WEC
WEC史上に残る最長の連続ポールポジション記録は10でストップ。
11月9日(土)、2019-2020年FIA世界耐久選手権(WEC)の第3戦となる上海4時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、4番手、5番手グリッドから決勝レースに挑むことになった。

TS050 HYBRID 7号車は、最初にアタックした小林可夢偉が1分46秒513というタイムをマーク。これは昨年の予選ベストタイムに3.805秒も劣るタイムだった。ハイブリッド・パワー、燃料消費量、そして最低重量に課されたサクセス・ハンディキャップの影響がはっきりとわかった結果となった。

マイク・コンウェイと小林、そしてホセ・マリア・ロペスの3名がドライブする7号車は4番手グリッドとなり、ポールポジションのレベリオン1号車とは1.343秒差、セバスチャン・ブエミと中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーの8号車はポールポジションより2.288秒遅れの5番手になった。

この結果、TOYOTA GAZOO Racingが2018年のスパ6時間以来継続してきた、WEC史上に残る最長の連続ポールポジション記録は10でストップすることになった。

好天の下、1周5.451kmの上海国際サーキットで行われた予選は、サクセス・ハンディキャップにより2台のTS050 HYBRIDはポールポジション争いにおいて苦戦を強いられることになったが、ドライバーはセッション序盤から懸命なアタックを続けた。

7号車の小林が最初にアタックに入り、セクター1では最速タイムをマーク。続いて中嶋の8号車もアタックに入った。

日曜日の決勝レースを最優先し、TS050 HYBRIDの2台ともに、2人目のドライバー交代時にはタイヤを交換せずに新品タイヤを温存した。コンウェイはクリーンなアタックラップで平均タイムを4番手につけたたが、ハートレーはコース上の混雑に阻まれ、1度目のアタックを断念。続く周回でもアタックを続けたが、タイヤの摩耗が進み、5番手グリッドに終わった。

理想的な予選結果にはならなかったが、チームはTS050 HYBRIDにとって最後の中国戦となる今大会を力強く戦い抜くために、レース戦略やピットストップ、そしてタイヤの選択などを最適化し、ノン・ハイブリッドのLMP1クラス車両勢に挑戦し、表彰台を目指す。

TS050 HYBRID 7号車
(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
公式練習3回目 : 1番手 (1分47秒184), 28周
公式予選 : 4番手 (平均1分47秒235)

小林可夢偉(7号車):
結果を見て分かるとおり、我々にとって苦しい予選でした。予選開始前から我々2台のTS050 HYBRIDはポールポジションではなく、2列目を争うことになるだろうと予想していました。4番手を取れたのはよくできたという結果ですし、後は決勝レースをミスなく、クリーンに戦い抜くことに集中しなくてはなりません。

マイク・コンウェイ(7号車):
厳しい予選になることは分かっていましたし、4,5番手という結果も予想通りです。もう少し速く走ることも可能でしたが、明日の決勝レースでも使用するタイヤを温存しました。明日も厳しいレースになるでしょうが、ベストを尽くし、4時間後のゴールを目指します。今までのレースのように圧倒的なペースは望めませんが、ライバルと接戦になれるよう、よいポジションを維持しながらのレースを展開したいと思います。

TS050 HYBRID 8号車
(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー)
公式練習3回目 : 5番手 (1分50秒477), 25周
公式予選 : 5番手 (平均1分48秒180)

中嶋一貴(8号車):
難しい予選となってしまいました。ベストを尽くしましたが、チームメイトの7号車にはラップタイムで僅かに届かず、ポールポジションの車両とは大差になりました。まだまだクルマのパフォーマンスを最大限に引き出せたとは思っていないので、今日の走行データを分析し、決勝レースまで更に改善していきます。

ブレンドン・ハートレー(8号車):
ポールポジション争いには加われないだろうと思っていたので、我々は新品タイヤを1セット決勝レースへ向けて残すという決断をしました。アタックラップ1周目は、ピットアウトしてきた車両が直前に出てくるなど、コース上の混雑に阻まれたため、一旦アタックは諦め、残り1周に掛けましたが、いくつかの小さなミスをしてしまいました。今まで、決勝レースに向けて集中してきたので、ライバルと僅差のバトルができることを望んでいますし、そのために全力を尽くします。

WEC 第3戦 上海4時間レース 公式予選結果(LMP1クラス)
順位No.ドライバー名チーム/車種平均タイム
11ブルーノ・セナ
グスタボ・メネゼス
ノルマン・ナト
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
1:45.892
26チャーリー・ロバートソン
マイク・シンプソン
ガイ・スミス
チームLNT/
ジネッタG60-LT-P1・AER
1:47.092
35ジョーダン・キング
ベン・ハンリー
イゴール・オルトツェフ
チームLNT/
ジネッタG60-LT-P1・AER
1:47.109
47マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
1:47.235
58セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
1:48.180


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カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)