【WEC】 トヨタ:開幕戦スパ6時間の初日を順調にスタート
2018年-2019年にかけて戦われるFIA 世界耐久選手権(WEC)の“スーパーシーズン”が5月3日(木)にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで幕を開け、初日は2度の公式練習走行が行われた。
TOYOTA GAZOO Racingは、昨年から続く連勝を目指し、新たなシーズン開幕戦の初日をトップタイムという素晴らしい形でスタートした。
TOYOTA GAZOO Racingは昨年、終盤の3戦を制してシーズンを締めくくり、11月の最終戦以来となるレースの現場に戻ってきました。3日は、晴れ渡ったスパ・フランコルシャンで、2度にわたる90分間の公式練習走行セッションが行われた。
マイク・コンウェイと小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3名が駆るTS050 HYBRID 7号車が、この日を通しての総合トップタイムとなる1分56秒172をマーク。昨年ここスパで勝利を挙げたセバスチャン・ブエミと中嶋一貴のコンビに、新たにフェルナンド・アロンソが加わった8号車はチームメイトと0.643秒差の2番手につけた。
この日の総合順位に関しては1周でのベストタイムを記録したものに過ぎず、一日を通してのラップタイムを見る限り、土曜日の決勝レースにおいてこれまでで最多となる10台で争われるLMP1クラスは、予想よりも接戦になるものと思われる。
新しいシーズンを迎えたWECにおいて、クラス唯一のハイブリッド車両として参戦するTS050 HYBRIDは、1周あたり49%多い燃料と、37.5%多い瞬間燃料流量、そして45kg軽量なガソリンエンジンのライバル勢に立ち向かわなくてはならない。
WECへの挑戦は、トヨタにとって「もっといいクルマづくり」の一環であり、超高効率のパワートレーンの開発という前例のない挑戦に臨む。今日の公式練習セッションは、ライバル勢とのパフォーマンスを確認する最初の機会となった。
WECの歴史において、スパが開幕戦の舞台となるのは初めて。これは次戦ル・マン24時間レースへ向けた実戦での準備の機会が、僅か1戦しか無いということを意味する。そのため、TOYOTA GAZOO Racingはこのスパ6時間レースに、ル・マンで使用するのと同じ低ダウンフォース空力仕様のTS050 HYBRIDを2台投入した。
初日の2回に渡る90分間の公式練習セッションは、土曜日のスパ6時間レースだけでなく、シーズンのハイライトとなるル・マン24時間レースへ向けた重要な最初の走行機会となる。チームは寸分の無駄も許されることなく空力やメカニカルなセットアップ作業をこなし、3種類のタイヤの評価も行った。
トヨタは冬季オフシーズン中に通算25,000kmを超えるテスト走行をこなしてきたが、スパで走行するのはほぼ1年ぶり。2017年5月末のル・マンへ向けたシェイクダウン以来となる。このため、2台の走行は、その全てが決勝レースへ向けての信頼性及びパフォーマンスの確認において非常に重要なもので、2度目のセッションが赤旗中断で遮られたにもかかわらず、チームはこの日1日で通算133周、931kmを走破した。
チームは明日の1時間に渡る最終練習走行で更なる車両の熟成を進め、25分間で行われる予選セッションに全力で挑む。
TS050 HYBRID 7号車 (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス):
公式練習1回目 : 2番手 (1分58秒629), 36周
公式練習2回目 : 1番手 (1分56秒172), 29周
TS050 HYBRID 8号車 (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソ):
公式練習1回目 : 1番手 (1分58秒392), 35周
公式練習2回目 : 2番手 (1分56秒815), 33周
小林可夢偉(7号車):
スパのような素晴らしいコースで、シーズンのスタートを迎えることが出来て嬉しいです。今日は典型的なレースウィーク初日となりました。我々は幾つかのテストメニューをこなし、バランスなど幾つかの面で改善を進めました。素晴らしいTS050 HYBRIDですが、決勝レースで更なるパフォーマンスを引き出すために、明日も改善を進めていかなくてはなりません。今日は順調なスタートを切ることが出来たので、明日以降も楽しみです。
マイク・コンウェイ(7号車):
世界でも屈指のサーキットのひとつである、ここスパ・フランコルシャンでまたレースができることを嬉しく思います。クルマがまるで生きているかのように感じられました。今日一日、とても良い状況でしたし、車両セッティングは、最初の練習走行から良い方向へ改善できたと思います。クルマはかなり良い状態ですが、まだ改良できます。最高の状態にするために、明日もいくつかのメニューを着実にこなしたいと思います。
ホセ・マリア・ロペス(7号車):
心待ちにしていたシーズン開幕を迎え、再びレースに戻ってくることが出来てとても嬉しく思います。私にとっては、TS050 HYBRIDでスパを走る初めての機会となりましたが、本当に楽しめました。ここスパに向け、テストでこなしてきたことが効を奏し、今日一日で大きな進歩を遂げることが出来ました。TS050 HYBRIDの仕上がりは順調で、今から決勝レースを戦うのが楽しみです。
中嶋一貴(8号車):
とても上手くいった一日でした。車両バランスでもう少し改善したい部分がありますが、概ね問題はなく運転を楽しめました。私自身は今日あまり多くの周回は出来ませんでしたが、それも耐久レースの宿命です。もっと運転したかったと思う気持ちがあるのは、車両の調整が上手くいっている証拠でしょう。新しいシーズンのスタートを迎える準備が整ったと思えて、気分が高揚します。明日の予選で新しいライバル勢との戦いをお見せしましょう。
セバスチャン・ブエミ(8号車):
良い一日でした。晴天のスパを楽しみました。長い冬のオフシーズンを経て、またレースが出来ることを幸せに思います。フェルナンドとの初めての公式セッションは本当に楽しかったです。車両を納得いくレベルに仕上げることが出来たと思います。今日の練習走行で良いデータを得ることが出来たので、明日の方向性も掴めました。全般的にとてもポジティブな1日でした。
フェルナンド・アロンソ(8号車):
本日の走行は実りのあるものとなりました。2つのセッションで様々なことを試しましたが、2回の公式練習走行を走り込むにしたがって車両のバランスの改善が進み、フィーリングが非常に良くなりました。TS050 HYBRIDはスパに合っていて、コーナーからの脱出、特にオー・ルージュを駆け上がる時のハイブリッド・ブーストによる加速は最高です。タイヤも終始安定していました。明日も今日と同じように良い日になることを期待しています。
関連:
・【WEC】 スパ6時間レース FP2:トヨタがプライベーターに2.6秒差
・【WEC】 スパ6時間レース FP1:フェルナンド・アロンソがトップタイム
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)
TOYOTA GAZOO Racingは、昨年から続く連勝を目指し、新たなシーズン開幕戦の初日をトップタイムという素晴らしい形でスタートした。
TOYOTA GAZOO Racingは昨年、終盤の3戦を制してシーズンを締めくくり、11月の最終戦以来となるレースの現場に戻ってきました。3日は、晴れ渡ったスパ・フランコルシャンで、2度にわたる90分間の公式練習走行セッションが行われた。
マイク・コンウェイと小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3名が駆るTS050 HYBRID 7号車が、この日を通しての総合トップタイムとなる1分56秒172をマーク。昨年ここスパで勝利を挙げたセバスチャン・ブエミと中嶋一貴のコンビに、新たにフェルナンド・アロンソが加わった8号車はチームメイトと0.643秒差の2番手につけた。
この日の総合順位に関しては1周でのベストタイムを記録したものに過ぎず、一日を通してのラップタイムを見る限り、土曜日の決勝レースにおいてこれまでで最多となる10台で争われるLMP1クラスは、予想よりも接戦になるものと思われる。
新しいシーズンを迎えたWECにおいて、クラス唯一のハイブリッド車両として参戦するTS050 HYBRIDは、1周あたり49%多い燃料と、37.5%多い瞬間燃料流量、そして45kg軽量なガソリンエンジンのライバル勢に立ち向かわなくてはならない。
WECへの挑戦は、トヨタにとって「もっといいクルマづくり」の一環であり、超高効率のパワートレーンの開発という前例のない挑戦に臨む。今日の公式練習セッションは、ライバル勢とのパフォーマンスを確認する最初の機会となった。
WECの歴史において、スパが開幕戦の舞台となるのは初めて。これは次戦ル・マン24時間レースへ向けた実戦での準備の機会が、僅か1戦しか無いということを意味する。そのため、TOYOTA GAZOO Racingはこのスパ6時間レースに、ル・マンで使用するのと同じ低ダウンフォース空力仕様のTS050 HYBRIDを2台投入した。
初日の2回に渡る90分間の公式練習セッションは、土曜日のスパ6時間レースだけでなく、シーズンのハイライトとなるル・マン24時間レースへ向けた重要な最初の走行機会となる。チームは寸分の無駄も許されることなく空力やメカニカルなセットアップ作業をこなし、3種類のタイヤの評価も行った。
トヨタは冬季オフシーズン中に通算25,000kmを超えるテスト走行をこなしてきたが、スパで走行するのはほぼ1年ぶり。2017年5月末のル・マンへ向けたシェイクダウン以来となる。このため、2台の走行は、その全てが決勝レースへ向けての信頼性及びパフォーマンスの確認において非常に重要なもので、2度目のセッションが赤旗中断で遮られたにもかかわらず、チームはこの日1日で通算133周、931kmを走破した。
チームは明日の1時間に渡る最終練習走行で更なる車両の熟成を進め、25分間で行われる予選セッションに全力で挑む。
TS050 HYBRID 7号車 (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス):
公式練習1回目 : 2番手 (1分58秒629), 36周
公式練習2回目 : 1番手 (1分56秒172), 29周
TS050 HYBRID 8号車 (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソ):
公式練習1回目 : 1番手 (1分58秒392), 35周
公式練習2回目 : 2番手 (1分56秒815), 33周
小林可夢偉(7号車):
スパのような素晴らしいコースで、シーズンのスタートを迎えることが出来て嬉しいです。今日は典型的なレースウィーク初日となりました。我々は幾つかのテストメニューをこなし、バランスなど幾つかの面で改善を進めました。素晴らしいTS050 HYBRIDですが、決勝レースで更なるパフォーマンスを引き出すために、明日も改善を進めていかなくてはなりません。今日は順調なスタートを切ることが出来たので、明日以降も楽しみです。
マイク・コンウェイ(7号車):
世界でも屈指のサーキットのひとつである、ここスパ・フランコルシャンでまたレースができることを嬉しく思います。クルマがまるで生きているかのように感じられました。今日一日、とても良い状況でしたし、車両セッティングは、最初の練習走行から良い方向へ改善できたと思います。クルマはかなり良い状態ですが、まだ改良できます。最高の状態にするために、明日もいくつかのメニューを着実にこなしたいと思います。
ホセ・マリア・ロペス(7号車):
心待ちにしていたシーズン開幕を迎え、再びレースに戻ってくることが出来てとても嬉しく思います。私にとっては、TS050 HYBRIDでスパを走る初めての機会となりましたが、本当に楽しめました。ここスパに向け、テストでこなしてきたことが効を奏し、今日一日で大きな進歩を遂げることが出来ました。TS050 HYBRIDの仕上がりは順調で、今から決勝レースを戦うのが楽しみです。
中嶋一貴(8号車):
とても上手くいった一日でした。車両バランスでもう少し改善したい部分がありますが、概ね問題はなく運転を楽しめました。私自身は今日あまり多くの周回は出来ませんでしたが、それも耐久レースの宿命です。もっと運転したかったと思う気持ちがあるのは、車両の調整が上手くいっている証拠でしょう。新しいシーズンのスタートを迎える準備が整ったと思えて、気分が高揚します。明日の予選で新しいライバル勢との戦いをお見せしましょう。
セバスチャン・ブエミ(8号車):
良い一日でした。晴天のスパを楽しみました。長い冬のオフシーズンを経て、またレースが出来ることを幸せに思います。フェルナンドとの初めての公式セッションは本当に楽しかったです。車両を納得いくレベルに仕上げることが出来たと思います。今日の練習走行で良いデータを得ることが出来たので、明日の方向性も掴めました。全般的にとてもポジティブな1日でした。
フェルナンド・アロンソ(8号車):
本日の走行は実りのあるものとなりました。2つのセッションで様々なことを試しましたが、2回の公式練習走行を走り込むにしたがって車両のバランスの改善が進み、フィーリングが非常に良くなりました。TS050 HYBRIDはスパに合っていて、コーナーからの脱出、特にオー・ルージュを駆け上がる時のハイブリッド・ブーストによる加速は最高です。タイヤも終始安定していました。明日も今日と同じように良い日になることを期待しています。
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カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)