佐藤琢磨
エドモントンで2位表彰台を獲得した佐藤琢磨が、改めてレース週末を振り返るとともに、次戦への意気込みを語った。

佐藤琢磨は、コーションが一度も出なかった今回のレース中、ずっとトップグループの一員として走り、チェッカードフラッグが振り下ろされるまでエリオ・カストロネヴェスにプレッシャーを与え続け、わずか0.8367秒差でフィニッシュした。

「僕たちのペースは速かったけれど、エリオはタイアとプッシュ・トゥ・パスを温存し、レースの流れを掌握していました。僕のプッシュ・トゥ・パスは120秒中残り50秒となっていましたが、彼はまだ70秒も残していたのです」

「残り15周でエリオに追いついてから、僕たちは予選アタックのような走りでフィニッシュまで走り切りました。エリオは僕を引き離すのにプッシュ・トゥ・パスを使ったり、僕が使うとこれに対抗してプッシュ・トゥ・パスを利用していました。このバトルは最高に面白かったけれど、スピードの点では彼にはかないませんでした。僕は全力を尽くしましたが、とても難しい状況でした。僕は慎重にプッシュ・トゥ・パスを使ったものの、それでも最後には使い切ってしまいました。大切なのは、彼にプレッシャーを与え続け、バックマーカーに追いついたりミスを犯したりするのを待つことです。けれども、彼は一度もミスを犯しませんでした」

「とにかく素晴らしいバトルでした。僕にとってはやや残念でしたが、見事な働きぶりをしてくれたチームのことを思うととても嬉しい気持ちになります。インディ500以降、僕たちは何度か不運な状況に陥りましたが、再び表彰台に上ることができたので、チームのモチベーションを高め、自信を与えるには最高の結果だったと思います」

さて、次戦は? 8月5日にミドオハイオで開催される。ここは佐藤琢磨が得意とするサーキットであるというだけでなく、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングが本拠を構える場所でもある。

「ボビー・レイホールのベースはオハイオ州のコロンバスにあるので、きっとたくさんの友人が集まってパーティをすることになります。だから、僕たちにとってはとても大切な一戦となります。しかも、今週はここでテストを行なう予定になっているのも嬉しいことです。シーズン前のテストを除くと、ここまでロードコースではまともなテストをまだ1度もしていません。しかも、僕のエンジニアは元スーパーアグリのジェリー・ヒューズで、インディカーの世界ではまだ“新人”です。おまけに、チームはここ数年、フル参戦をしたことがなかったので、ライバルたちに追いつく素晴らしい機会になるでしょうし、間違いなく多くを学ぶことになるでしょう。このテストはレースに向けたとても大切な準備になるので、いまは好天に恵まれることを祈るばかりです」

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カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー