WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ6時間 公式練習 レポート
FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間のレースウィークが開幕。初日となった27日(木)は90分間の公式練習走行が2回行われ、赤旗中断などで走行時間が限られる中、初日からハイパーカーによる僅差の争いが繰り広げられた。
第3戦となる今大会スパ6時間は、6月に行われる第4戦ル・マン24時間100周年記念大会前の最後のレースということもあり、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)の2台を含め、今季最多となる13台のハイパーカーがエントリー。
2週間前の第2戦ポルティマオ6時間で今季初勝利を挙げ、ドライバーズ選手権で首位につけるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は、1日を通した統合順位で、トップのフェラーリ51号車から1.111秒遅れの2番手につけた。
この日は1周のタイムよりも決勝レースへ向けた準備に優先度を置いてプログラムをこなしたこともあり、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は5番手となった。
トヨタは今シーズンのWECで開幕から2連勝を飾っており、第3戦の今大会の目標は、キャデラック、フェラーリ、プジョー、ポルシェといったハイパーカーの強力なライバルに打ち勝ち、今季連勝記録を続けると共に、1周7.004kmのこの伝統的なスパでの7連勝を達成することだ。
これまでの2戦、セブリングとポルティマオでは暑いコンディションでのレースが続いたが、今大会スパは一転、肌寒いコンディションで幕を開けた。初日となったこの日、最初の公式練習が開始されたときの気温は9度。中盤に12分ほど赤旗で中断するなど混乱のスタートとなったこのセッションで、2台のGR010 HYBRIDはガレージでの調整に時間を費やした。
このセッションでは7号車はコンウェイとロペス、8号車はブエミと平川がドライブし、メカニカル、及び空力に関するセットアッププログラムをこなした。赤旗から再開されてすぐに、ブエミがこのセッションでのトップタイムをマーク。コンウェイの最初のアタックタイムがセッション3番手となった。
午後の公式練習2回目では、29日(土)決勝でのパフォーマンスを最大限に引き出すことを優先、また、チームのシーズン開幕2連勝では安定したタイヤマネジメントが大きく寄与したこともあり、二つの異なるタイヤコンパウンドの特性を分析することに焦点を当てた。
公式練習2回目は、3回のフルコースイエローと2度の赤旗により何度も走行を妨げられ、全てのチームにとって貴重な時間が削られる中、公式練習1回目では走行しなかった小林とハートレーにとっては忙しいセッションとなったが、8号車は平川がマークしたタイムが最速で4番手。7号車は小林のタイムが7番手となった。
明日28日(金)は午前中に、最終調整の機会となる1時間の公式練習走行3回目を行い、午後の予選で、29日(土)に行われる決勝レースのスターティンググリッドが決定される。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
残念ながら私は午前中走れなかったため、公式練習2回目が最初の走行となりました。スパは私が大好きなコースのひとつなので、また走ることができて嬉しいです。今日は、これまでのレースと比べて路面温度が低く、このコンディションに合わせるための調整作業を行いました。現時点での競争力を評価するのは難しいですが、まずはバランスを向上させる作業に取り組んでいます。まずまずのスタートが切れたと思いますし、さらにプッシュを続けます。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
赤旗やその他要因で中断があり、走行時間が限られることとなって難しい一日でした。全体的に見れば、与えられた時間内でできる限りのことを学べたと思いますが、もっと多くの周回を走りたかったです。今日得られたことを活かし、今夜も改善を続けます。明日は天候が変わりそうですが、決勝レースへ向けて最大限の努力をしていきます。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
今日は2回の短いセッションのような感覚でした。我々は可能な限りの努力を続け、特にタイヤのテストに注力しました。路面温度がとても低かったので、ピットアウト直後は非常に難しく、タイヤのウォームアップが大きな課題になりそうです。今日は悪い一日ではありませんでしたが、もっと時間が必要でした。明日はどうなるかわかりませんが、楽観的に捉えています。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
赤旗やフルコースイエローが何度も出て、波乱の一日でした。私は公式練習2回目で走れなかったので、決勝レースへ向けた理想的な準備ができたとは言えません。走行時間が限られたことは、全チーム同じ状況です。データを見直し、持っているパフォーマンスの全てを引き出すよう改善する必要がありますが、明日は雨になりそうなので、一筋縄ではいかないかもしれません。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
コース上での様々な状況により、多くの時間を失ってしまったので、順調な一日だったとは言えません。走行が限られ、タイヤマネジメントについて学ばなければならない点が、まだ多くあります。予選までに、これまで得られたデータを分析し、クルマの最大のパフォーマンスを引き出すにはどうすれば良いか見出すべく、全力で取り組みます。
平川亮(8号車 ドライバー)
多くの中断で、各ドライバーの周回が多く限られた状況でしたが、これまでのところは順調に進んでいるように感じます。スパのように1周が長いコースではよくあることです。明日はウェットコンディションになりそうなので、また状況は変わるでしょう。今日得られたデータを分析し、決勝レースへ向けて準備する必要があります。明日の予選も全力を尽くしますが、重要なのは決勝です。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)
第3戦となる今大会スパ6時間は、6月に行われる第4戦ル・マン24時間100周年記念大会前の最後のレースということもあり、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)の2台を含め、今季最多となる13台のハイパーカーがエントリー。
2週間前の第2戦ポルティマオ6時間で今季初勝利を挙げ、ドライバーズ選手権で首位につけるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は、1日を通した統合順位で、トップのフェラーリ51号車から1.111秒遅れの2番手につけた。
この日は1周のタイムよりも決勝レースへ向けた準備に優先度を置いてプログラムをこなしたこともあり、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は5番手となった。
トヨタは今シーズンのWECで開幕から2連勝を飾っており、第3戦の今大会の目標は、キャデラック、フェラーリ、プジョー、ポルシェといったハイパーカーの強力なライバルに打ち勝ち、今季連勝記録を続けると共に、1周7.004kmのこの伝統的なスパでの7連勝を達成することだ。
これまでの2戦、セブリングとポルティマオでは暑いコンディションでのレースが続いたが、今大会スパは一転、肌寒いコンディションで幕を開けた。初日となったこの日、最初の公式練習が開始されたときの気温は9度。中盤に12分ほど赤旗で中断するなど混乱のスタートとなったこのセッションで、2台のGR010 HYBRIDはガレージでの調整に時間を費やした。
このセッションでは7号車はコンウェイとロペス、8号車はブエミと平川がドライブし、メカニカル、及び空力に関するセットアッププログラムをこなした。赤旗から再開されてすぐに、ブエミがこのセッションでのトップタイムをマーク。コンウェイの最初のアタックタイムがセッション3番手となった。
午後の公式練習2回目では、29日(土)決勝でのパフォーマンスを最大限に引き出すことを優先、また、チームのシーズン開幕2連勝では安定したタイヤマネジメントが大きく寄与したこともあり、二つの異なるタイヤコンパウンドの特性を分析することに焦点を当てた。
公式練習2回目は、3回のフルコースイエローと2度の赤旗により何度も走行を妨げられ、全てのチームにとって貴重な時間が削られる中、公式練習1回目では走行しなかった小林とハートレーにとっては忙しいセッションとなったが、8号車は平川がマークしたタイムが最速で4番手。7号車は小林のタイムが7番手となった。
明日28日(金)は午前中に、最終調整の機会となる1時間の公式練習走行3回目を行い、午後の予選で、29日(土)に行われる決勝レースのスターティンググリッドが決定される。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
残念ながら私は午前中走れなかったため、公式練習2回目が最初の走行となりました。スパは私が大好きなコースのひとつなので、また走ることができて嬉しいです。今日は、これまでのレースと比べて路面温度が低く、このコンディションに合わせるための調整作業を行いました。現時点での競争力を評価するのは難しいですが、まずはバランスを向上させる作業に取り組んでいます。まずまずのスタートが切れたと思いますし、さらにプッシュを続けます。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
赤旗やその他要因で中断があり、走行時間が限られることとなって難しい一日でした。全体的に見れば、与えられた時間内でできる限りのことを学べたと思いますが、もっと多くの周回を走りたかったです。今日得られたことを活かし、今夜も改善を続けます。明日は天候が変わりそうですが、決勝レースへ向けて最大限の努力をしていきます。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
今日は2回の短いセッションのような感覚でした。我々は可能な限りの努力を続け、特にタイヤのテストに注力しました。路面温度がとても低かったので、ピットアウト直後は非常に難しく、タイヤのウォームアップが大きな課題になりそうです。今日は悪い一日ではありませんでしたが、もっと時間が必要でした。明日はどうなるかわかりませんが、楽観的に捉えています。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
赤旗やフルコースイエローが何度も出て、波乱の一日でした。私は公式練習2回目で走れなかったので、決勝レースへ向けた理想的な準備ができたとは言えません。走行時間が限られたことは、全チーム同じ状況です。データを見直し、持っているパフォーマンスの全てを引き出すよう改善する必要がありますが、明日は雨になりそうなので、一筋縄ではいかないかもしれません。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
コース上での様々な状況により、多くの時間を失ってしまったので、順調な一日だったとは言えません。走行が限られ、タイヤマネジメントについて学ばなければならない点が、まだ多くあります。予選までに、これまで得られたデータを分析し、クルマの最大のパフォーマンスを引き出すにはどうすれば良いか見出すべく、全力で取り組みます。
平川亮(8号車 ドライバー)
多くの中断で、各ドライバーの周回が多く限られた状況でしたが、これまでのところは順調に進んでいるように感じます。スパのように1周が長いコースではよくあることです。明日はウェットコンディションになりそうなので、また状況は変わるでしょう。今日得られたデータを分析し、決勝レースへ向けて準備する必要があります。明日の予選も全力を尽くしますが、重要なのは決勝です。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)