SUPER GT:DTMと“クラス1”規則を完成…2019年に2つの交流戦を開催
SUPER GTとDTM(ドイツツーリングカー選手権)は両者が進めていた共通の技術規則「クラス1(Class One)」の完成版を公開。2019年に2つの交流戦を行うことを発表した。
DTMとSUPER GTのGT500クラスは、共通の技術規則「クラス1(Class One)」を立案。2014年より同規定に基づいた車両でシリーズを行っている。現時点ではエンジン仕様が両シリーズで異なっており、DTMでは従来からのV型8気筒4,000ccを使用している。
しかし、2019年シーズンからはDTM参戦車両もGT500クラス車両と同じ直列4気筒2,000cc直噴ターボへの切り替えを検討していた。2018年末にはメルセデスがDTMから撤退。残るBMWとアウディは移行のための橋渡しとして1シーズンを費やすことを受け入れていた。
そして、6月23日(土)、ドイツツーリングカー選手権(DTM)の統括団体であるITR(ゲルハルト・ベルガー会長)とSUPER GTを運営する株式会社GTアソシエイション(GTA/坂東正明代表)は、DTM第4戦が開催されるノリスリンク(ドイツ)で共同会見を行い、両者が進めていた共通の技術規則「CLASS 1(クラス・ワン)」の完成版を公開した。
これにより、2019年シーズンからDTM車両はクラス1規則に100%合致した車両でレースを実施。SUPER GTのGT500クラスも、モノコック設計が変更タイミングの2020年より同規則に準拠した車両でレースを行うことになる。なお、DTMはスプリントで、SUPER GTはセミ耐久とレースフォーマット(方式)が異なるため、SUPER GTではシリーズの特徴と魅力に配慮した若干の変更は行われる。
クラス1規則は、GTAとITRの間で協議が続けられ、SUPER GTのGT500クラスでは2014年車両よりDTMと共通のモノコック(製造は国内メーカー)や共通パーツを採用。その後もエンジンはそれぞれ別の形式だったが、完成版ではSUPER GTが先行採用した2リッター4気筒直噴ターボに統一されることになった。この規則では“安全性”“コスト低減”“平等な機会”を大きな柱として策定され、今後のモータースポーツ車両規定のひとつの礎となるだろう。
パーツはヨーロッパとアジアで製造され、セーフティセルを備えたDTMのカーボンモノコックは保持される。また、DTMは620馬力の2リッター 直列4気筒ターボエンジンに移行し、トップスピードは180mphをわずかに上回ることになるという。
DTMカーは、マシンのフロントのボディワークとリアウイングの改良、その他いくつかの空力調整を含めたさらなる変更が加えられ、SUPER GTのマシンにより密接に合致することになる。
ゲルハルト・ベルガー会長は、GTAとITRの協力体制により完成したクラス1規則を“世界のモーターレーシングの金字塔”と表現した。
「坂東代表そしてクラス1規則に取り組んだ皆さんに感謝申し上げます」とゲルハルト・ベルガーはコメント。
「DTMとSUPER GTの最終目標である“共同でのレース開催”に向けて非常に大きな一歩を踏み出したことを大変うれしく思っております。私たちは常に『安全性、コスト低減、平等な機会』を最優先事項として重視して参りました。この理念はクラス1規則の基礎であり、これからも変わる事はありません」
「2019年から新規則を完全採用するDTMは、自動車マニュファクチャラーにとって魅力的なプラットフォームであり続けることをお約束します」
また、日本とドイツ、そして世界のレースファンが待望するSUPER GTとDTMの交流戦についても、この会見で語られた。早ければ、2019年にこの時点の車両(性能調整あり)で行い、ヨーロッパとアジアで各1回を開催。さらに2020年以降の交流戦は両シリーズの車両共にクラス1規則に100%合致した車両で行われるとされた。
2020年までDTMとSUPER GTがクラス1規則で揃うことはないため、レースはDTMの競技規約をベースとなり、ドライバー交代と給油のなく、ピットストップでは4輪全てを交換する2回のスプリントレースで行われる。
坂東正明代表は「SUPER GTとDTMが同じ目的を持って進めきたクラス1規則が、その詳細に至るまで完了し、発表を迎えることができました。ベルガー会長、マニュファクチャラー各社、関係各位のこれまでのご尽力に心からの感謝を申し上げます」とコメント。
「同じパーツを使った車両によるレースがヨーロッパのDTM、アジアのSUPER GTとして行われるという、私たちが追い求めて来た理想に大きく近づき、そして交流戦が現実のものとなりました。昨年、両シリーズ車両によるデモンストレーションを日本とドイツで実施し、成功裏に終えたことからもわかる通り、私たちのコラボレーションは深化しております」
「2019年にここドイツと日本で、今度はデモンストレーションではなく、両シリーズの車両が競い合う交流レースを行います。両国の、そして世界のモータースポーツファンに、史上初の試みとなるレースをお楽しみいただくことができます」
「今後、両シリーズがともに発展して行くことを強く信じ、2019年のSUPER GTとDTMの交流戦を、今から待ち遠しく思っております」と、クラス1実現を喜ぶと共に、待望の交流戦への期待を述べていた。
カテゴリー: F1 / SUPER GT / DTM(ドイツツーリングカー選手権)
DTMとSUPER GTのGT500クラスは、共通の技術規則「クラス1(Class One)」を立案。2014年より同規定に基づいた車両でシリーズを行っている。現時点ではエンジン仕様が両シリーズで異なっており、DTMでは従来からのV型8気筒4,000ccを使用している。
しかし、2019年シーズンからはDTM参戦車両もGT500クラス車両と同じ直列4気筒2,000cc直噴ターボへの切り替えを検討していた。2018年末にはメルセデスがDTMから撤退。残るBMWとアウディは移行のための橋渡しとして1シーズンを費やすことを受け入れていた。
そして、6月23日(土)、ドイツツーリングカー選手権(DTM)の統括団体であるITR(ゲルハルト・ベルガー会長)とSUPER GTを運営する株式会社GTアソシエイション(GTA/坂東正明代表)は、DTM第4戦が開催されるノリスリンク(ドイツ)で共同会見を行い、両者が進めていた共通の技術規則「CLASS 1(クラス・ワン)」の完成版を公開した。
これにより、2019年シーズンからDTM車両はクラス1規則に100%合致した車両でレースを実施。SUPER GTのGT500クラスも、モノコック設計が変更タイミングの2020年より同規則に準拠した車両でレースを行うことになる。なお、DTMはスプリントで、SUPER GTはセミ耐久とレースフォーマット(方式)が異なるため、SUPER GTではシリーズの特徴と魅力に配慮した若干の変更は行われる。
クラス1規則は、GTAとITRの間で協議が続けられ、SUPER GTのGT500クラスでは2014年車両よりDTMと共通のモノコック(製造は国内メーカー)や共通パーツを採用。その後もエンジンはそれぞれ別の形式だったが、完成版ではSUPER GTが先行採用した2リッター4気筒直噴ターボに統一されることになった。この規則では“安全性”“コスト低減”“平等な機会”を大きな柱として策定され、今後のモータースポーツ車両規定のひとつの礎となるだろう。
パーツはヨーロッパとアジアで製造され、セーフティセルを備えたDTMのカーボンモノコックは保持される。また、DTMは620馬力の2リッター 直列4気筒ターボエンジンに移行し、トップスピードは180mphをわずかに上回ることになるという。
DTMカーは、マシンのフロントのボディワークとリアウイングの改良、その他いくつかの空力調整を含めたさらなる変更が加えられ、SUPER GTのマシンにより密接に合致することになる。
ゲルハルト・ベルガー会長は、GTAとITRの協力体制により完成したクラス1規則を“世界のモーターレーシングの金字塔”と表現した。
「坂東代表そしてクラス1規則に取り組んだ皆さんに感謝申し上げます」とゲルハルト・ベルガーはコメント。
「DTMとSUPER GTの最終目標である“共同でのレース開催”に向けて非常に大きな一歩を踏み出したことを大変うれしく思っております。私たちは常に『安全性、コスト低減、平等な機会』を最優先事項として重視して参りました。この理念はクラス1規則の基礎であり、これからも変わる事はありません」
「2019年から新規則を完全採用するDTMは、自動車マニュファクチャラーにとって魅力的なプラットフォームであり続けることをお約束します」
また、日本とドイツ、そして世界のレースファンが待望するSUPER GTとDTMの交流戦についても、この会見で語られた。早ければ、2019年にこの時点の車両(性能調整あり)で行い、ヨーロッパとアジアで各1回を開催。さらに2020年以降の交流戦は両シリーズの車両共にクラス1規則に100%合致した車両で行われるとされた。
2020年までDTMとSUPER GTがクラス1規則で揃うことはないため、レースはDTMの競技規約をベースとなり、ドライバー交代と給油のなく、ピットストップでは4輪全てを交換する2回のスプリントレースで行われる。
坂東正明代表は「SUPER GTとDTMが同じ目的を持って進めきたクラス1規則が、その詳細に至るまで完了し、発表を迎えることができました。ベルガー会長、マニュファクチャラー各社、関係各位のこれまでのご尽力に心からの感謝を申し上げます」とコメント。
「同じパーツを使った車両によるレースがヨーロッパのDTM、アジアのSUPER GTとして行われるという、私たちが追い求めて来た理想に大きく近づき、そして交流戦が現実のものとなりました。昨年、両シリーズ車両によるデモンストレーションを日本とドイツで実施し、成功裏に終えたことからもわかる通り、私たちのコラボレーションは深化しております」
「2019年にここドイツと日本で、今度はデモンストレーションではなく、両シリーズの車両が競い合う交流レースを行います。両国の、そして世界のモータースポーツファンに、史上初の試みとなるレースをお楽しみいただくことができます」
「今後、両シリーズがともに発展して行くことを強く信じ、2019年のSUPER GTとDTMの交流戦を、今から待ち遠しく思っております」と、クラス1実現を喜ぶと共に、待望の交流戦への期待を述べていた。
カテゴリー: F1 / SUPER GT / DTM(ドイツツーリングカー選手権)