペンは振り返る。
「セクター1はすごく良かった。でもそこから先は、タイヤがどんどん垂れていった。もっと速く走ろうとすればするほどタイヤが過熱してしまい、逆にバランスが崩れてアンダーステアになった」
Q3の2回目のランではセクター1で最速を記録したが、その後のグリップ低下が響いてタイムを伸ばせず、「ラップをまとめるのに必死だった」と語った。
フェルスタッペンはまた、ラッセルが使用したミディアムタイヤにも言及した。
「正直、自分もFP3ではミディアムのほうが感触が良かった。でも予選でそれを選ぶ余裕はなかった。今週のC6はこのサーキットに合っていないと感じていたし、グリップがあるうちにタイムを出すしかなかった」
マシンの仕上がり自体には手応えを感じているようで、「昨日の段階では厳しかったが、今日はクルマの状態がかなり良くなった。バランスも改善されて走らせやすくなった」と語った。

ただし、週末を通じた課題は依然としてタイヤへの依存にあるとし、「今回のようにソフトが軟らかすぎると、僕たちのマシンはタイヤのオーバーヒートに悩まされやすい。そこは引き続き取り組むべき課題だ」と警戒感を示した。
決勝に向けては、「まずはいいスタートを切ること。それから新しいセッティングがレースペースにどう影響するかを見てみたい。昨日のロングランはあまり良くなかったけど、今日はクルマのフィーリングが変わっているので期待したい」と前を向く。
C6タイヤの採用については、「こういった高速コーナーの多いレイアウトでは、さすがに限界を超えている。次の週末(モナコ)ではまた違った傾向が見えるかもしれない」とも語った。
また、予選中に起きた角田裕毅の激しいクラッシュについては、「最初に無線で無事だと聞いたけど、リプレイを見て『本当に大丈夫?』と思った。衝撃は相当だったけど、何より無事でよかった」と気遣いを見せた。
厳しいタイヤマネジメントに追われたフェルスタッペンだったが、確実に2番手を確保。レースでの巻き返しに向けて、土曜の仕事は着実に果たしたと言える。
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