F1 トロロッソ・ホンダ ハンガリーGP
トロロッソ・ホンダは、F1ハンガリーGP初日のフリー走行でピエール・ガスリーが9番手タイム、ブレンドン・ハートレーが15番手タイムで終了。2台ともにトラブルなく、各タイヤで予定のプログラムを消化した。

第12戦ハンガリーGPが、ブダペスト郊外のハンガロリンクで幕を開けた。ハンガロリンクは、アップダウンのあるテクニカルなレイアウトが特徴で、2006年にホンダが優勝を遂げた思い出深いサーキット。朝から日差しの強い晴天となった初日の金曜日、P1、P2が行われた。

午前11時、気温26℃で迎えたP1で、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー、ブレンドン・ハートレーともにソフトタイヤで走行をスタート。2セット目も同じくソフトタイヤで、マシンのセッティングを進め、プログラムを順調に消化。最終的にハートレーは32周、ガスリーは30周をこなした。ガスリーは1分19秒352のタイムで11番手、ハートレーは1分19秒841で13番手となった。

気温30℃、路面温度は46℃にまで上昇した午後3時に、P2がスタートした。ピエール・ガスリーはミディアムタイヤで、ブレンドン・ハートレーはソフトタイヤで走行を開始し、ともに9周を走行しピットイン。その後、2台はウルトラソフトタイヤに替えてコースインし、アタックシミュレーションを行った。これにより、ガスリーが1分18秒518、ハートレーが1分18秒916とベストラップをマーク。2台はいったんピットインするが、その後もウルトラソフトタイヤで走行を続けた。

ピエール・ガスリーはウルトラソフトタイヤで25周を走行し、セッション終盤にはミディアムタイヤに交換。ブレンドン・ハートレーはソフトタイヤに交換しロングランを行うなど、2人のドライバーは異なるタイヤでプログラムを消化した。P2ではガスリーが9番手、ハートレーが15番手でセッションを終了している。

F1ハンガリーGP2日目は28日(土)、正午(日本時間午後7時)よりP3、午後3時(日本時間午後10時)より予選が行われる。

ピエール・ガスリー (9番手)
「今日1日、とてもいい時間を過ごせました。僕の好きなサーキットの一つであるブダペストでまたレースをすることができて、とてもうれしいです! 今日は両セッションとも多くのテストをこなすことができ、実りあるセッションとなりました。1回目のフリー走行からマシンの感触もよく、今週末のベースとなるセットアップに自信を持っています。このベースセットアップがあれば、あとは微調整を重ねていくだけです。まずは明日の予選で結果を出すために、チームのみんなと集中して取り組んでいこうと思います」

ブレンドン・ハートレー (15番手)
「今日のセッションは順調に走行でき、このレースウイークはいいスタートを切ることができました。過去何戦かは苦戦しましたが、今週末は確実な手応えを感じています。2回目のフリー走行でピエール(・ガスリー)の方がいいペースで走れていたので、今夜は今日のそれぞれの走りやマシンの違いに関してレビューを行い、明日の予選では最大限のパフォーマンスを発揮できるようにしたいです」

ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア)
「このブダペストでの金曜日は、予定していたテストをすべてこなすことができました。低速コーナーが多く、長いストレートが少ないこのコースは、私たちのマシンの特性上得意なコースの造りです。気温が高くなることも予想して臨んだセットアップを持ち込んだので、今週末はここ最近のレースよりもいい結果が残せると思っています。1回目のフリー走行では両マシンでソフトタイヤを装着し、セットアップのテストを行いました。ここ最近のレースを分析した上で考えてきたいくつかのアイテムと、さらに低速箇所が多くトラクションがカギとなるこのブダペストのコースに特化したアイテムを試しました。今日のところは、どのアイテムも事前の想定どおり機能しています。2回目のフリー走行ではウルトラソフトの走行の前に、まず1台はミディアムタイヤを装着、そしてもう1台は燃料等裁量の少ない状態でソフトタイヤを装着して走りました。これらのセッションから、3つのタイヤコンパウンドでロングランのデータを得ることができました。ピエールが3つ目のテストコンパウンドとなる新品のウルトラソフトタイヤを装着するまで、マシンのバランスをチェックしながら路面状況の改善を待ちましたが、1回目のフリー走行からの短い時間でエンジニアがすばらしい仕事をしてくれたおかげで、マシンのバランスは大きく改善されていました。今日難しかった点はタイヤがオーバーヒートしすぎてしまうことでした。このコースの特性と50℃中盤まで上がった路面温度が要因で、特に後輪にその問題が見られました。搭載燃料が少ない際はうまくコントロールすることができたのですが、燃料を多く積んだロングランのテストでは少し難しかったように思えます。ですが、ショートもロングランでもどちらも手応えを感じています。マシンの最大のパフォーマンスを引き出すためにまだやるべき課題は残っていますが、セットアップを大きく変えるというよりは微調整になるかと思いますが、この週末に向けては悪くないスタートだと思っています」

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日は通常の金曜日と同様に、ロングランも交えながらパワーユニット(PU)のセッティングを煮詰めていきました。例年通り、高い気温の下で行われ、午前は埃っぽかったトラックが午後には改善していく状況でした。P2終盤では雨雲が近づいてきたものの、最後までドライコンディションのまま、予定通りにプログラムを終えることができました。PUとしてはドライバビティや冷却がキーとなりますが、特に問題なく機能していますし、パッケージとして手応えを感じています。明日の予選までこの流れを維持し、オーバーテイクが難しいこのサーキットでいいグリッドを獲得できればと思います」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ