トロロッソ・ホンダ:F1カナダGP 決勝レポート
トロロッソ・ホンダは、F1カナダGPの決勝で、パワーユニット交換で19番手スタートのピエール・ガスリーが11位フィニッシュ。ブレンドン・ハートレーは1周目に他車との接触によりリタイアに終わった。
第7戦カナダGPは、快晴の下、午後2時10分から決勝レースが行われた。気温は19℃、路面温度は41℃の好コンディションだった。
予選12番手のブレンドン・ハートレーは、6列目からのスタート。また、チームは決勝に向けて、ピエール・ガスリー車のパワーユニット交換を行った。これは年間規定数を超えるパワーユニットの各構成要素の交換。そのため、グリッドダウンのペナルティーが適用され、ガスリーは19番グリッドからのスタートとなった。トロロッソ・ホンダの2台は、共に新品のハイパーソフトタイヤでスタートした。
スタート後の1、2コーナーでポジションを落としたブレンドン・ハートレーは、ターン5で他車との接触によりクラッシュしリタイア。このクラッシュによってセーフティカーが導入された。
ピエール・ガスリーはこの混乱を切り抜け、15番手に浮上。4周目にレースが再開されると前車をパスし、9周目には12番手にポジションを上げている。その後、上位車のピットインなどで、19周目に7番手を走行していたガスリーは、タイヤ交換を23周終了まで引き伸ばした。スーパソフトタイヤに替えて13番手でレースに戻ったガスリーは、入賞を目指して追い上げる。レースは終盤まで大きな順位の変動がない状態となったが、41周目に上位車がリタイアし12番手、49周目に上位車がピットインし、11番手とポジションアップ。入賞目前まで迫る。レース終盤はフレッシュなタイヤを履いた後続から迫られたが、そのポジションを守りきってガスリーはスタートから8つポジションを上げ、11位でフィニッシュした。
ホンダとしては、FP3でピエール・ガスリーのマシンに発生したパワーユニットトラブルの原因究明と対策、今回投入した新スペックのパワーユニットのデータ分析を進める。
次回、ピエール・ガスリーのホームレースとなる第8戦フランスGPは、マルセイユ郊外のポール・リカール・サーキットで6月22日~24日に行われる。
ピエール・ガスリー (11位)
「トータルで見れば僕にとってはいいレースになったと思います。後方グリッドからのスタートでしたが、多くのポジションアップを果たすことができました。しかし、あと一歩のところでポイント獲得とならなかったのは悔しいく思っています。ルクレール(ザウバー)と何度かバトルを繰り広げましたが、フロントタイヤを痛めてしまったせいでオーバーテイクには至りませんでした。新しいパワーユニットの調子はよさそうです。ストレートで何台かオーバーテイクできたので、今後のレースでは、さらに期待できそうです。ホンダはこのカナダGPでアップグレードを投入するために懸命に開発を続けてくれていましたし、レースでもよく機能していました! 改めて自分たちの戦力の分析を行い、安定した速さを身につける必要があると思います。次戦は僕の故郷フランスのポール・リカール・サーキットで行われるレースなので、とても楽しみにしています」
ブレンドン・ハートレー (リタイア)
「このレースウイークは新しいパワーユニットにいい手応えを感じていた分、トロロッソとホンダにとって残念な週末となってしまいました。今日のレースではポイント圏内を狙えるはずでした。周囲のマシンとともにいいスタートを切ることができましたが、2コーナーで少しアウトにはらんでしまい、ポジションを落としてしまいました。4コーナーでアウトからストロール(ウィリアムズ)をオーバーテイクしようとしたところ、彼がマシンのコントロールを失ってしまい2台でクラッシュしてしまいました。オーバーテイクできるはずのコース状況でしたし、いいレースができると思っていただけに、この結果となったことはとても残念です。この週末の自分のパフォーマンスには満足していましたし、カナダGPをこのようなかたちで終えてしまったことは悔しくてなりません。念のために病院で検査を受けたため、サーキットに戻って来るのが遅くなりました。身体には全く問題ないので、万全に次のレースを迎える準備をしたいと思います」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「このレースウイークは私たちにとってなかなか上手くいかない週末でした。予選でピエールのパワーユニットを交換することとなり、その結果彼は後方グリッドからの決勝スタートとなってしまいました。ピエールはとてもいいパフォーマンスをこのレースでみせてくれましたが、11位フィニッシュとあと一歩のところでポイント獲得には至らず残念です。ブレンドンは、レース開始後1周目にストロール選手の接触によって壁にクラッシュし、リタイアを余儀なくされてしまいました。彼がこのレースウィークをいいかたちで始められていただけに、とても悔しく思っています。私たちは、今日のレースでみせた以上のパフォーマンスをまだまだ発揮できるはずです。次週のフランスGPではさらなるパフォーマンスと結果をみせる自信があるので、次戦を楽しみにしています」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今回のカナダGPはポジティブとネガティブの両面があったレースでした。我々が今回から持ち込んだパワーユニットのアップデートは、パフォーマンスの向上につながっていたと考えています。一方で土曜にガスリー選手のパワーユニットに信頼性の問題が発生してしまったことと、ハートレー選手が今日のレースで開始早々にクラッシュに巻き込まれてしまったことは非常に残念でした。そんな中でも後方からスタートしたガスリー選手がポイント圏内まであと一歩のところまできたことは、チームにとって心強い結果になりました。次は彼のホームグランプリであるフランスGPですので、チーム一丸となり、いいレースをみせられたらと思います」
関連:F1カナダGP:ゲストが誤ってチェッカーを振り残り2周で順位確定
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1カナダGP
第7戦カナダGPは、快晴の下、午後2時10分から決勝レースが行われた。気温は19℃、路面温度は41℃の好コンディションだった。
予選12番手のブレンドン・ハートレーは、6列目からのスタート。また、チームは決勝に向けて、ピエール・ガスリー車のパワーユニット交換を行った。これは年間規定数を超えるパワーユニットの各構成要素の交換。そのため、グリッドダウンのペナルティーが適用され、ガスリーは19番グリッドからのスタートとなった。トロロッソ・ホンダの2台は、共に新品のハイパーソフトタイヤでスタートした。
スタート後の1、2コーナーでポジションを落としたブレンドン・ハートレーは、ターン5で他車との接触によりクラッシュしリタイア。このクラッシュによってセーフティカーが導入された。
ピエール・ガスリーはこの混乱を切り抜け、15番手に浮上。4周目にレースが再開されると前車をパスし、9周目には12番手にポジションを上げている。その後、上位車のピットインなどで、19周目に7番手を走行していたガスリーは、タイヤ交換を23周終了まで引き伸ばした。スーパソフトタイヤに替えて13番手でレースに戻ったガスリーは、入賞を目指して追い上げる。レースは終盤まで大きな順位の変動がない状態となったが、41周目に上位車がリタイアし12番手、49周目に上位車がピットインし、11番手とポジションアップ。入賞目前まで迫る。レース終盤はフレッシュなタイヤを履いた後続から迫られたが、そのポジションを守りきってガスリーはスタートから8つポジションを上げ、11位でフィニッシュした。
ホンダとしては、FP3でピエール・ガスリーのマシンに発生したパワーユニットトラブルの原因究明と対策、今回投入した新スペックのパワーユニットのデータ分析を進める。
次回、ピエール・ガスリーのホームレースとなる第8戦フランスGPは、マルセイユ郊外のポール・リカール・サーキットで6月22日~24日に行われる。
ピエール・ガスリー (11位)
「トータルで見れば僕にとってはいいレースになったと思います。後方グリッドからのスタートでしたが、多くのポジションアップを果たすことができました。しかし、あと一歩のところでポイント獲得とならなかったのは悔しいく思っています。ルクレール(ザウバー)と何度かバトルを繰り広げましたが、フロントタイヤを痛めてしまったせいでオーバーテイクには至りませんでした。新しいパワーユニットの調子はよさそうです。ストレートで何台かオーバーテイクできたので、今後のレースでは、さらに期待できそうです。ホンダはこのカナダGPでアップグレードを投入するために懸命に開発を続けてくれていましたし、レースでもよく機能していました! 改めて自分たちの戦力の分析を行い、安定した速さを身につける必要があると思います。次戦は僕の故郷フランスのポール・リカール・サーキットで行われるレースなので、とても楽しみにしています」
ブレンドン・ハートレー (リタイア)
「このレースウイークは新しいパワーユニットにいい手応えを感じていた分、トロロッソとホンダにとって残念な週末となってしまいました。今日のレースではポイント圏内を狙えるはずでした。周囲のマシンとともにいいスタートを切ることができましたが、2コーナーで少しアウトにはらんでしまい、ポジションを落としてしまいました。4コーナーでアウトからストロール(ウィリアムズ)をオーバーテイクしようとしたところ、彼がマシンのコントロールを失ってしまい2台でクラッシュしてしまいました。オーバーテイクできるはずのコース状況でしたし、いいレースができると思っていただけに、この結果となったことはとても残念です。この週末の自分のパフォーマンスには満足していましたし、カナダGPをこのようなかたちで終えてしまったことは悔しくてなりません。念のために病院で検査を受けたため、サーキットに戻って来るのが遅くなりました。身体には全く問題ないので、万全に次のレースを迎える準備をしたいと思います」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「このレースウイークは私たちにとってなかなか上手くいかない週末でした。予選でピエールのパワーユニットを交換することとなり、その結果彼は後方グリッドからの決勝スタートとなってしまいました。ピエールはとてもいいパフォーマンスをこのレースでみせてくれましたが、11位フィニッシュとあと一歩のところでポイント獲得には至らず残念です。ブレンドンは、レース開始後1周目にストロール選手の接触によって壁にクラッシュし、リタイアを余儀なくされてしまいました。彼がこのレースウィークをいいかたちで始められていただけに、とても悔しく思っています。私たちは、今日のレースでみせた以上のパフォーマンスをまだまだ発揮できるはずです。次週のフランスGPではさらなるパフォーマンスと結果をみせる自信があるので、次戦を楽しみにしています」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今回のカナダGPはポジティブとネガティブの両面があったレースでした。我々が今回から持ち込んだパワーユニットのアップデートは、パフォーマンスの向上につながっていたと考えています。一方で土曜にガスリー選手のパワーユニットに信頼性の問題が発生してしまったことと、ハートレー選手が今日のレースで開始早々にクラッシュに巻き込まれてしまったことは非常に残念でした。そんな中でも後方からスタートしたガスリー選手がポイント圏内まであと一歩のところまできたことは、チームにとって心強い結果になりました。次は彼のホームグランプリであるフランスGPですので、チーム一丸となり、いいレースをみせられたらと思います」
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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1カナダGP