ヤルノ・トゥルーリ:F1イタリアGPテクニカルプレビュー
今週末は母国グランプリでのレースですが、あなたにとって今回はいつもとは何か違うレースなのでしょうか?
僕にとってイタリアGPはとても特別な機会と言えるし、毎年この週末を楽しみにしている。自分のファンの前でドライブするのは素晴らしいことだし、モンツァではいつもとても大勢の人たちが僕を応援してくれる。以前はイタリア国内で年2回グランプリが開催され、シーズン中にテストも何度か行われていたけど、今年、僕の母国でレースできるのはこの週末が唯一の機会だ。それに、僕は2、3時間しか離れていないサン・モリッツに住んでいるから、モンツァはまさに地元なんだ。
F1にとって、モンツァがこれほどまでに特別なコースなのはなぜなのでしょう?
なぜならモンツァはイタリアにあり、そしてイタリア人がこのコースを特別なものにしているからだよ!モンツァは他のコースとはまったく違うサーキットだ。長いストレートがあるから高速で低ダウンフォース、それに加えてシケインもあるからハードなブレーキングが必要となるからね。技術的な面で求められるものが最も厳しいコースというわけではないけど、F1では唯一無二のコースと言えるね。イタリア人のファンは、F1であれ何であれ、モータースポーツ全般に関しとても情熱的で、そんな彼らがモンツァを本当に特別な場所にしているんだと思う。イタリアGPはすべてのイタリア人にとって最大のイベントの一つであり、モンツァはイタリアのモータースポーツの中心なんだ。
母国のファンの存在が、いつも以上にあなたのやる気を高めてくれるのでしょうか?
今以上にやる気を高めたり、ハードに攻めたりなんて不可能だよ!もちろん、1人のドライバーとしてモンツァではいつも以上の声援を受けていることはわかるし、それをありがたいとも思うけど、でも、今以上にがんばることはとてもできない。全てのグランプリで100パーセントの力を出していないとしたら、僕は自分の仕事をしっかりやっていないことになってしまう。だから、その意味ではモンツァも他のレースと何も変わらないんだよ。もしかして素晴らしい結果を手にできれば、いつもより少しだけ更に良い気持ちになれるかもしれないけどね。
昨年のモンツァの雨のレースは如何でしたか?
ドライバーとして、モンツァというのは良い天候になることを願わずにいられないコースだ。これは間違いない。このコースでウェットコンディションというのはありがたくない。特に長いストレートでは実質的に視界がゼロになるからね。今のところ、天気予報によれば天候は昨年よりかなり良いみたいだ。これは全員にとって良いことだね。
モンツァで速く走るためにクルマに求められる重要な要素は何ですか?
重要なのは最高速を伸ばすことだ。長いストレートがあるからね。それからブレーキの安定性とシケインの縁石を乗り越える能力も大切だ。それぞれの縁石越えが上手くできれば、そこで1カ所につきコンマ1秒稼ぐことができる。だから、縁石をスムーズに乗り越えて、シケインの出口で良好なトラクションが得られるようなセットアップを見つけなければならない。シケインからの脱出速度は最高速と同じくらい重要だ。なぜなら、コーナーの立ち上がりが遅くなると、その痛手を長いストレートの最後までずっと引きずることになるからね。
モンツァでのレースに関して、どんな思い出がありますか?
僕が初めてモンツァを訪れたのは1997年だったと思う。その時僕は初めてモンツァを舞台にF1でレースをした。僕が思い出せるのは、その時はかなり良い具合にレースが進んで、トップ10でフィニッシュしたことだね。それから現在に至るまで、モンツァでは何度か上位フィニッシュしている。2002年は4位だったが、これはその年のチームの最高成績に並ぶ順位だったし、2005年には5位になった。ただし、本当に運が悪かったこともある。4年間で3度、予選でトップ6入りし、調子も良かったのに、2度も1周目にリタイヤしなければならなかった。1度は後ろからぶつけられ、もう1度は技術的な問題が原因だった。今年はもっと良い思い出を作りたいと思っている。
モンツァで何か特に楽しみにしていることはありますか?
自分の母国のファンの前でレースすることを除けば、楽しみなのは間違いなく食べ物だね。僕はイタリア人だ。ということは僕に合う食べ物は1種類しかないということなんだ! モンツァ周辺には食べに行くのに素晴らしい場所が本当にたくさんあるけれど、僕がいつも滞在するホテルにもとても良いレストランがあるんだ。だからイタリアGPの週末はその点から見ても、僕のお気に入りの週末なんだ。
この週末は競争が激しくなりそうだと思いますか?
我々が高い競争力を発揮できることを願っている。今シーズンは予想がかなり難しいが、それは他チームと比較した際の我々のパフォーマンスがレース毎に変わる場合があるからだ。我々はスパでは強かったが、あそこはモンツァと特徴が似ている部分がある。また、予選での走りが改善できたことは励みになった。予想は一切したくないが、ただし、いつもと同じく、僕は自分の力の全てを出し切るつもりだし、再び先頭集団で戦うことができればと願っている。
土曜日の夜に何が予定されているのか、説明してもらえますか?
僕の出身地であるアブルッツォ地方で大変な地震が起きてから、僕はアブルッツォ・ネル・クオーレの活動を通じて、被災者の方々を援助するべく、義援金を募ってきた。既にwww.abruzzonelcuore.net(イタリア語/英語)を通じて75000ユーロが集まっているが、モンツァでの土曜日の夜には更に多くの義援金を集められると考えている。アブルッツォのために義援金を募るべく、様々なドライバーが提供してくれたオーバーオールとヘルメット、それにオーデマ・ピゲの時計がオークションに掛けられることになっている。また、オーデマ・ピゲから募金や組織的な協力という形で多大な援助をしてもらっており、これがアブルッツォの人々を大いに助けてくれると僕は確信している。我々が募る義援金は、そうした人々の生活再建を手助けするために使われることになっており、新しい学校や、あるいは彼らの地域社会にとって何か役立つものを建設できればと願っている。
開催日程:2009年 F1 イタリアGP
カテゴリー: F1 / ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ
僕にとってイタリアGPはとても特別な機会と言えるし、毎年この週末を楽しみにしている。自分のファンの前でドライブするのは素晴らしいことだし、モンツァではいつもとても大勢の人たちが僕を応援してくれる。以前はイタリア国内で年2回グランプリが開催され、シーズン中にテストも何度か行われていたけど、今年、僕の母国でレースできるのはこの週末が唯一の機会だ。それに、僕は2、3時間しか離れていないサン・モリッツに住んでいるから、モンツァはまさに地元なんだ。
F1にとって、モンツァがこれほどまでに特別なコースなのはなぜなのでしょう?
なぜならモンツァはイタリアにあり、そしてイタリア人がこのコースを特別なものにしているからだよ!モンツァは他のコースとはまったく違うサーキットだ。長いストレートがあるから高速で低ダウンフォース、それに加えてシケインもあるからハードなブレーキングが必要となるからね。技術的な面で求められるものが最も厳しいコースというわけではないけど、F1では唯一無二のコースと言えるね。イタリア人のファンは、F1であれ何であれ、モータースポーツ全般に関しとても情熱的で、そんな彼らがモンツァを本当に特別な場所にしているんだと思う。イタリアGPはすべてのイタリア人にとって最大のイベントの一つであり、モンツァはイタリアのモータースポーツの中心なんだ。
母国のファンの存在が、いつも以上にあなたのやる気を高めてくれるのでしょうか?
今以上にやる気を高めたり、ハードに攻めたりなんて不可能だよ!もちろん、1人のドライバーとしてモンツァではいつも以上の声援を受けていることはわかるし、それをありがたいとも思うけど、でも、今以上にがんばることはとてもできない。全てのグランプリで100パーセントの力を出していないとしたら、僕は自分の仕事をしっかりやっていないことになってしまう。だから、その意味ではモンツァも他のレースと何も変わらないんだよ。もしかして素晴らしい結果を手にできれば、いつもより少しだけ更に良い気持ちになれるかもしれないけどね。
昨年のモンツァの雨のレースは如何でしたか?
ドライバーとして、モンツァというのは良い天候になることを願わずにいられないコースだ。これは間違いない。このコースでウェットコンディションというのはありがたくない。特に長いストレートでは実質的に視界がゼロになるからね。今のところ、天気予報によれば天候は昨年よりかなり良いみたいだ。これは全員にとって良いことだね。
モンツァで速く走るためにクルマに求められる重要な要素は何ですか?
重要なのは最高速を伸ばすことだ。長いストレートがあるからね。それからブレーキの安定性とシケインの縁石を乗り越える能力も大切だ。それぞれの縁石越えが上手くできれば、そこで1カ所につきコンマ1秒稼ぐことができる。だから、縁石をスムーズに乗り越えて、シケインの出口で良好なトラクションが得られるようなセットアップを見つけなければならない。シケインからの脱出速度は最高速と同じくらい重要だ。なぜなら、コーナーの立ち上がりが遅くなると、その痛手を長いストレートの最後までずっと引きずることになるからね。
モンツァでのレースに関して、どんな思い出がありますか?
僕が初めてモンツァを訪れたのは1997年だったと思う。その時僕は初めてモンツァを舞台にF1でレースをした。僕が思い出せるのは、その時はかなり良い具合にレースが進んで、トップ10でフィニッシュしたことだね。それから現在に至るまで、モンツァでは何度か上位フィニッシュしている。2002年は4位だったが、これはその年のチームの最高成績に並ぶ順位だったし、2005年には5位になった。ただし、本当に運が悪かったこともある。4年間で3度、予選でトップ6入りし、調子も良かったのに、2度も1周目にリタイヤしなければならなかった。1度は後ろからぶつけられ、もう1度は技術的な問題が原因だった。今年はもっと良い思い出を作りたいと思っている。
モンツァで何か特に楽しみにしていることはありますか?
自分の母国のファンの前でレースすることを除けば、楽しみなのは間違いなく食べ物だね。僕はイタリア人だ。ということは僕に合う食べ物は1種類しかないということなんだ! モンツァ周辺には食べに行くのに素晴らしい場所が本当にたくさんあるけれど、僕がいつも滞在するホテルにもとても良いレストランがあるんだ。だからイタリアGPの週末はその点から見ても、僕のお気に入りの週末なんだ。
この週末は競争が激しくなりそうだと思いますか?
我々が高い競争力を発揮できることを願っている。今シーズンは予想がかなり難しいが、それは他チームと比較した際の我々のパフォーマンスがレース毎に変わる場合があるからだ。我々はスパでは強かったが、あそこはモンツァと特徴が似ている部分がある。また、予選での走りが改善できたことは励みになった。予想は一切したくないが、ただし、いつもと同じく、僕は自分の力の全てを出し切るつもりだし、再び先頭集団で戦うことができればと願っている。
土曜日の夜に何が予定されているのか、説明してもらえますか?
僕の出身地であるアブルッツォ地方で大変な地震が起きてから、僕はアブルッツォ・ネル・クオーレの活動を通じて、被災者の方々を援助するべく、義援金を募ってきた。既にwww.abruzzonelcuore.net(イタリア語/英語)を通じて75000ユーロが集まっているが、モンツァでの土曜日の夜には更に多くの義援金を集められると考えている。アブルッツォのために義援金を募るべく、様々なドライバーが提供してくれたオーバーオールとヘルメット、それにオーデマ・ピゲの時計がオークションに掛けられることになっている。また、オーデマ・ピゲから募金や組織的な協力という形で多大な援助をしてもらっており、これがアブルッツォの人々を大いに助けてくれると僕は確信している。我々が募る義援金は、そうした人々の生活再建を手助けするために使われることになっており、新しい学校や、あるいは彼らの地域社会にとって何か役立つものを建設できればと願っている。
開催日程:2009年 F1 イタリアGP
カテゴリー: F1 / ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ