2025年F1 スペインGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

マクラーレンが2025年F1スペインGPを完璧に制圧し、オスカー・ピアストリが今季5勝目を挙げた。チームメイトのランド・ノリスも2位に続き、バルセロナでの1-2フィニッシュを達成。3位にはフェラーリのシャルル・ルクレールが、セーフティカー後の鮮やかな逆転で滑り込んだ。
ジョージ・ラッセルも接触を乗り越え4位に入り、ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは劇的な5位でチームに久々の大量ポイントをもたらした。フェラーリのルイス・ハミルトンは苦戦しながら6位に留まり、ルーキーのアイザック・ハジャーが安定した走りで7位に入賞。ガスリー、アロンソもそれぞれ8位・9位でポイント獲得を果たし、マックス・フェルスタッペンは終盤の接触とペナルティにより10位に終わった。上位10台は戦略と混乱の中で明暗が分かれる結果となった。
1位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
「今日優勝できて本当にうれしい。全体として素晴らしい週末だったし、ペースもとても良かった。必要なときにしっかりとスピードを出せた。今季ここまで素晴らしい流れできているし、今回のような週末をずっと求めていた。必要なときに必要なことを実行できたし、それが何より大事だ。今回も素晴らしいクルマを用意してくれたチームに感謝しているし、僕たちが積み上げてきた仕事を誇りに思っている。スタンドからの応援もすごかったので、ファンのみんなにも感謝したい。チームとしてこの3連戦を最高の形で締めくくることができたと思う」
2位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「良いレースだったし、楽しかった。この3連戦を1-2で終えられて本当にうれしい。オスカーは今日すごく良いレースをしていたし、おめでとうと言いたい。僕は彼のペースに追いつけなかったけど、やれることは全部やった。レースは長くて、終盤は何が起きてもおかしくなかったけど、セーフティカー後の再スタートでもうまく対処できてポジションを守れた。チームにとって大きなポイントを持ち帰れて満足している」
3位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「昨日は予選を犠牲にして日曜のレースに賭けたけど、まさか表彰台に上がれるとは思っていなかったから本当にうれしい。最初の2スティントはすごく良かったし、最後のミディアムでは少し苦戦したけど、セーフティカーのおかげで再びソフトに履き替えるチャンスが来て、それを最大限活かすことができた。まだやるべきことは多いし、目指しているスピードには届いていない。でも、ここから一度リセットして、もっと強くなって戻ってきたい」
4位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
「今日はスタートと同じ4位でフィニッシュして、たぶんこれが現状でできるベストだったと思う。最後の10周は見どころの多い展開だったけど、1周目の自分のパフォーマンスには悔しさが残る。スタートは良かったのに、そこからポジションを落としてフェラーリ勢に抜かれてしまった。ルクレールは届く位置にいたと思うけど、セーフティカーで状況が変わってしまって、フェルスタッペンとの接触もあったし、彼を追い詰めるには厳しかった。それでも、今週末に見えた進歩には満足している。シーズン序盤からこのあたりの順位で戦ってきたので、再びその水準に戻れたことはポジティブ。リーダー陣とはまだ差があるけど、着実に前進している。次のカナダでもさらに進化していきたい」
5位:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
「今日はすべてがうまく噛み合ったレースだった。スタートから良い位置につけて、クリーンな1周目を走り、すぐにポイント争いに加わることができた。皮肉な話だけど、土曜にうまくいかなかったことでソフトタイヤを温存できて、タイヤ戦略ではアドバンテージがあった。セーフティカーも助けになって、新品タイヤの差がかなり大きかったから、それを活かせたのはラッキーだった。この週末ずっとクルマの調子は良かったし、アップグレードの効果も明らかだった。昨日はうまくまとめられず自分に腹が立っていたけど、その怒りが今日の推進力になった。こうして結果で返せたことがうれしいし、10ポイントを獲得できたのはチームにとっても大きな意味がある」

6位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
「今日は期待していたような内容ではなかった。予選はかなり良かったし、レースに向けても感触は良かったけど、走り始めてからはバランスがずっと合っていなかったし、序盤からペースに苦しんだ。原因はまだ分かっていないから、データをしっかり分析して何が起きていたのか調べないといけない。シャルルは素晴らしい走りをしていたし、表彰台は完全にふさわしかった。おめでとうと言いたい」
7位:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
「今日のレースには本当に満足している。とても強いパフォーマンスだったし、ほぼ完璧だったと思う。チーム全体が誇れる内容だ。第1スティントはすごく楽しかったし、最後にニコに抜かれたのはちょっと悔しいけど、戦略は完璧だった。ミディアムタイヤでのペースは特に良くて、ミッドフィールドを抜け出すのに役立ったし、バトルもたくさん楽しめた。ソフトタイヤに履き替えたタイミングも正しかった。マシンにどんどん自信が持てるようになってきているし、限界まで攻めていける感覚がある。チームとしても正しい方向に進んでいるし、この3連戦すべてでポイントを取れたことが何よりうれしい。この勢いを持ってカナダに向かうのが楽しみだ」
8位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
「今日は難しい日曜になったけど、最終的にポイントを獲れたのはポジティブな結果だ。シーズンの出だしは厳しかったし、この3連戦も簡単じゃなかった。モナコの後、何としてもポイントを取って巻き返す必要があった。予選はすごく良かったけど、レースでは日曜になると苦しむ傾向がある。今日は終盤のセーフティカーに救われた部分もあるし、チームが良い判断をしてくれてフリーでピットインできたことが大きかった。最後は最大限の結果を出せたと思うし、これからチーム全体で今日の内容を振り返って、もっと強くなれるように取り組んでいきたい。次のカナダでは弱点を改善したい」
9位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
「ホームレースで走るのはいつも特別だけど、そこで今季初ポイントを獲れたことは本当にうれしい。ファンからの応援も素晴らしかった。昨日の予選の感触は良かったのに、今日はクルマのペースがあまり良くなくて、特にストレートでのオーバーテイクが難しかった。だからターン3ではかなりクリエイティブに攻めないといけなかった。終盤にかけて何とかポジションを上げていけたし、最後には10秒以内でマックスの後ろにつけられた。とにかく今日はポイントが取れたことを前向きに捉えて、カナダでも勢いを維持したい。ランスがいなくて寂しかったけど、早く回復してくれることを願っている」
10位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「セーフティカーが出たのは不運だったし、ピットに入らざるを得なかったのは残念だった。こういうのはレースの一部だから、うまくいくときもあれば、そうでないときもある。終盤に残っていたのがハードタイヤだけだったから、それに履き替えることにしたけど、周りがソフトタイヤだった中でグリップが全然なくて本当に難しかった。残り6周しかなくて、他のドライバーは全開で攻めていたのに対して、こっちは温まりにくいタイヤで必死だった。もちろん、ソフトを履いたまま走り続けるという選択肢もあったけど、当時の判断としては最善を尽くしたつもりだった。再スタートではトリッキーな状況になってポジションを戻すことになったし、結果的に接触もあってペナルティを受けることになった。レースではできることはすべてやったし、マクラーレン勢には正直ペースで敵わなかった。今日の出来からもポジティブな面は見つけられるし、改善すべきことがあるのも分かっている。3ストップ戦略は正解だったし、特にタイヤのデグラデーションに対しては有効だった」
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