セルジオ・ペレス アストンマーティンF1放出の真相「このスポーツに忠誠心はない」

ペレスは、財政危機に陥っていたフォース・インディアの救済に重要な役割を果たしたにもかかわらず、チームがアストンマーティンへと生まれ変わるタイミングで放出された。しかし、セバスチャン・ベッテルが市場に出た状況を理解しており、「このスポーツに忠誠心はない」と受け止めたという。
フォース・インディア救済に貢献も構想から外れる
現在のアストンマーティンF1チームは、フォース・インディア、レーシングポイントを経て現在の体制へと発展した。
2018年、フォース・インディアは深刻な経営難に直面していた。ペレスはチームを清算から守るため、自ら管財手続き入りを申し立てるという異例の行動を取り、その結果、ローレンス・ストロール率いるコンソーシアムによる買収が実現した。
2019年からチームはレーシングポイントとなり、ペレスはランス・ストロールとコンビを組んだ。そして2021年、チームはアストンマーティンとして新たなスタートを切ることになる。
しかし、そのプロジェクトにペレスの居場所はなかった。
「ベッテルが加入するのは理解できた」
『High Performance Podcast』で当時を振り返ったペレスは、長期的にチームへ残るつもりだったと明かした。
「難しかったよ」
「僕はチームと3年契約を結んでいたし、オプションもあった。将来はずっとそのチームにいるものだと思っていた。人生のほとんどを過ごしたチームだったし、ローレンスがチームを買収する手助けもした」
「だから、ローレンスやランスと一緒に、そのプロジェクトの一員になれると本気で思っていた」
しかし、その状況は4度のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルがフェラーリを離れることになったことで一変した。
「でも、セバスチャンがフリーになった。4度のワールドチャンピオンが市場に出たんだ。このスポーツはそういうものだと理解していたし、ローレンスにとって非常に魅力的な存在になることも分かっていた」
「彼にはオプションがあった。でも更新せず、セバスチャンを選んだ」
「このスポーツに忠誠心はない」と実感
チームから外されたことに失望はしたものの、ペレスは個人的な恨みを抱くことはなかったという。
「その時に思ったんだ。『このスポーツに忠誠心はない』ってね」
「個人的に受け止めることはなかった。今でもアストンの皆とは素晴らしい関係を築いている」
ペレスは、この経験によって気持ちが折れることはなかった。
2020年シーズン終盤のサクヒールGPでF1初優勝を飾ると、その活躍が評価され、2021年からレッドブル・レーシングへの移籍が決定した。

「レッドブルだけはないと思っていた」
当時の心境について、ペレスはレッドブル加入だけは想像していなかったと語る。
「だから、『じゃあ自分にできることは何だろう』と考えた。自分にできるのはコース上で結果を出すことだけだった」
「翌年にいいチャンスがあればつかむし、なければ1年休んで戻ってくればいいと思っていた。いくつか話はあったけれど、翌年以降のものばかりだった」
「そしてシーズン終盤に優勝して、レッドブルから声が掛かった」
「僕が唯一『絶対に乗ることはない』と思っていたチームがレッドブルだった。あのチームはいつも育成ドライバーを起用していたからね。でも最終的にはレッドブルで走ることになった」
ペレスはレッドブルで5勝を挙げた後、2024年シーズン限りでチームを離脱。2026年には新規参戦したキャデラックF1からグリッドへ復帰を果たしている。
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