FIA 世界耐久選手権 WEC バーレーン6時間レース トヨタ・TS050 HYBRID
11月17日(金)FIA世界耐久選手権(WEC)最終戦バーレーン6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRIDは2、4番手グリッドを確保。明日の決勝レースでシーズンを締め括る今季5勝目を目指す。

バーレーン6時間の2日目は、現地時間午前11時20分からの1時間にわたる公式練習第3回目に続き、同午後5時30分にLMP1とLMP2クラスの公式予選が行われた。

午後5時を過ぎたバーレーン国際サーキットはすっかり闇に包まれ、1周5.412kmのコースを取り囲む照明が周囲を煌々と照らしだした。日が落ちて低下した気温は26度、路面温度30度というコンディションで公式予選が開始された。

TOYOTA GAZOO Racingは、公式練習初日の好調を維持したまま公式予選に臨み、今シーズン5度目のポールポジションを狙った。セッションが始まってすぐに最速タイムをマークしたのは#7号車のマイク・コンウェイ。コンウェイからステアリングを受け取ったホセ・マリア・ロペスも好タイムを刻んだが、セッション終了間際にタイムを更新したライバル#1号車に逆転され、惜しくもポールポジションを逃すこととなった。#7号車の平均タイムはポールポジションから0秒263遅れの1分39秒646で、2番手で最前列に並ぶこととなった。

#8号車は最初に走った中嶋一貴がコース上の混雑に阻まれタイムを伸ばせず、チームは作戦を変更。ポールポジションが困難と判断した時点で臨機応変に決勝レースに向けてタイヤを温存する作戦を取り、中嶋からステアリングを引き継いだアンソニー・デビッドソンは、新品タイヤに交換することなくアタックに入った。#8号車の平均タイムは1分40秒774でグリッドは4番手となった。

今年のLMP1-Hクラスは優勝争いと同時にポールポジション争いも熾烈で、第8戦上海6時間が終了した時点でトヨタとライバルは共に4回ずつのポールポジションを獲得。最終戦では5度目のポールポジションを狙ったTOYOTA GAZOO Racingだったが、残念ながらその希望は叶えられなかったものの、気持ちを切り替えて明日の決勝に臨む。

決勝レースは通常のレースと異なり土曜日に行われる。18日(土)のスタートは現地時間午後4時(日本時間午後10時)、ゴールは同午後10時(同翌19日午前4時)。現在、予選のグリッド争い同様に決勝レースもトヨタとライバルは4勝ずつを分け合っており、トヨタは最多優勝回数を狙い、バーレーン6時間に臨む。

TS050 HYBRID #7号車:(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
公式練習第3回目: 4番手 (1分43秒902), 24周
公式予選: 2番手 (平均1分39秒646)

TS050 HYBRID #8号車:(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン)
公式練習第3回目: 3番手 (1分43秒734), 25周
公式予選: 4番手 (平均1分40秒774)

マイク・コンウェイ (TS050 HYBRID #7号車):
私の予選アタックは、クリアラップを取るためにアウトラップでスローダウンをしたために、初めから十分にタイヤを暖めきれず、第1セクターは完璧に攻めることが出来ませんでした。残りのセクターはしっかり走れたのでポールポジションを期待したものの、ライバルは3セット目の新品タイヤを投入して再度アタックしたために逆転を許してしまいましたが、決勝を重視する我々はそこまでのリスクを負いませんでした。

ホセ・マリア・ロペス (TS050 HYBRID #7号車):
このコースをLMP1カーで走ったのが初めてということを考えれば、マイク(コンウェイ)から僅かコンマ2秒差のラップタイムを刻むことが出来たのは、満足行く結果と考えます。これまで何度もポールポジションからスタートを切りながらも、最大の目標である勝利を達成出来ませんでした。それだけに、2番手からのスタートとなる今度こそはチャンスがあると気持ちを切り替えます。

中嶋一貴 (TS050 HYBRID #8号車):
私自身の予選アタックはコース上の混雑に阻まれ厳しいものとなってしまいました。決勝レースを優先して、予選は1セットしかタイヤを使わなかった決断が明日の決勝で良い方向に応えてくれることを願っています。全体的にはTS050 HYBRIDの仕上がりに満足しています。予選はそれほど大きな比重ではないと割り切り、必ず良いチャンスがあると信じて決勝に臨みます。

アンソニー・デビッドソン (TS050 HYBRID #8号車):
使用出来るタイヤの本数制限(予選から決勝で4セット使用可能)があるため、我々は2人で同じタイヤを使うことを決めたので、(中嶋)一貴の後を走った私の予選アタックラップは大きな挑戦でした。出来る限りのベストを尽くしましたが、結果を見る限り満足とは言えません。予選は期待通りにはなりませんでしたが、決勝レースこそが重要です。我々はこれまで2列目スタートでも勝つことが出来るということを証明しているので自信はあります。

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カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)