F1スペインGP終盤の接触劇 フェルスタッペンとラッセルの主張対立
ジョージ・ラッセルとマックス・フェルスタッペンが、F1スペインGP終盤に起きた劇的な接触についてそれぞれの見解を語った。この接触によりレッドブルのフェルスタッペンにはペナルティが科され、レース終盤の順位が大きく変動する結果となった。

レース終盤、キミ・アントネッリのメルセデスがマシントラブルによりコース脇にストップし、セーフティカーが導入されたことで展開が大きく揺れ動いた。

このタイミングで多くの上位勢が再度ピットインしたが、フェルスタッペンにはハードタイヤしか残されておらず、その結果、後方からの攻撃に対して脆弱な状況となった。

リスタート後、フェルスタッペンは最終コーナーで大きなスナップを喫し、シャルル・ルクレールと接触してポジションを落とした。その混乱の中でラッセルがオーバーテイクを狙ってきたが、フェルスタッペンはランオフエリアを使ってコース外からラッセルの前に出た。コース外走行によって得た優位性が問題となるのを避けるため、レッドブルのレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼは、フェルスタッペンに対しラッセルにポジションを返すよう無線で指示した。

無線では激しく反発していたフェルスタッペンだが、ターン5では一時的に減速し、ラッセルに外側のラインを与えるような動きを見せた。しかし直後に再加速し、結果的にラッセルと接触するかたちとなった。この接触によりフェルスタッペンには10秒のタイムペナルティが科され、5位から10位に順位を落とすこととなった。

スペイングランプリ F1

ラッセル「クラッシュされた、それだけ」
レース後、ラッセルは次のようにコメントした。「僕の視点から言えば、ただクラッシュされたという感じだ。なぜそうなったのか、どういう考えがあったのか正直よく分からない」

「幸いにも大きなダメージなく走り切れたし、最終的には彼よりも自分の方が結果は良かった。あれがマックスのレーススタイルなんだろう。彼がP4、僕がP5だったけど、最終的に僕がP4、彼がP10。だから自分としては無事に完走できて良かった」

「彼が自分とチームに多くのポイントを失わせただけだと思う。特に話すべきこともないね」

この結果、ラッセルはマイアミGP以来となる自己最高位の4位でフィニッシュした。

フェルスタッペン「何も言う必要はない」
一方のフェルスタッペンは、より短く事態を振り返った。「特に何も言う必要はない。どうでもいいからね」

「最後のコーナーで大きなスナップがあって、ハードタイヤのグリップが本当に低くて痛かった。とにかくタイヤが限界だった。振り返ってみれば、あのままステイアウトした方が良かったのかもしれない。でも、そういうのは後から言えることだ」

「戦略自体は良かったと思うし、自分たちにとってベストだった。攻めの姿勢も気に入っていた。ただ、最後にその恩恵が得られなかっただけだ」

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カテゴリー: F1 / F1スペインGP / マックス・フェルスタッペン / ジョージ・ラッセル