アストンマーティンF1再建へ「ニューウェイに18カ月与えよ」 元フェラーリ技術者

ニューウェイが設計したAMR26は期待された結果を残せず、開幕から11戦でチームが獲得したポイントはわずか1点にとどまった。車体性能だけでなく、ホンダ製パワーユニットの信頼性も苦戦の一因となっている。
16項目アップデートで再建を開始
ハンガリーGPでは、ニューウェイが主導した16項目に及ぶ大規模アップグレードを投入し、アストンマーティンは巻き返しへの第一歩を踏み出した。
だが、スメドレーはチームが真に成果を上げるためには、技術陣を頻繁に入れ替えるのではなく、安定した環境を維持することが不可欠だと強調する。
ポッドキャスト『High Performance』でスメドレーは次のように語った。
「もう手を出さないことだ。エイドリアンは何度ワールドチャンピオンを獲得した? 18回だったかな(※実際には26回)。能力があることは証明済みだ」
「彼の周りには優秀な男女のエンジニアが集まっている。彼らをまとめ上げ、同じ方向へ導くのがニューウェイの仕事だ」
「だから余計なことはせず、そのまま任せるべきだ。そして評価するのは18カ月後でいい」
頻繁な人事刷新への警鐘
アストンマーティンは、ローレンス・ストロールが2018年にチームを買収して以来、チーム代表や技術部門を中心に幹部人事がたびたび見直されてきた。
現在はニューウェイに加え、フェラーリから加入したエンリコ・カルディレも技術組織の再建に取り組んでおり、チーム全体を同じ方向へ導く体制づくりが進められている。
スメドレーは、ここで再び組織変更を繰り返せば、その努力が無駄になる可能性があると警告した。

「安心して挑戦できる環境」が必要
元アストンマーティン代表のオトマー・サフナウアーも、スメドレーの意見に同調した。
「仕事における心理的安全性を与えなければならない。そうすれば、自分の職を失う恐怖を感じることなく、必要なリスクを取れるようになる」
さらに司会のジェイク・ハンフリーは、現在のチームにはその環境が十分に整っていないとの見方を示した。
「ここ4〜5年で多くの人が職を失ってきたという事実を見れば、心理的安全性があるとは思えない」
「物事がうまくいかなければ、その代償を払うのは現場で働く人間だからだ」
再建の成否は“時間”が握る
ニューウェイ加入、カルディレ招聘、そしてハンガリーGPで投入された大規模アップグレードにより、アストンマーティンは本格的な再建フェーズへ入った。
一方で、元フェラーリと元アストンマーティンの両経験者が口を揃えて指摘したのは、「組織を落ち着かせること」の重要性だった。2026年シーズン後半から2027年にかけて、ローレンス・ストロールが技術陣を信頼し、十分な時間を与えられるかどうかが、チーム再建の成否を左右する重要なポイントとなりそうだ。
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