リカルド、F1復帰戦は13位も及第点 「追突がなければ入賞を狙えた」
ダニエル・リカルドは、スクーデリア・アルファタウリとのF1復帰戦となった2023年F1第12戦ハンガリーGPの決勝を13位でフィニッシュ。「追突がなければ入賞を狙えた」としながらも、「答えを出さなければならない課題」はあると自分のレースを振り返った。

解雇されたニック・デ・フリースの後任として急遽スクーデリア・アルファタウリに乗り込んだリカルドは、マシンを把握するためのプラクティスが限られた。金曜日は雨で走行が制限され、フリー走行3回目では縁石に乗り上げてフロアにダメージを負い、交換を余儀なくされた。

それでも予選では有望なペースを見せ、チームメイトの角田裕毅を5つ上回るタイムをマーク。13番グリッドでスタートを迎えた。

しかし、決勝では、オープニングコーナーの多重事故に巻き込まれるなど、リカルドのレースは計画通りには進まなかった。

周冠宇(アルファロメオ)に追突されたリカルドは、その勢いでエステバン・オコン(アルピーヌ)に追突。オコンはチームメイトのピエール・ガスリーと接触してアルピーヌ2台はリタイア。リカルドも最後尾まで後退した。

「ターン1で後ろから追突されたから、最後尾になってしまった」とリカルドは説明した。

「その後は、(ローガン)サージェントや他のドライバーたちのトレインの中でちょっとスタックしてしまった」

「ダーティーエアの中では、たとえこの新しいクルマでも、このサーキットは追従するのが難しい」

リカルドは前方のマシンが比較的早くにピットインしたことでトレインから解放され、ピットストップまでフリーエアで走行した後、ハードタイヤに交換した。

しかし、第2スティントでトラフィックに遭遇したため、チームはわずか10周でハードを捨ててミディアムに交換。最終スティントはミディアムで41周という優れたタイヤマネジメントを披露し、18番手から13位まで順位を上げてチェッカーを受けた。

その最終スティントで、リカルドはスクーデリア・アルファタウリ AT04 についてさらに学ぶ機会が得られた。

ハンガリーGPの戦略について、リカルドは「代替戦略を試してみただけだ」と説明した。

「実際、タイヤのフィーリングは良かった。気温が高いとかなり早い段階でグリップを失ってしまうけど、なんとかなると思った」

「だからそこ、自信をもってミディアムタイヤに賭けてみることができたし、そこから進めていった」

「実際、明らかに僕のミスではなかったターン1以外は本当に良いレースだったと思う」

「ディフューザーの裏側に少し損傷があったけど、チームはほぼ大丈夫だと言っていた。それがなければ1秒は速く走れたと言いたいところだけど、フィーリングは問題なかったし、マシンはほとんど問題なかったと思う」

ダニエル・リカルド F1 ハンガリーGP スクーデリア・アルファタウリ

リカルドは1周遅れの13位でレースを終えた。それ自体は目立った結果ではないが、価値のある結果でもある。オープニングコーナーで災難がなければ、ポイント獲得の可能性はあったとリカルドは示唆した。

「まだ答えを出さなければならない課題はたくさんある」とリカルドは認めた。

「クリーンエアではペースがあったし、もちろん、いくつかミスもあったので、そこから学べる。クルマが何を好むのか、何が気に入らないのかを知るという点で、レースから多くのことを学んだと思う」

「正直なところ、8ヵ月ぶりにレースディスタンスをこなすというのは体力的にも厳しいことだし、ここは特にタフなレースのひとつだ。それが今、笑顔の最大の理由のひとつだし、本当にいい気分だった」

「スタートでポジションをキープしていれば、実際に今日はポイントフィニッシュを目指して戦えたと思っている」とリカルドは、ひとつ前の12番グリッドからスタートしたランス・ストロール(アストンマーティン)が10位でフィニッシュしたことに言及した。

ハンガリーGPは、リカルドにとって有望な復帰戦となり、大方の期待に反して、予選でも決勝でも角田裕毅を破った。

次戦ベルギーGPは連戦であり、金曜日に開幕するため、34歳のリカルドが次の出場まで長く待つ必要はない。

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カテゴリー: F1 / ダニエル・リカルド / F1ハンガリーGP / スクーデリア・アルファタウリ