佐藤琢磨 「成績以上に素晴らしいパフォーマンスを発揮できた」
佐藤琢磨が、6位でフィニッシュしたインディカー開幕戦セント・ピーターズバーグのレース週末を振り返った。
セントピーターズバーグではいつも好調な佐藤琢磨だが、ベライゾン・インディーカー・シリーズの1戦としてフロリダ州のストリートコースを攻めているとき、運に恵まれないことのほうが多いのもまた事実である。
2016年シーズンの開幕戦となった今回、佐藤琢磨には運がいい面も悪い面もあったが、オープニングラップで不運に見舞われたあと、素晴らしいパフォーマンスとストラテジーで集団に追いついたNo.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダは、6位まで浮上してレースを終えた。
「状況を考えれば、この結果には満足しています」と佐藤琢磨。「難しいレースでしたが、僕たちは力強いパフォーマンスを示し、メカニックたちは抜群の働きを見せてくれました。とてもいい形でシーズンの幕開けを迎えることができたと思います」
AJフォイト・レーシングではシーズン前に“人事異動”を行い、昨年までに比べると「はるかに洗練されたエンジニアリングチームができあがった」と佐藤琢磨はいう。
「基本的には同じメンバーですが、他のチームから一部人員を募った結果、見違えるように強力なチームとなりました。特に、長年アンドレッティ・オートスポーツに在籍していたジョージ・クロッツが正しいポジションに正しいスタッフを配置したおかげで、ラリー・フォイトはチーム全体の運営に集中できる環境が整いました」
「長年、僕を担当してきてくれたレースエンジニアのドン・ハリデイはテクニカルディレクターに昇格し、2013年は僕のパフォーマンスエンジニアで昨年はNo.41のレースエンジニアだったラウル・プラドスが僕のレースエンジニアを務めてくれることになりました。新たに僕のパフォーマンスエンジニアに就任することになったのは、元KVレーシングのマット・カリーですが、彼はとても思慮深く、また知識も経験も豊富です。チームメイトのジャック・ホークスワースが乗るNo.41のエンジニアに起用されたのは元シュミット・ペターソン・モータースポーツのダン・ホッブズで、昨年は僕のパフォーマンスエンジニアを務めてくれたダニエレ・クッチャローニもNo.41の担当となります。というわけで、いろいろなところで人員のシャッフルを行い、より強いチームに生まれ変わりました。とても理に適った異動で、本当に強力なチームになったと思います」
これで勢いをつけた彼らは、金曜日のフリープラクティスから目覚ましい速さを披露する。最初のセッションではホークスワースが2番手で、佐藤琢磨は5番手。そして2番目のセッションでは佐藤琢磨が5番手となり、ホークスワースをリードする形となる。
「これほどスムーズなシーズンのスタートはこれまでなかったような気がします。セントピーターズバーグでは、いつもいいことが起こります。昨年も、ホンダ勢でファイアストン・ファスト6に残ったのは僕たちだけでした。新しいパッケージでテストしたことはほとんどなかったので、どのくらいのパフォーマンスを示せるかわかりませんでしたが、僕たちには自信がありました。新しいエアロは、昨年仕様に比べるととても性能が安定しています。昨年のエアロは特性がピーキーでセットアップが容易ではありませんでした。しかし、今年のエアロはとても幅広い特性を有しているようです。さらに、今シーズンはエンジンパワーも向上していますが、僕たちが速くなったのと同じようにライバルも速くなっているはずです」
「マシンは走り始めの状態からいいバランスで、試すべきことがいくつも用意されていました。おかげで、ふたつのセッションともにとても忙しかったのですが、素晴らしいスタートで、今シーズンはふたつのメーカーがいい戦いを演じることになりそうです」
土曜日のプラクティスでAJフォイトの2台は揃ってトップ10に食い込み - 佐藤琢磨は9番手 -、予選への期待が高まった。しかし、佐藤琢磨はQ2進出を果たしただけで、予選は11位に終わる。決勝で佐藤琢磨は10番グリッドからスタートしたが、これはウィル・パワーが体調不良で欠場した結果だった。
「接戦でした。最初のセグメントではペンスキーの4台が僕と同じグループだったので、Q2に進出できるかどうか、少し心配でした! けれども、60.7秒をマークできたのでよかったと思います」 これで佐藤琢磨は4台のペンスキーに続く5番手となり、Q1突破を達成。「でも、Q2ではうまくいきませんでした。グリップが低下してしまったのです。原因はセットアップとタイアの内圧にありましたが、ここからいろいろなことを学べたと思います」
「続いて日曜日のウォームアップに臨みましたが、ここでもたくさんのことを試しました。土曜日から日曜日にかけてエンジニアたちが懸命に働いた結果、いくつかのプランとともに日曜日を迎えることができたのです」
ここで佐藤琢磨はグレアム・レイホールを1万分の1秒(!)しのぎ、トップに立つ。
「ウォームアップでレッドタイアを使ったのは、おそらくKV時代以来のことだと思います。なにしろ、レッドタイアは本数が制限されているので、通常であればレースにとっておくことになります。ただし、4台チームであれば、そのうちの1台がレッドタイアを履いてスティント中のデグラデーションやハンドリングの変化をチェックすることもあります。このとき僕はフルタンクのレースセットアップでしたが、ブラックタイアでもとてもコンペティティブでした。ブラックタイアで4番手か5番手のタイムをマークしたところで、レッドタイアに履き替えました。同じようにしたドライバーはほかにも何人かいましたが、僕はタイムシートのトップに立ち、とても勇気づけられることになりました。マシンはとてもドライブしやすく感じられました」
まだスタートが切られていないというのに、早々とドラマが起きた。ウォームアップ中に佐藤琢磨のマシンから送られるテレメトリーの通信が途切れたため、佐藤琢磨は走行中にマシンをパワーサイクル(再起動)する必要に迫られた。惰性で空走しながら車体の電源を入れ直し、クラッチを繋げてもう1度エンジンを始動しなければいけなくなったのだ。しかも、最初の2回は失敗に終わり、3回目にしてようやく成功。おかげで佐藤琢磨は本来のポジションからスタートすることができた。ところが、続いてごく軽い接触があり、佐藤琢磨はパンクを喫することになる。
「ターン1には慎重に進入しました。けれども、ターン2でマシンの右側に異状が起きていることに気づき、ターン4ではタイアがパンクしていることが明らかになります。誰かがフロントウィングのエンドプレートで引っかけたのかもしれませんし、路面に落ちていた破片を僕が踏んでしまったのかもしれません」
このため佐藤琢磨はエスケープロードに進入し、ゆっくり走ってピットまで戻ることになったが、コースに復帰したとき、運のいいことに佐藤琢磨はまだリードラップに留まっていた。
「パンクはとても残念でしたが、メカニックたちは素早く作業を終え、リードラップでレースを再開することができました。これは非常に重要なポイントでした。また、通常であれば、リードラップで戻ってもすぐにトップに追いつかれてしまいますが、このときは先頭グループのペンスキーを逆に引き離していくことができました。僕はコース上でいちばん速かったのです。でも、どんなに速くて、どんなに頑張っても21番手のままだったのは、ちょっと残念でした!」
レース前半をハードに攻めていった佐藤琢磨は、やがて集団に追いついたものの、引き続きリードラップに留まっていた。やがてコーションが提示され、佐藤琢磨のポジションは次第に盤石なものになっていく。
「ブラックタイアでもレッドタイアでも僕たちは強力だったので、諦めずに戦い続けました。やがて、チャンスがやってきます。コーションが入ったことで僕は集団の直後につき、ポジションアップを狙いました。ピットストップではレッドタイアを装着することにしました。多くのドライバーはレッドタイアを最後のスティントのためにとっておきましたが、同じスペックのタイアでオーバーテイクするのは難しいので、僕たちは直ちにレッドタイアを履いてマキシマムアタックを行うことにしたのです。リスタートで僕は5つか6つほどポジションを上げました。少なくとも自分の目視で4台をオーバーテイクしたのは確認しました。そしてターン4に進入したところ、僕の目の前で3台か4台が横並びになったのです。ここでさらにポジションを上げられると思いましたが、ターンインするとすぐに、カルロス・ムニョスがグレアムと接触しているのが目に入りました。僕はグレアムを避けるとともに、できる限り減速しようとしましたが、そのときにはすでにイン側のタイアが縁石に乗っていたうえ、グレアムはコースのもっとも狭い部分でスライドし始めていたため、不運にもフロントウィングを引っかけてしまうことになりました」
それでも佐藤琢磨は、事故をすり抜けることに成功し、8番手まで浮上したが、その後ろでは10台近くが立ち往生した……。
とはいえ、ダメージを負ったフロントウィングは交換しなければいけない。これは実に残念なことだった。なぜなら、このアクシデントが起きたとき、ミハイル・アレシンは接触を避けるためにコース上で一旦停止を余儀なくされたのだが、それでも彼はライアン・ハンターレイとエリオ・カストロネヴェスに続く5位でフィニッシュしたのである。
「あれは本当に悔しかったですね。でも、6位でフィニッシュできたことは嬉しく思っています。なにしろ、本当に強力なパフォーマンスでしたから。チーム全体の力で上位に返り咲くことができました。今日は実際の成績以上に素晴らしいパフォーマンスを発揮できたと確信しています」
開幕戦を戦い終えたチームと佐藤琢磨は、そのままバーバー・モータースポーツ・パークに向かい、火曜日にテストを実施。続いて、インディカー・シリーズの開催は久々となる1マイル・オーバルのフェニックス戦に備えて、チームは忙しく準備を行うことになる。
「フェニックスは路面のグリップが恐ろしいくらい高くて、驚くようなコースです。ショートオーバルではロードコース用のエアロパッケージを使うことになっていますが、ウィングの角度はリーグによって規制されます。それでもグリップ・レベルは驚異的に高くて、コーナーではコンスタントに4.7Gを記録するほどです! 信じられないでしょう?! このため、肉体的には本当に厳しいレースになるはずです」
カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー
セントピーターズバーグではいつも好調な佐藤琢磨だが、ベライゾン・インディーカー・シリーズの1戦としてフロリダ州のストリートコースを攻めているとき、運に恵まれないことのほうが多いのもまた事実である。
2016年シーズンの開幕戦となった今回、佐藤琢磨には運がいい面も悪い面もあったが、オープニングラップで不運に見舞われたあと、素晴らしいパフォーマンスとストラテジーで集団に追いついたNo.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダは、6位まで浮上してレースを終えた。
「状況を考えれば、この結果には満足しています」と佐藤琢磨。「難しいレースでしたが、僕たちは力強いパフォーマンスを示し、メカニックたちは抜群の働きを見せてくれました。とてもいい形でシーズンの幕開けを迎えることができたと思います」
AJフォイト・レーシングではシーズン前に“人事異動”を行い、昨年までに比べると「はるかに洗練されたエンジニアリングチームができあがった」と佐藤琢磨はいう。
「基本的には同じメンバーですが、他のチームから一部人員を募った結果、見違えるように強力なチームとなりました。特に、長年アンドレッティ・オートスポーツに在籍していたジョージ・クロッツが正しいポジションに正しいスタッフを配置したおかげで、ラリー・フォイトはチーム全体の運営に集中できる環境が整いました」
「長年、僕を担当してきてくれたレースエンジニアのドン・ハリデイはテクニカルディレクターに昇格し、2013年は僕のパフォーマンスエンジニアで昨年はNo.41のレースエンジニアだったラウル・プラドスが僕のレースエンジニアを務めてくれることになりました。新たに僕のパフォーマンスエンジニアに就任することになったのは、元KVレーシングのマット・カリーですが、彼はとても思慮深く、また知識も経験も豊富です。チームメイトのジャック・ホークスワースが乗るNo.41のエンジニアに起用されたのは元シュミット・ペターソン・モータースポーツのダン・ホッブズで、昨年は僕のパフォーマンスエンジニアを務めてくれたダニエレ・クッチャローニもNo.41の担当となります。というわけで、いろいろなところで人員のシャッフルを行い、より強いチームに生まれ変わりました。とても理に適った異動で、本当に強力なチームになったと思います」
これで勢いをつけた彼らは、金曜日のフリープラクティスから目覚ましい速さを披露する。最初のセッションではホークスワースが2番手で、佐藤琢磨は5番手。そして2番目のセッションでは佐藤琢磨が5番手となり、ホークスワースをリードする形となる。
「これほどスムーズなシーズンのスタートはこれまでなかったような気がします。セントピーターズバーグでは、いつもいいことが起こります。昨年も、ホンダ勢でファイアストン・ファスト6に残ったのは僕たちだけでした。新しいパッケージでテストしたことはほとんどなかったので、どのくらいのパフォーマンスを示せるかわかりませんでしたが、僕たちには自信がありました。新しいエアロは、昨年仕様に比べるととても性能が安定しています。昨年のエアロは特性がピーキーでセットアップが容易ではありませんでした。しかし、今年のエアロはとても幅広い特性を有しているようです。さらに、今シーズンはエンジンパワーも向上していますが、僕たちが速くなったのと同じようにライバルも速くなっているはずです」
「マシンは走り始めの状態からいいバランスで、試すべきことがいくつも用意されていました。おかげで、ふたつのセッションともにとても忙しかったのですが、素晴らしいスタートで、今シーズンはふたつのメーカーがいい戦いを演じることになりそうです」
土曜日のプラクティスでAJフォイトの2台は揃ってトップ10に食い込み - 佐藤琢磨は9番手 -、予選への期待が高まった。しかし、佐藤琢磨はQ2進出を果たしただけで、予選は11位に終わる。決勝で佐藤琢磨は10番グリッドからスタートしたが、これはウィル・パワーが体調不良で欠場した結果だった。
「接戦でした。最初のセグメントではペンスキーの4台が僕と同じグループだったので、Q2に進出できるかどうか、少し心配でした! けれども、60.7秒をマークできたのでよかったと思います」 これで佐藤琢磨は4台のペンスキーに続く5番手となり、Q1突破を達成。「でも、Q2ではうまくいきませんでした。グリップが低下してしまったのです。原因はセットアップとタイアの内圧にありましたが、ここからいろいろなことを学べたと思います」
「続いて日曜日のウォームアップに臨みましたが、ここでもたくさんのことを試しました。土曜日から日曜日にかけてエンジニアたちが懸命に働いた結果、いくつかのプランとともに日曜日を迎えることができたのです」
ここで佐藤琢磨はグレアム・レイホールを1万分の1秒(!)しのぎ、トップに立つ。
「ウォームアップでレッドタイアを使ったのは、おそらくKV時代以来のことだと思います。なにしろ、レッドタイアは本数が制限されているので、通常であればレースにとっておくことになります。ただし、4台チームであれば、そのうちの1台がレッドタイアを履いてスティント中のデグラデーションやハンドリングの変化をチェックすることもあります。このとき僕はフルタンクのレースセットアップでしたが、ブラックタイアでもとてもコンペティティブでした。ブラックタイアで4番手か5番手のタイムをマークしたところで、レッドタイアに履き替えました。同じようにしたドライバーはほかにも何人かいましたが、僕はタイムシートのトップに立ち、とても勇気づけられることになりました。マシンはとてもドライブしやすく感じられました」
まだスタートが切られていないというのに、早々とドラマが起きた。ウォームアップ中に佐藤琢磨のマシンから送られるテレメトリーの通信が途切れたため、佐藤琢磨は走行中にマシンをパワーサイクル(再起動)する必要に迫られた。惰性で空走しながら車体の電源を入れ直し、クラッチを繋げてもう1度エンジンを始動しなければいけなくなったのだ。しかも、最初の2回は失敗に終わり、3回目にしてようやく成功。おかげで佐藤琢磨は本来のポジションからスタートすることができた。ところが、続いてごく軽い接触があり、佐藤琢磨はパンクを喫することになる。
「ターン1には慎重に進入しました。けれども、ターン2でマシンの右側に異状が起きていることに気づき、ターン4ではタイアがパンクしていることが明らかになります。誰かがフロントウィングのエンドプレートで引っかけたのかもしれませんし、路面に落ちていた破片を僕が踏んでしまったのかもしれません」
このため佐藤琢磨はエスケープロードに進入し、ゆっくり走ってピットまで戻ることになったが、コースに復帰したとき、運のいいことに佐藤琢磨はまだリードラップに留まっていた。
「パンクはとても残念でしたが、メカニックたちは素早く作業を終え、リードラップでレースを再開することができました。これは非常に重要なポイントでした。また、通常であれば、リードラップで戻ってもすぐにトップに追いつかれてしまいますが、このときは先頭グループのペンスキーを逆に引き離していくことができました。僕はコース上でいちばん速かったのです。でも、どんなに速くて、どんなに頑張っても21番手のままだったのは、ちょっと残念でした!」
レース前半をハードに攻めていった佐藤琢磨は、やがて集団に追いついたものの、引き続きリードラップに留まっていた。やがてコーションが提示され、佐藤琢磨のポジションは次第に盤石なものになっていく。
「ブラックタイアでもレッドタイアでも僕たちは強力だったので、諦めずに戦い続けました。やがて、チャンスがやってきます。コーションが入ったことで僕は集団の直後につき、ポジションアップを狙いました。ピットストップではレッドタイアを装着することにしました。多くのドライバーはレッドタイアを最後のスティントのためにとっておきましたが、同じスペックのタイアでオーバーテイクするのは難しいので、僕たちは直ちにレッドタイアを履いてマキシマムアタックを行うことにしたのです。リスタートで僕は5つか6つほどポジションを上げました。少なくとも自分の目視で4台をオーバーテイクしたのは確認しました。そしてターン4に進入したところ、僕の目の前で3台か4台が横並びになったのです。ここでさらにポジションを上げられると思いましたが、ターンインするとすぐに、カルロス・ムニョスがグレアムと接触しているのが目に入りました。僕はグレアムを避けるとともに、できる限り減速しようとしましたが、そのときにはすでにイン側のタイアが縁石に乗っていたうえ、グレアムはコースのもっとも狭い部分でスライドし始めていたため、不運にもフロントウィングを引っかけてしまうことになりました」
それでも佐藤琢磨は、事故をすり抜けることに成功し、8番手まで浮上したが、その後ろでは10台近くが立ち往生した……。
とはいえ、ダメージを負ったフロントウィングは交換しなければいけない。これは実に残念なことだった。なぜなら、このアクシデントが起きたとき、ミハイル・アレシンは接触を避けるためにコース上で一旦停止を余儀なくされたのだが、それでも彼はライアン・ハンターレイとエリオ・カストロネヴェスに続く5位でフィニッシュしたのである。
「あれは本当に悔しかったですね。でも、6位でフィニッシュできたことは嬉しく思っています。なにしろ、本当に強力なパフォーマンスでしたから。チーム全体の力で上位に返り咲くことができました。今日は実際の成績以上に素晴らしいパフォーマンスを発揮できたと確信しています」
開幕戦を戦い終えたチームと佐藤琢磨は、そのままバーバー・モータースポーツ・パークに向かい、火曜日にテストを実施。続いて、インディカー・シリーズの開催は久々となる1マイル・オーバルのフェニックス戦に備えて、チームは忙しく準備を行うことになる。
「フェニックスは路面のグリップが恐ろしいくらい高くて、驚くようなコースです。ショートオーバルではロードコース用のエアロパッケージを使うことになっていますが、ウィングの角度はリーグによって規制されます。それでもグリップ・レベルは驚異的に高くて、コーナーではコンスタントに4.7Gを記録するほどです! 信じられないでしょう?! このため、肉体的には本当に厳しいレースになるはずです」
カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー