F1 トロロッソ 本田技研工業 中国GP
トロロッソのチーム代表フランツ・トストが、F1中国GPの金曜記者会見に出席。前戦バーレーンGPでの4位入賞、そして、これまでのホンダF1との作業について質問を受けた。

今年からホンダF1とトロロッソが結成したトロロッソ・ホンダは、開幕戦こそ最下位とリタイアという厳しいスタートとなったが、2週間後のバーレーンGPではピエール・ガスリーが4位入賞。それはホンダにとって2015年にF1復帰して以降のベストリザルトとなった。

バーレーンGPでの4位について質問されたフランツ・トストは「もちろん、非常に感動的なレース結果だった。なぜなら、我々は4位になるとは期待していなかったからだ」とコメント。

「かなり良いパフォーマンスを発揮できるとは期待していたし、現実的には8~10位の間になると予想していた。最終的にそれは4位だった。非常にポジティブなサプライズだったし、特に過去に苦労してきたホンダにとって、もちろんトロロッソ、そして、ピエールのためにもとても嬉しかった」

「ピエールはミスをせず、素晴らしいレースを走った。彼はこの4位に相応しいと思うし、同じような結果を続けられることを願っている。もちろん、常に4位というわけにはいかない。我々の前にいた3台が完走しなかったことを忘れてはならない。キミ・ライコネン、フェルスタッペン、それにリカルドと彼らの方が速かった。だが、それでも良いパフォーマンスだった」

個人的にF1で最も満足できる結果と言えるかとの質問には「もちろん、最も満足している結果の一つだ」とコメント。

「ホンダについて考えれば特に満足している。我々は昨年の12月に東京で多くのミーティングを行い、私は社長に成功したシーズン、成功した将来を約束した。これはその第一歩だ。したがって、このような良い結果を出せたことにはかなり満足している」

一方、ブレンドン・ハートレーはまだポイントを獲得できておらず、バーレーンGPでは接触によってペナルティを受けるなど実力を発揮できずにいる。

「ブレンドンも予選ではかなり良かった。彼はわずかコンマ1秒でQ3進出を逃した」とフランツ・トストは振り返る。

「レースはまた少し違った方向に進んでしまった。ペレスとの接触で10秒ペナルティを科せられ、そのペナルティの後はもはやポイントを獲得できるポジションにはいなかった。だが、あとレースがあと3~4周あれば、彼は10位でフィニッシュできたかもしれない。彼は良いレースをしいていた」

「ブレンドンは良い仕事をしている。彼がほとんどのトラックを知らないことを忘れてはならない。ここもLMP1では走っているが、F1カーで走るのは初めてだ。このような本当に強力な中団のライバルを相手にすべてをまとめるのは簡単なことではないし、ブレンドはいい仕事をしていると確信している。彼はすぐにガスリーに近づくだろう」

ホンダF1は、過去3年間でマクラーレンと成功を収めることができなかったが、トロロッソとは良好な関係を築いている。

ホンダにはマクラーレンよりもトロロッソのようなチームの方が合っているのかと質問されたフランツ・トストは「マクラーレンで何が起こっていたのかはわからないし、それにはコメントしたくない。それは過去の関係であり、私は関与していないからだ。したがって、私には結論を出すことはできない」とコメント。

「実際、トロロッソはホンダと素晴らしい関係を築いている。非常に密接に協力し、過去に起こった可能性のある全ての問題を解決するために冬の期間にかなり懸命に作業をしてきた。過去2レースで彼らはそれを証明したし、私は将来について本当に楽観的だ」

マクラーレンとホンダF1の失敗の要因としては、ヨーロッパと日本の文化の違いが挙げられている。その点にも質問は及んだ。

「トロロッソは、本質的にイタリアのメンタリティを持った非常にフレンドリーなチームだ。我々の良い関係は初期の頃からまったく摩擦はなかったと言わなければならない」とコメント。

「それに加えて、我々はホンダの人々と働くエンジニアや従業員のために彼らの文化や考え方を理解するためのワークショップを開催した。ヨーロッパと日本の文化は非常に異なるからね。彼らは問題なく一緒に働いていくための本当に良い方法を見つけたと言わなければならない。これが継続していくと確信している」

「技術面では、先ほども言ったように12月に何度か技術的なミーティングを開催して様々な話題を議論し、両社ですぐにそれに取り組んだ。シーズン中にも車体とパワーユニットを開発していきたいので、今もかなり密接に協力している」

「その点ではトロロッソはこれまでで最高の状況にあると言わなければならない。今は車両、パワーユニットの搭載方法、冷却システムの設計方法、エキゾーストシステム、電気系ボックスの配置場所など、完全な設計プロセスにはるかに関わっているからだ。特に来年は完全なマシン設計という点で大きなアドバンテージになると思っている」

トロロッソはイタリアのファエンツァにファクトリーを構えており、ホンダはミルトンキーンズにヨーロッパ拠点を設置しているものの、基本は栃木県のHRD Sakuraを拠点としている。

ホンダのエンジンアはファエンツァにいるかとの質問には「ノー」とフランツ・トストは回答。

「ホンダのエンジニアは、何名かがミルトンキーンズにいる。ホンダはそこにもR&D拠点があるからだ。だが、彼らの大半はさくらにおり、我々のエンジニアが日本のさくらに行って、ダイナモでの特別プログラムなどを行っている。今は我々もダイナモでの走行に深く関与しているからだ」

「すでに11/12月にはギアボックス、エンジン、ギアボックスのテスト、ギアシフトなどの作業を開始していた。現在もさくらでプログラムを実施している」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1