F1アイフェルGP 結果:ハミルトンがシューマッハに並ぶ通算91勝目
当初は、この10月11日には鈴鹿サーキットでF1日本GPが開催される予定だった、新型コロナウイルスの影響で中止に。新スケジュールの第11戦となるF1アイフェルGPはドイツ・ニュルブルクリンクで2013年以来のF1開催となる。
初日は雨で流れたF1アイフェルGPだが、日曜日の天候は晴れ。気温9度、温度路面温度が19.1℃と極寒のコンディションで60周のレースはスタートが切られた。
優勝はメルセデスのルイス・ハミルトン。2番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトンは13周目にトップに立つとレースをコントロール。今季7勝目、通算91勝目を挙げ、ミハエル・シューマッハが保持するF1史上最多勝利数に並んだ。チェッカー後のパルクフェルメでは、ミハエル・シューマッハの息子ミック・シューマッハからミハエル・シューマッハの赤いヘルメットがサプライズでプレゼントされた。
2位はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。最終周にファステストラップをマークして、追加の1ポイントも獲得。第4戦F1イギリスGP以来、今季2度目のファステストラップ。ホンダのF1エンジンとしては10戦連続での表彰台登壇となった。
3位はルノーF1のダニエル・リカルド。2015年にルノーがワークスチームとして復帰してから初表彰台。ダニエル・リカルドは2015年のF1モナコGP以来の表彰台。チームとしても2011年の第2戦マレーシアGPでのニック・ハイドフェルド以来となる。
4位はセルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)、5位はカルロス・サインツ(マクラーレン)、6位はピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)、7位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)
そして、8位は体調不良のランス・ストロールに代わってレーシング・ポイントで予選から急遽参戦となったニコ・ヒュルケンベルグ。最後尾グリッドからポジションを12アップして3ポイントを獲得。チームのために見事な仕事を行い、ドライバー・オブ・ザ・デーにも選出された。
9位はロマン・グロージャン(ハース)が今季初ポイント獲得。10位にはアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)が続いた。
アルファロメオのキミ・ライコネンは323戦目のスタートを切り、F1最多出走の記録を更新。結果は12位と入賞は果たせなかった。
残りのホンダF1エンジン勢は、アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトが完走中最下位となる15位。アレクサンダー・アルボンとのバトルで接触してコースオフしてフロントウイングを壊したことが響いた。アルボンはPUトラブルによってリタイアとなった。
2020年 第11戦 F1アイフェルGP 決勝 結果・タイム
順位 | No | ドライバー | チーム | GAP | INT | PIT |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | LAP | 60 | 2 |
2 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダ | 4.470 | 4.470 | 2 |
3 | 3 | ダニエル・リカルド | ルノー | 14.613 | 10.143 | 2 |
4 | 11 | セルジオ・ペレス | レーシングポイント | 16.070 | 1.457 | 2 |
5 | 55 | カルロス・サインツ | マクラーレン | 21.905 | 5.835 | 2 |
6 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 22.766 | 0.861 | 2 |
7 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 30.814 | 8.048 | 2 |
8 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | レーシングポイント | 32.596 | 1.782 | 2 |
9 | 8 | ロマン・グロージャン | ハース | 39.081 | 6.485 | 1 |
10 | 99 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 40.035 | 0.954 | 2 |
11 | 5 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ | 40.810 | 0.775 | 2 |
12 | 7 | キミ・ライコネン | アルファロメオ | 41.476 | 0.666 | 2 |
13 | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース | 49.584 | 8.109 | 2 |
14 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ | 54.449 | 4.864 | 2 |
15 | 26 | ダニール・クビアト | アルファタウリ・ホンダ | 55.588 | 1.139 | 2 |
DNF | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン | 1 | ||
DNF | 23 | アレクサンダー・アルボン | レッドブル・ホンダ | 2 | ||
DNF | 31 | エステバン・オコン | ルノー | 1 | ||
DNF | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 2 | ||
DNF | 63 | ジョージ・ラッセル | ウィリアムズ | 1 |
【レース展開】
アルファタウリ・ホンダの2台、セバスチャン・ベッテル、ロマン・グロージャンがミディアムをスタートタイヤを選択。それ以外はソフトタイヤでスタート。
スタート:蹴り出しでルイス・ハミルトンが前に出るが、バルテリ・ボッタスが抜き返す。アルボンとオコンが順位を落とす。大きなトラブルなくオープニングラップを終了。
(1)ボッタス(2)ハミルトン(3)フェルスタッペン(4)ルクレール(5)リカルド(6)アルボン(7)ノリス(8)ペレス(9)オコン(10)サインツ
5周を終えた段階でボッタス、ハミルトン、フェルスタッペンは1.5秒間隔で走行。4番手のルクレールは10秒以上の差がついており、後続を抑えるかたちとなっている。
8周目:アレクサンダー・アルボンがミディアムに交換。最後尾でコースに復帰する。
9周目:リカルドがルクレールを抜いて4番手に浮上。
10周目:ルクレールとライコネンはミディアムに交換。
12周目:ベッテルがハードに交換。
13周目:ハミルトンがボッタスを抜いて首位に浮上。3番手のフェルスタッペンは0.3秒差。
14周目:ボッタスがミディアムに交換。3番手でコースに復帰する。
16周目:キミ・ライコネンと接触したジョージ・ラッセルのリタイアによってバーチャルセーフティカーが導入。ハミルトン、フェルスタッペンがピットイン。ミディアムに交換して1番手と3番手でコースに復帰する。
17周目:ダニール・クビアトがアレクサンダー・アルボンとのバトルで接触されコースオフした際にフロントウイングを破損させる。18周目:ボッタスがパワー低下を訴えて5番手に順位を下げる。クビアトがピットインしてフロントウイングを交換するとともにハードタイヤに交換。
19周目:ボッタスがピットに入りリタイア。メカニックは手袋をしており、ERS系のトラブルと考えられる。
20周を終えた段階でトップのハミルトンと2番手のフェルスタッペンとの差は2.4秒。ヒュルケンベルグが11番手まで順位を上げている。
(1)ハミルトン(2)フェルスタッペン(3)ノリス(4)ペレス(5)オコン(6)サインツ(7)リカルド(8)ガスリー(9)アルボン(10)ルクレール
ペナルティ:キミ・ライコネンに10秒ペナルティ
23周目:オコンがピットに入りリタイア
24周目:アルボンがピットに入りリタイア。パワーユニットの問題。アルボンにはクビアトとの接触に5秒ペナルティが科せられていた。
28周目:ルクレールがガスリーを抜いて7番手に浮上
29周目:3番手を走行しているノリスはディプロイメント切れを訴えている。4番手を走行していたペレスがミディアムに交換して7番手。5番手を走行していたサインツもミディアムに交換して9番手。
30周目:3番手を走行していたノリスがミディアムに交換。ペレスの前でコースに復帰する。9番手まで順位を上げていたヒュルケンベルグがミディアムに交換して14番手で復帰。
31周目:ペレスがノリスを浮いて5番手に浮上。トップのハミルトンと2番手のフェルスタッペンとの差は約5秒まで広がる。3番手のリカルドは55秒の差。
35周目:ペレスがルクレールを抜いて4番手に浮上。
36周目:ルクレールが中古のミディアムに交換して10番手で復帰。
40周目:ハミルトンとフェルスタッペンとの差は9秒。3番手のリカルドは1分差。
(1)ハミルトン(2)フェルスタッペン(3)リカルド(4)ペレス(5)サインツ(6)ノリス(7)ルクレール(8)ガスリー(9)ベッテル(10)ヒュルケンベルグ
42周目:ヒュルケンベルグがベッテルを抜いて9番手に浮上
43周目:ベッテルがソフトに交換して14番手で復帰
44周目:6番手を走行していたランド・ノリスがターン6でマシンを停めてリタイア。セーフティカーが導入。グロージャンがステイアウトして7番手。それ以外の上位勢はほぼピットインする。
46周目:全マシン約1秒間隔でレース再開。
(1)ハミルトン(2)フェルスタッペン(3)リカルド(4)ペレス(5)サインツ(6)ガスリー(7)ルクレール(8)ヒュルケンベルグ(9)グロージャン(10)ジョビナッツィ
ハミルトンがファステストラップ連発。残り5周でフェルスタッペンとの差は約2.8秒。
ファイナルラップ:マックス・フェルスタッペンがファステストラップを更新。
チェッカー:ルイス・ハミルトンが優勝してミハエル・シューマッハの記録に並ぶ91勝目。2位表彰台にマックス・フェルスタッペン、3位表彰台にダニエル・リカルド。ワークスルノー復帰以来初表彰台。
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