2025年F1 スペインGP 決勝:11位以下 ドライバーコメント

11位に終わったリアム・ローソンは、セーフティカーラインのわずかなタイミング差によって入賞を逃す痛恨の展開に。ザウバーのガブリエル・ボルトレトは12位に続き、角田裕毅はピットレーンスタートから懸命に追い上げたが13位に終わった。
ホームGPのカルロス・サインツJr.もアクシデントにより14位に沈み、アルピーヌのフランコ・コラピントも15位と存在感を示すには至らなかった。後方では、ハースの2台が16位と17位に終わり、メルセデスのルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリはパワーユニットのトラブルでリタイア。アレクサンダー・アルボンも複数回の接触と損傷により完走を果たせなかった。多くのドライバーにとっては、波乱と試練に満ちたスペインGPとなった。
11位:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
「僕たちにとってはすごく強いレースだった。多くの時間をトラフィックの中で過ごしたけど、クルマのスピードは良かったし、オーバーテイクも決まっていたからうまくいっていた。ただ、ポジション取りが悪いタイミングになって、セーフティカーラインを半秒差で逃してしまったんだ。前の全員がピットに入る中、自分だけ入れなかったのは本当に悔しい。あれだけ頑張ったレースの末にこうなってしまったのはきついけど、カナダに向けてはポジティブな要素もある。レースペースはとても良かったし、次こそはポイントを取りにいくよ」
12位:ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
「まずはニコとチームにおめでとうを言いたい。この結果はアップグレードの効果を物語っているし、今日のクルマのポテンシャルを見られてとても励みになった。僕も早く初ポイントを獲得したいという気持ちがさらに強くなった。自分としては、今日は堅実なレースができたと思っている。与えられた条件の中で最善を尽くしたし、チームの戦略もすごく良かった。セーフティカーのタイミングが少し不運だったけど、そういうものだと思う。何より良かったのは、レース中のペースが強かったこと。アップグレードが僕たち2人にとって大きな前進だったのは間違いない。この3連戦でたくさんのことを学べたし、チームの勢いも感じている。今はすぐに気持ちを切り替えて、2週間後のモントリオールに向けて全力で準備するよ」
13位:角田裕毅(レッドブル)
「セーフティカーが出るまでは、ポイントを狙えるチャンスがあったと思っています。今回の週末は自分たちが望んでいた内容とは違っていましたが、レース中のペースは悪くなかったです。ピットレーンスタートというのはもちろん理想的な展開ではなかったですけど、違うアプローチを取って順位を挽回しようという狙いがありました。セットアップの変更も試してみましたが、最終的には大きな違いは感じられなかったです。それでも、次のカナダに向けて改善のヒントが見つかった部分もあるので、チーム全体で引き続き努力していきたいと思います。今週末の結果には満足していませんが、一貫した週末を過ごせるように引き続き頑張ります」
14位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
「今日は自分にとってもチームにとっても厳しいレースだった。1周目の接触でフロントウイングを壊してしまって、それでかなりタイムをロスしたし、クルマの後ろについて走るとエンジンがオーバーヒート気味になってしまった。クリーンエアの中で走れたときは多少ペースも良かったけど、全体としてはやっぱり難しい週末だったと思う。ファンの応援はこの上なく力になったし、本当に感謝している。次のカナダではもっと良い走りができるように頑張るよ」
15位:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
「今日は正直がっかりするようなレースだった。週末の序盤よりも今日の方がペースは良くなっていたのはポジティブだったけど、このコースはオーバーテイクが本当に難しいし、追い抜くには厳しい展開だった。特に前のクルマの後ろで走るとタイヤがどんどん厳しくなっていって、それがさらに状況を難しくしていた。改めてポジション取りの重要さを痛感したし、燃料が軽い状態でのクルマのポテンシャルをもっと引き出せるようにしないといけない。これからもチームと一緒に努力して、2週間後のモントリオールではもっと多くを学んでいきたい」

16位:エステバン・オコン(ハース)
「セーフティカーのときに使い古したタイヤで走り続ける選択をしたのは、もしピットに入っていたら最後尾になっていたからなんだ。結果的にそれがうまくいかなかったのは残念だけどね。この3連戦を終えて、ポジティブな点もあれば課題もあった。まずはチーム全体に感謝したい。この3週間、支えてくれてありがとう。来週は一息つけるし、その間にしっかりと分析して、カナダではもっと良いパフォーマンスを見せたい。モナコは良い内容だったし、次のカナダはまた市街地サーキット。僕たちが本来いるべき位置に戻れるように頑張るよ」
17位:オリバー・ベアマン(ハース)
「全体的には悪くなかったけど、残念ながら今日はポイントを争えるところまではいけなかった。週末を通して少しずつ前進できていたし、今日のレースでは金曜や土曜よりもロングランでのクルマのフィーリングが良くなっていたのはポジティブな材料だ。セーフティカーのタイミングで少し損をしてしまったのが痛かった。それに、今週は他チームとの相対的なペース差も大きかったと感じている。でも、この3連戦を通して良い内容もたくさんあったし、そこから多くを学ぶことができた。これからに生かしていきたい」
DNF:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
「今日のレースは本当に残念だった。暑さでタイヤのマネジメントがとても難しかった。FP1とFP2ではロングランにかなり時間を割いたけど、それでも今日のような状況でタイヤを維持するのは簡単じゃなかった。でも、クルマに乗っている感触は良かったし、特にミディアムタイヤでのペースは良好で、安定したラップを重ねられていたと思う。だからこそ、リタイアという結果は本当に悔しい。3連戦は難しい展開が続いたけど、これからリセットする時間もあるし、モントリオールでの初めてのカナダGPを楽しみにしている。バルセロナとは全く違うサーキットで、タイヤのコンパウンドも正反対の選択になる。ここ3週間で得られた学びをしっかり持ち帰って、次はもっと強くなって戻ってくるつもりだよ」
DNF:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
「スタート直後にかなり大きなダメージを負って、1周目のターン1でもう完全に後手に回ってしまった。前のクルマ同士が避け合っている中で、自分が巻き込まれる形になったんだ。結果的にフロントウイングを交換しないといけなくて、そこからは3ストップ戦略を取らざるを得なかった。何度かインシデントもあって、それでも避けようとはしていたけど、結局ダメージが大きすぎた。最後にはリタイアせざるを得なかった。今回のバルセロナのようなサーキットでは、なぜ僕たちがこんなに苦しむのか、その原因をちゃんと理解する必要がある。僕たちはトップチームになりたいと思っているし、そのためにはこういう難しいサーキットでもクルマを最適化できるようにしないといけない。全体としてはクルマとの一体感は増してきているし、次のカナダGPに向けて気持ちを切り替えていくよ」
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