アストンマーティンF1苦戦は想定内?バトン「ニューウェイ加入もホンダも遅かった」

一方でバトンは、ニューウェイの手腕とホンダとのパートナーシップには揺るぎない信頼を寄せており、現在の苦戦は一時的なものだと強調。
さらにフェルナンド・アロンソについても、チーム復活のために今後も欠かせない存在だと語った。
苦戦は「ある意味では予想できた」
アストンマーティンは2026年からホンダ製PUを採用し、新レギュレーション時代に向けた大型プロジェクトを始動させた。しかし、シーズン前半は期待を大きく下回るパフォーマンスに苦しみ、ハンガリーGPで投入予定の「AMR26B」に巻き返しを託している。
こうした現状についてバトンは、驚くべき結果ではないと語る。
「厳しい状況なのは確かだ。でも、ある意味では予想できたことでもあった。エイドリアン・ニューウェイはチームへの加入が非常に遅かったし、ホンダとの契約もかなり遅い段階で決まった。ホンダにとっては完全に新しいプロジェクトだったし、他メーカーはずっと以前からこのパワーユニットの開発を進めていた」
ホンダは2021年末にF1ワークス活動を終了した後、2023年に復帰を決断した。そのため開発体制を再構築する必要があり、2026年PUの開発では他メーカーより準備期間が短かったとみられている。
ニューウェイ加入の遅れも影響
バトンは、現在の苦戦は一つの要因だけで説明できるものではないと指摘する。
ニューウェイが本格的にチームへ加わった時期が遅れたことで、マシン開発スケジュールにも影響が生じたほか、新PUへの対応や組織体制の整備など、多くの課題を同時に抱えていたという。
さらにアストンマーティンについても、設備投資は進んでいるものの、トップチームと互角に戦える組織としてはまだ成熟の途上にあるとの見方を示した。
「時間はかかるし、競争力がない状況は誰にとってもフラストレーションがたまる。でも、エイドリアンとローレンス・ストロールのリーダーシップのもとで、このチームにはエキサイティングなことが待っている。良いチームになるのは時間の問題だ」
ニューウェイは最高のエンジニア
AMR26の苦戦を受け、一部ではニューウェイの責任を指摘する声もある。しかし、バトンはそうした見方を否定し、その能力を高く評価した。
「彼は革新的な発想をする人物だ。本当に特別な存在だ。思いつくアイデアは驚くべきものだし、複数のチームで世界選手権を制してきた実績がすべてを物語っている。ニューウェイは最高のエンジニアだ」
さらに、「彼は常識にとらわれず考え、限界を押し広げる。本物の天才だ。アストンマーティンは最適な人物を迎え入れたと思う。これからも彼の仕事を見続けたい」と賛辞を惜しまなかった。
また、チーム全体についても将来性に自信を示した。
「必要なものはすべて揃っている。ホンダという素晴らしいパートナーがいて、エイドリアンが空力開発を率い、多くの優秀な人材もいる。ただ、それは一夜にして実現するものではない。ファンがもどかしさを感じるのは理解できるけれど、F1は非常に高度な技術競争なんだ。忍耐強く待つ必要がある」

アロンソには残ってほしい
バトンは、アストンマーティン復活のためにはフェルナンド・アロンソの存在も重要だと考えている。
「フェルナンドには残ってほしい。彼には大きな敬意を抱いているし、レーシングカーで何ができるのかを証明できるドライバーだからだ。アストンマーティンでその力を示してほしい」
契約延長の可能性については、「チームが進歩し、マシンが正しい方向へ向かっていると感じられれば、その可能性は十分あると思う」と語った。
さらに、マクラーレン・ホンダ時代にチームメイトだったアロンソとの思い出も振り返った。
「フェルナンドとは2年間チームメイトだった。本当に素晴らしい経験だった。彼が仕事をする姿を見るのは楽しかったし、あの頃は僕たちにとって厳しい時期でもあった。だからこそ、彼にはこれからも続けてほしい」
最後にバトンは、アロンソが引退を選んだとしても、その決断は尊重するとしながらも、ファンとしては現役続行を望んでいると語った。
「もちろん引退を決断したとしても、その判断は尊重する。レーシングドライバーは自分にとって最善の決断をしなければならない。でも、一人のファンとしては、これからも何年もレースを続ける姿を見たい」
アストンマーティンはハンガリーGPでAMR26Bを投入する予定となっており、2026年後半戦の巻き返しを目指している。バトンは現在の苦戦を一時的なものと捉えており、ニューウェイ、ホンダ、そしてアロンソという強力な布陣が揃うことで、将来的にはトップ争いに加わるチームになるとの期待を示した。
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