リカルド F1バーレーンGP決勝「指示があれば角田裕毅に順位を返した」
ダニエル・リカルド(RB)は、2024年F1第1戦バーレーンGPの決勝を13位でフィニッシュ。チームオーダーが論争となっているが、ポイント圏外なので順位に意味はなく、チームからの指示があれば角田裕毅に順位を返していたと語った。
バーレーンGP終盤、RBのピットウォールがポジションを入れ替えるようにチームオーダーを出したことを受け、ダニエル・リカルドと角田裕毅の間に緊張が高まった。
57周のレース終了時点でリカルドは13位、角田は14位でフィニッシュし、角田は不満を露わにした。角田は11番手からスタートし、終盤に13番手を走行していたが、別の戦略をとったチームメイトのために脇に移動するよう求められた。
20人のドライバー全員がソフトコンパウンドタイヤでレースをスタートし、中間スティントでハードタイヤに交換した。
しかし、角田裕毅はフィニッシュまで走るために2セット目のハードを履いていたのに対し、リカルドはソフトをセットしていた。終盤にペースアドバンテージを得たリカルドは角田裕毅を捕まえ、その時点でチームオーダーが発令された。
当時、角田裕毅はケビン・マグヌッセンとバトル中で、RBはリカルドにタイヤのアドバンテージを利用してハースのドライバーを攻撃する機会を提供したいと考えていた。
「本当にそれだけだった」とリカルドは角田裕毅との戦略の違いと、そこから生じるスピードの差を指摘した。
「もちろんレース前にもそれについて話をする。僕たちは戦略を練り、どのような戦略を取るか、いくつかの計画を立てている」
「でも、ユーズドソフトでスタートした僕は、新品ソフトでレースを終えて、最後のスティントをアタックする可能性は高かった」
「だから、この判断は予想通りだった」
しかし、角田裕毅はそうは考えていなかった。彼は当時このチームオーダーに不満を抱いており、レース後にこの決定をめぐる混乱について語った。
チームからのコールについて尋ねられた角田裕毅は「分からない」と答えた。
「彼はポイント圏外だった。ちょうどマグヌッセンを追い抜こうとしていたとき、メインストレートで並んで、最後の数周でドライバーを入れ替えた」
「正直、チームの考えが分からない」
12位のマグヌッセンの前には、わずか数秒差で周冠宇がいた。リカルドを早めにリリースすれば、チームはそのポジションを獲得する最大のチャンスを得ることができ、終盤にドラマがあった場合にはポイント獲得の可能性が高まった。
だが、チームの意向を尊重しようとしなかった角田裕毅による遅れが、リカルドの勢いを止めた。
リカルドは最終ラップでケビン・マグヌッセンをとらえたものの、前に出ることはできなかった。
「レース中は少し感情的になるし、より激しくなるのは分かっているけど、このコールは驚くことではなかった」とリカルドは断言した。
「このタイヤを履いているときは、明らかに1周1周が重要で、少しでもグリップを引き出そうとしている。だから、チームのコールに反応する必要がある」
「それに、僕たちはまだポイント圏内にいなかったので、失うものは何もなかった。とにかく僕を先に行かせて、それについて何かできるかどうか見ようということだ」
角田裕毅とリカルドのふたりにとって、今シーズンはセルジオ・ペレスの後任としてレッドブル・レーシングに移籍する可能性を見据えて重要なシーズンとなる。
そのためには結果が重要だ。角田裕毅にとって、リカルドに負けたことは、たとえチームの意向であったとしても、敗北であることに変わりはない。
リカルドも、角田が移籍した時点でポジションを返すつもりはなかったと認めている。
「もし僕たちがポイント圏内にいたら...でも、最終的にはそうじゃなかった。13位だろうが14位だろうが、そんなことを気にするドライバーがいるかどうかはわからないけど、僕は気にしない」と8度の優勝経験を持つリカルドは語った。
「だから、もしチームが『フィニッシュの手前で彼を返せ』と言われたが、僕はそうしただろう。僕にとっては何の意味もないからね」
「そうだね、今日はちょっとした衝突があったけれど、あれで雰囲気を決めたくない」
「これからブリーフィングでそのことについて正直に話しをする。落ち着いた彼が『分かった、もっと早く動くべきだった』と言えるようになることを願っている」
カテゴリー: F1 / ダニエル・リカルド / F1バーレーンGP / 角田裕毅 / ビザ・キャッシュアップRB
バーレーンGP終盤、RBのピットウォールがポジションを入れ替えるようにチームオーダーを出したことを受け、ダニエル・リカルドと角田裕毅の間に緊張が高まった。
57周のレース終了時点でリカルドは13位、角田は14位でフィニッシュし、角田は不満を露わにした。角田は11番手からスタートし、終盤に13番手を走行していたが、別の戦略をとったチームメイトのために脇に移動するよう求められた。
20人のドライバー全員がソフトコンパウンドタイヤでレースをスタートし、中間スティントでハードタイヤに交換した。
しかし、角田裕毅はフィニッシュまで走るために2セット目のハードを履いていたのに対し、リカルドはソフトをセットしていた。終盤にペースアドバンテージを得たリカルドは角田裕毅を捕まえ、その時点でチームオーダーが発令された。
当時、角田裕毅はケビン・マグヌッセンとバトル中で、RBはリカルドにタイヤのアドバンテージを利用してハースのドライバーを攻撃する機会を提供したいと考えていた。
「本当にそれだけだった」とリカルドは角田裕毅との戦略の違いと、そこから生じるスピードの差を指摘した。
「もちろんレース前にもそれについて話をする。僕たちは戦略を練り、どのような戦略を取るか、いくつかの計画を立てている」
「でも、ユーズドソフトでスタートした僕は、新品ソフトでレースを終えて、最後のスティントをアタックする可能性は高かった」
「だから、この判断は予想通りだった」
しかし、角田裕毅はそうは考えていなかった。彼は当時このチームオーダーに不満を抱いており、レース後にこの決定をめぐる混乱について語った。
チームからのコールについて尋ねられた角田裕毅は「分からない」と答えた。
「彼はポイント圏外だった。ちょうどマグヌッセンを追い抜こうとしていたとき、メインストレートで並んで、最後の数周でドライバーを入れ替えた」
「正直、チームの考えが分からない」
12位のマグヌッセンの前には、わずか数秒差で周冠宇がいた。リカルドを早めにリリースすれば、チームはそのポジションを獲得する最大のチャンスを得ることができ、終盤にドラマがあった場合にはポイント獲得の可能性が高まった。
だが、チームの意向を尊重しようとしなかった角田裕毅による遅れが、リカルドの勢いを止めた。
リカルドは最終ラップでケビン・マグヌッセンをとらえたものの、前に出ることはできなかった。
「レース中は少し感情的になるし、より激しくなるのは分かっているけど、このコールは驚くことではなかった」とリカルドは断言した。
「このタイヤを履いているときは、明らかに1周1周が重要で、少しでもグリップを引き出そうとしている。だから、チームのコールに反応する必要がある」
「それに、僕たちはまだポイント圏内にいなかったので、失うものは何もなかった。とにかく僕を先に行かせて、それについて何かできるかどうか見ようということだ」
角田裕毅とリカルドのふたりにとって、今シーズンはセルジオ・ペレスの後任としてレッドブル・レーシングに移籍する可能性を見据えて重要なシーズンとなる。
そのためには結果が重要だ。角田裕毅にとって、リカルドに負けたことは、たとえチームの意向であったとしても、敗北であることに変わりはない。
リカルドも、角田が移籍した時点でポジションを返すつもりはなかったと認めている。
「もし僕たちがポイント圏内にいたら...でも、最終的にはそうじゃなかった。13位だろうが14位だろうが、そんなことを気にするドライバーがいるかどうかはわからないけど、僕は気にしない」と8度の優勝経験を持つリカルドは語った。
「だから、もしチームが『フィニッシュの手前で彼を返せ』と言われたが、僕はそうしただろう。僕にとっては何の意味もないからね」
「そうだね、今日はちょっとした衝突があったけれど、あれで雰囲気を決めたくない」
「これからブリーフィングでそのことについて正直に話しをする。落ち着いた彼が『分かった、もっと早く動くべきだった』と言えるようになることを願っている」
ダニエル・リカルド
「ポイント獲得まで十分ではなかったと思う。ユーズドのソフトタイヤではラインを外してしまうとグリップが低く、レースの序盤はとても苦労した。中盤のスティントでハードタイヤに変更しペースは少しだけよくなったけど、苦戦したことに変わりはなかった。結果的には最終スティントでソフトタイヤへ変えた方が断然よかったので、やっとペースをつかんで集団に追いつくことができた。でもその後ほかのマシンにひっかかってしまい、タイヤのグリップを失ってしまった。順位入れ替えのオーダーは予想できていたので驚きはなかった。スタート前にチームと戦略について話したけど、ユーズドのソフトタイヤでスタートした後、新品のソフトタイヤでレースを終える可能性が高いと理解していた。終わったことは仕方がないことなので、今は次に向けて進むべきだと思う。改善のヒントを得ることができたので、来週のジェッダに向けて自信をつけることができた」カテゴリー: F1 / ダニエル・リカルド / F1バーレーンGP / 角田裕毅 / ビザ・キャッシュアップRB