F1パワーランキング:2025年F1アブダビGPで評価を高めたドライバーは?

では、ヤス・マリーナ・サーキットで他に誰が審査員の印象に残ったのか。最終戦のパワーランキングのスコアと、総合ランキングを以下でチェックしてほしい。
F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。

アブダビで1,457日間続いたワールドチャンピオンとしての支配が終わりを迎えたとはいえ、フェルスタッペンはこれ以上ない形でシーズンを締めくくったと言えるだろう。レッドブル・レーシングのドライバーは圧巻の走りを見せ、ポールポジションを獲得すると、そのまま今季8勝目となる圧倒的な勝利を収めた。最終的にノリスとの差はわずか2ポイントだった。

フェラーリがここ最近厳しい状況に置かれていることは周知の事実だが、シャルル・ルクレールは困難なシーズンを前向きに締めくくろうと全力を尽くした。スタートで1つ順位を上げて4番手に浮上すると、SF-25が息を吹き返したことで一時は表彰台争いに加わる場面もあった。終盤にかけてこの勢いは失われたものの、シーズン最終戦で全力を出し切ったことは間違いない。

フェルナンド・アロンソはアブダビGPのスタートで素晴らしい蹴り出しを見せ、メルセデスのジョージ・ラッセルをオーバーテイクし、ルクレールの背後につけた。ラッセルを抑え切ることはできなかったものの、アストンマーティンのドライバーはミッドフィールド勢の先頭を維持し、貴重な6位でフィニッシュ。これによりチームはコンストラクターズランキング7位でシーズンを終えた。

週末を迎えた時点で12ポイントのリードを持っていたにもかかわらず、ノリスにとってアブダビでの数日間は緊張感に満ちたものだった。タイトル獲得には表彰台フィニッシュが必要であり、最終的にその条件を満たして2025年ワールドチャンピオンに輝いた。ルクレールらからのプレッシャーを受けながらも、重要なトップ3の座を守り切った。

マクラーレンの反対側のガレージでは、オスカー・ピアストリのタイトルの可能性は小さかったが、それでもヤス・マリーナ・サーキットで果敢な走りを披露した。1周目にノリスを抜き去って2位に浮上。フェルスタッペンを追うだけのペースはなかったものの、後半戦に苦しんだシーズンを、良い形で締めくくる週末となった。

エステバン・オコンは、ハースF1チームで迎えた初シーズンを、近年でも屈指の好走で締めくくった。レースを通してポイント争いに加わり続け、終盤にはフェラーリのルイス・ハミルトンを抑え切って7位を獲得した。

予選では振るわず、キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは18番手に沈んだ。しかし日曜の決勝ではそこから着実にポジションを上げ、ドイツ人ドライバーは「とても、とても満足している」と語り、最終的に9位で2ポイントを手にした。

予選ではタイトル争いの2人に最も迫る存在となり、4番手グリッドを獲得したラッセルだったが、決勝では厳しいレースとなった。スタートでルクレールとアロンソに先行を許し、メルセデスはペースに苦しんだものの、比較的単独走行となりながら5位でチェッカーを受けた。

2026年にアウディへ移行する前、ザウバーとして迎える最後の週末となったアブダビで、ガブリエル・ボルトレトは惜しくもチームのダブルポイント獲得を逃した。序盤はトップ10圏内を走行していたが、ピットストップで順位を落とし、ルーキーシーズン最終戦は11位に終わった。

オリバー・ベアマンにとっては、シーズン最終戦で悔しさの残る結果となった。ランス・ストロールを防御する際に進路変更を複数回行ったとして5秒のタイムペナルティを科され、最終結果は12位となった。それでも、ハースのドライバーとしては堅実な内容で、後半戦を通じた好調ぶりを示す走りだった。
惜しくも圏外
ルイス・ハミルトンは、今週のパワーランキングでトップハーフ入りをわずかに逃した。7度のワールドチャンピオンは16番手スタートから追い上げ、8位でフィニッシュしている。
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