F1 フォーミュラE
フォーミュラEチャンピオンのジャン・エリック・ベルニュは、自動車業界の電気自動車への移行が、長期的にF1とフォーミュラEの融合に繋がる可能性があると考えている。

現在、自動車業界には電気自動車の波が押し寄せており、ヨーロッパ諸国では今後10年間でガソリン車やディーゼル車が廃止になるとも言われている。

近年、フォーミュラEには、メルセデス、アウディ、BMW、日産、ジャガー、そして、来季からポルシェと大手自動車メーカーが参入。また、フェリペ・マッサやストフェル・バンドーンといった元F1のスターも参戦して勢いを増している。

フォーミュラEの会長に就任したアレハンロド・アガグは、同シリーズが5年以内にF1に挑戦できるまで発展すると予測している。

かつてトロロッソでF1を戦ったジャン・エリック・ベルニュは、F1とフォーミュラEが統合する未来を予測していると語る。

「将来、2030年くらいには電気自動車、もしくは新しい技術を搭載した自動車だけになっているかもしれないし、ガソリン、もしくはガソリンエンジンのようなものは走っていないかもしれない」

「F1は電気の分野における考え方を完全に変えなければならなくなるかもしれない。でも、決めるのは僕ではないし、F1はF1だ。それが常にF1だと僕は思う。モータースポーツ史で最も重要なシリーズだし、ずっとそうだと思う」

「フォーミュラEは少し異なるものだし、僕の意見ではF1とは競合しないと思っている。でも、2つのクラスがいつか融合するかもしれないという意見を聞くことがある。F1とフォーミュラEのいい部分が続いていくのあれば、望ましいことだ。それが実現すれば素晴らしいだろう」

ジャン・エリック・ベルニュの描くシナリオは想像上だけのものではないかもしれない。昨年、F1のスポーティングマネージャーを務めるロス・ブラウンは、10年後にはF1が完全に電気自動車のシリーズになっている可能性があると語っている。

しかし、そのロス・ブラウンのアイデアは、すぐにアレハンロド・アガグによって反論されることになった。フォーミュラEはF1が電気エンジンに切り替えることを禁じる独占契約をFIAと2039年まで締結している。

「ロス氏は、F1が10年後に電気化させる可能性が語っていた。基本的にそれは不可能だ」とアレハンロド・アガグはコメント。

「フォーミュラEは、FIAと25シーズンの独占ライセンスを有しており、我々は4シーズンを終えただけだ。なので、最短でもF1が電気化できるのは2039年だ。我々がFIAとの契約を更新しなかった場合にね。だが、我々がもっと長く更新しない理由は見当たらない」

「我々は少なくとも2039年まで独占権を持っている。なので、少なくともそれまではF1の電気化はない。彼らが我々と話をしたいなら、それは別の質問だ。私は常に人々と話をすることにはオープンだ」

「だが、私を話しをすることなく、彼らが完全に電気化することはできない」

「FIAの外であれば彼らはそうすることはできる。だが、そうなると彼らはF1と名乗ることはできない。F1という名前はFIAに属しているからだ。全てのことが完全に封印されている」

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カテゴリー: F1 / ジャン・エリック・ベルニュ / フォーミュラE