SUPER GT ドイツツーリングカー選手権
11月11日(土)、AUTOBACS SUPER GT最終戦「MOTEGI GT GRAND FINAL」が行われているツインリンクもてぎで、SUPER GTを運営するGTアソシエイションの坂東正明代表と、DTM(ドイツツーリングカー選手権)を運営するITRのゲルハルト・ベルガーチェアマンの共同記者会見が開かれた。

この会見の直前には、DTM車両3台とSUPER GTのGT500クラス車両3台、計6台が揃ってファンの前でデモ走行を行った。

この6台は参戦のレース、メーカーは違うがDTMとGT500クラスの国際共通車両規格である「Class One(クラスワン)」に基づいてつくられた車両で、この6台が揃って走るのは世界初の快挙だった。

ゲルハルト・ベルガーは「日本にはF1のHondaドライバー時代にたくさん良い思い出があり、再び来日できて大変嬉しく思います。F1時代のエンジニアに3年ぶりにも会えました」とコメント。

「今回の来日は大事な役目があります。私はDTMの責任者として、ヨーロッパのDTMと日本のSUPER GTと規則、車両、レースの面での協力関係を話し合っています。この両者の取り組みをもっと密接にして行きたいと思っています。(私が就任した)半年の間はこれまでの実績の確認を行い、今日はこれからの協力関係にどのような可能性とチャンスがあるかを確認しています」と、今回のGTAとの直接対話が重要であること述べた。

続いて、双方の最終戦でデモランが実現したことに関してもゲルハルト・ベルガーは「先月、DTMデモラン最終戦ホッケンハイムで、ヨーロッパのファンの前でGT500マシン2台を紹介することができましたが、これが非常に大きな成果を上げました。そして、今日、SUPER GT最終戦ではDTM車両とドライバーを日本のファンにお見せすることが出来ました」と語った。

また、今後のの両シリーズに関しては「今、坂東代表と試みているのは、単に親友関係を深めるだけではなく、(両レース)共通の規則を作り上げることです。日独のマニファクチャラー(自動車メーカー)が統一の規則で競技車両を造れば、どちらのレースにも参戦でき、それぞれのクルマのブランド価値を上げることができ、さらにはコストの低減にも繋がります。そしてファンの皆さんに素晴らしいレースを見せることができます。現在のDTM車両ではV8自然吸気のエンジンを搭載していますが、SUPER GTと同じ直列2リッターのターボをDTMで使用することになります。私たちDTMとSUPER GTは互いのファンにもっと大きな満足を提供するために、最終目標として交流戦を実現したいと思っています」と更なるコラボレーションに共に歩んでいくことを約束した。

坂東GTA代表は「DTM最終戦ホッケンハイムでは、ヨーロッパのファンにGT-RとLC500というGT500マシンをお見せできました。そして、このSUPER GT最終戦もてぎではDTMの3台を日本のファンにお見せできました。ホッケンハイムでGT-RとLC500、そしてDTMの3台がコースに並んだときは胸が熱くなりました。今日は6台が揃い、また胸が熱くなりました。ベルガーチェアマン、そして各マニファクチャラーの皆さんの協力に感謝します。こうやって参戦マシンが揃ってファンの前で走ったことは、交流戦に向けて大きな前進になりました。またヨーロッパ、DTMとSUPER GT、日本との距離が縮まったと感じました」と今日の6台によるデモランへの思いを語った。

会見の最後にはサプライズとして、訪日招待のお礼としてゲルハルト・ベルガーが坂東代表にプレゼントを手渡した。それはホッケンハイムのデモ走行で撮影した5台と2人の代表、両国国旗が収まった記念差写真の額装だった。

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カテゴリー: F1 / SUPER GT / DTM(ドイツツーリングカー選手権)