F1カナダGP予選:ラッセルが劇的ポール メルセデスがフロントロウ独占
ジョージ・ラッセルが2026年F1カナダGP予選で劇的な逆転劇を演じた。メルセデスのラッセルはQ3最後のアタックで1分12秒578を記録し、チームメイトのキミ・アントネッリを0.068秒差で上回ってポールポジションを獲得。スプリントに続きメルセデス勢がモントリオールを支配し、決勝でもフロントロウを独占した。

ラッセルはQ3序盤にターン6で大きくマシンを乱し、最初のアタックを中止する苦しい展開だった。

しかし早めにコースへ戻された戦略が機能し、クールダウンラップを挟んで放った最後のアタックで一気にトップへ浮上。予選を通じて圧倒的な安定感を見せていたアントネッリを最後の最後で打ち破った。

メルセデス内部対決は再びラッセルに軍配
カナダGP週末は完全にメルセデス勢の流れとなっている。スプリントではラッセルがアントネッリとの激しい攻防を制して優勝。そして予選では再びこの2人が最前列を独占した。

特に印象的だったのはアントネッリの安定感だ。Q1では1分13秒380でトップ通過。Q2でも序盤から1分13秒076を記録して主導権を握り、週末を通じて一貫して速さを見せ続けた。

しかしQ3最後の一撃で流れを変えたのはラッセルだった。最初のアタックを捨てたことで一時は苦境に立たされたが、最後のアタックで全セクターをまとめ切り、再びチームのエースとしての存在感を示した。

「スプリントから戻ってくるとマシンの感触はかなり違う。予選に向けてチームとして変更を加えたけど、それが正しい方向だったかは見直す必要がある」

「でも最後のラップは本当に突然来たような感覚だった。難しいセッションだっただけに、最後に全部まとめ切れたのは最高だった」とラッセルは語った。

マクラーレンはあと一歩届かず
ランド・ノリスは3番手、オスカー・ピアストリは4番手となり、マクラーレン勢は2列目を確保した。ただしメルセデスとの差はわずかながらも埋め切れなかった。

ノリスはQ1序盤でトップタイムを記録するなど好調だったが、Q3では再び“ベスト・オブ・ザ・レスト”に留まった。ピアストリも安定した走りを見せたが、メルセデス勢の最終アタックには及ばなかった。

それでも決勝は70周の長丁場であり、タイヤマネジメントや戦略面ではマクラーレン勢が大きな脅威となる可能性が高い。特にモントリオールはセーフティカー介入率が高く、スタート順位だけでは決まらない。

ハミルトンはミスで5番手 フェラーリは伸び切れず
ルイス・ハミルトンは5番手を獲得したが、Q3最後のアタックでターン7出口の芝生へはみ出すミスが痛かった。セッションを通じてフェラーリ勢は一発の速さに苦しみ、シャルル・ルクレールも8番手に沈んだ。

ルクレールはQ1でも最終シケインをカットし、Q2では計量チェックによってピットレーンで止められるなど流れに乗り切れなかった。マイアミで投入したアップグレードによって前進を見せていたフェラーリだが、低速立ち上がりと縁石処理が求められるジル・ヴィルヌーヴでは依然として不安定さが残った。

フェルスタッペンは6番手 苦戦続くレッドブル
マックス・フェルスタッペンは6番手に終わった。予選中には「ストレートスピードが足りない」と無線で不満を口にしており、RB22の伸び悩みが浮き彫りになった。

それでもアイザック・ハジャーを0.028秒差で上回り、チーム内では辛うじて先行した。ハジャーはQ2で1分12秒975を記録してトップタイムを奪うなど驚異的な速さを披露しており、決勝ではレッドブル勢の中で台風の目になる可能性もある。

ハジャーとリンドブラッドが再び存在感
レッドブル陣営では若手勢の勢いが際立った。ハジャーはQ1で2番手、Q2ではトップ通過を果たし、最終的に7番手を獲得。アービッド・リンドブラッドも9番手へ入り、レーシングブルズ勢が再び高い競争力を示した。

一方でリアム・ローソンは12番手止まり。金曜の油圧トラブルによる走行不足の影響が最後まで尾を引く形となった。

アウディは再び“11番手の壁”
ニコ・ヒュルケンベルグはまたしてもQ3進出を逃し11番手。今季何度も繰り返されている“あと一歩届かない”展開となった。

それでもアウディ勢は一定の競争力を維持しており、ガブリエル・ボルトレトも13番手を確保。中団争いでは安定した位置につけている。

対照的にウィリアムズは厳しい予選となり、カルロス・サインツが15番手、アレックス・アルボンはQ1敗退。アルピーヌはフランコ・コラピントが10番手でQ3進出を果たした一方、ピエール・ガスリーは14番手に終わった。

ペレスに再び波乱 FIA審議対象に
セルジオ・ペレスは20番手に終わり、さらに複数のインシデントで審議対象となった。特にフェルナンド・アロンソの最終アタックを妨害した件は大きな波紋を呼んでいる。

アロンソはQ1敗退後、最終シケインでペレスを避けなければならず、アタックを完全に失った。アストンマーティン勢はランス・ストロールも地元レースで最下位近辺に沈み、厳しい予選となった。

カナダグランプリ 2026年のF1世界選手権

2026年F1カナダGP予選結果

■ 1.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
■ 2.キミ・アントネッリ(メルセデス)
■ 3.ランド・ノリス(マクラーレン)
■ 4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
■ 5.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
■ 6.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
■ 7.アイザック・ハジャー(レッドブル)
■ 8.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
■ 9.アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
■ 10.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
■ 11.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
■ 12.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
■ 13.ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
■ 14.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
■ 15.カルロス・サインツ(ウィリアムズ)
■ 16.オリー・ベアマン(ハースF1チーム)
■ 17.エステバン・オコン(ハースF1チーム)
■ 18.アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
■ 19.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
■ 20.セルジオ・ペレス(キャデラックF1)
■ 21.ランス・ストロール(アストンマーティン)
■ 22.バルテリ・ボッタス(キャデラックF1)

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カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1カナダGP