F1ブラジルGP 決勝 (ドライバーコメント)
FORMULA 1 GRANDE PREMIO PETROBRAS DO BRASIL 2009
1位 マーク・ウェバー (レッドブル)
「うれしいよ!ルーベンス(バリチェロ)とロバート(クビサ)が僕よりも少し短い第1スティントだということは分かっていたが、その時はまだどうなるか分からなかった。最初からロバートには負けないペースだった。そして、ふたりがピットストップしたので、第2スティントはコースがクリアな状態でスタートし、ふたりを引き離せると思った。アウトラップでジェンソンをクリアできたのも良かった。そのスティントの最後までタイヤを持たせることだけを考えていた。ペースも悪くなかったし、ロバートのミドル・スティントがかなり短いことも分かっていたが、第2スティントで彼が僕との距離を縮めて来た時はちょっと焦った。その後はロバートとの距離をコントロールすることができ、終盤は彼がスピードを落としたので、楽な気持ちでフィニッシュへと向かうことができた。再び優勝できて、素晴らしい気分だ。厳しいシーズンが続いていたが、今年はチームとしてはかなりの数の優勝を挙げることができ、今日はコンストラクターズ・チャンピオンシップ2位を確実なものとすることができた。チームとして今年達成できたことを非常に誇りに思っている。また、仕事がしやすい環境でなかったにも関わらず、非常に優れたエンジンを提供してくれたルノーにも感謝したい。素晴らしい戦いを見せ、今日、両方のチャンピオンシップ優勝を決めたジェンソンとブラウンにおめでとうと言いたい。昨夜はワールド・スピードウェイ・チャンピオンシップでジェイソン・クランプが優勝しているし、オーストラリア人にとっては良い週末になった。彼は親しい友人で、難しいコンディションの中での優勝だった。だから、良い週末だ」
2位 ロバート・クビサ (BMWザウバー)
「今日の結果は、昨日ギャンブルをしてローダウンフォースのセットアップでウェットの予選を走行したことがベースとなった。それはQ1ではうまくいったけど、Q3では難しかった。昨日の8位に落ち込んでいた人もいたけど、僕はかなり満足だった。今日のペースは良かったし、一貫性もあった。序盤にかなり簡単にルーベンス・バリチェロとマーク・ウェバーの後ろに着けたのは驚きだった。でも、水温があまりに高くて、15周目くらいでエンジン回転数を減らさなければならなかったし、僕の前の人たちに引っ張られるのを避けなければならかった。最初のピットストップのあとは4台のクルマの後ろで動けなくなってしまって不運だった。その段階でマークはギャップを広げることができた。難しいシーズンで今回は素晴らしい結果だし、来年このチームをグリッドで見られることを本当に願っている」
3位 ルイス・ハミルトン (マクラーレン)
「こんな展開になるとは思ってもみなかったが、ハッピーだ。今年はグリッド後方からのスタートで、気分的にも去年とは全然違った。残念ながら、僕はタイトル争いに絡めなかった。ジェンソン(バトン)がタイトルを獲って本当に良かった。レース後、本人だけでなく、ブラウンのスタッフやジェンソンの家族にも直接『おめでとう』と言いに行ったんだ。自分のレースについては、グリッドがかなり後ろだったので、まさか表彰台に立てるとは思っていなかった。だが、スタートからフィニッシュまで、ずっと全力でプッシュしていた。いくつか満足のいくオーバーテイクもあったし、チェッカーを受けた時はウィナーのような充実した気分だった。とにかくプッシュして、どのラップも予選アタックのようだったから、精神的にも肉体的にもかなりの負担になった。チームからもそのままのスピードを維持するように指示されていたし、戦略も完璧だった。今回の表彰台は、チームワークの賜物だと思う」
4位 セバスチャン・ベッテル (レッドブル)
「今日は僕よりもハッピーな人がブラウンにいると思うが、後方からのスタートで4位完走を果たすことができ、最終的にはとても良いレースになった。他の選手のクラッシュにも助けられたが、今日は4位が精一杯だったと思う。昨日の予選のトラブルが無ければレース優勝も可能だったが、優勝できなかかったので、あまり言うこともない。レースの最中もそれほど大きなプレッシャーはなく、1周1周に集中して走り続けた。ジェンソンが僕のすぐ前か後ろにいることも分かっていたし、チャンピオンシップ・ポイントが獲得できることも分かっていたが、そんなことが考えられるのはレースの最後の数周だ。それまでは、どんなことが起きるか分からないからね。ある時点で僕は雨が降ってくれることを祈っていた。雨の匂いがしたんだけれども、降らなかったね。ジェンソンとブラウンにおめでとうと言いたい。彼らは、今年、素晴らしい仕事をしたと思う」
5位 ジェンソン・バトン (ブラウンGP)
6位 キミ・ライコネン (フェラーリ)
「1周目で起こったことが僕のレースを台無しにした。まず1コーナーでヒットして、そのあとウェバーをパスしようとしたときにぶつかってフロントウイングを失ってしまった。ピットストップでコバライネンのクルマの燃料ポンプから吹き出したガソリンの水滴がかかって、そのあと炎に包まれて、目が見えなくなった。ストップするつもりだったけど、幸運にも炎はすぐに消えた。いまでも目がヒリヒリしているけど大丈夫だ。リスタートのあと、順位をあげるには戦略を使うしかなかったけど、少なくともポイントを持ち帰ることができた。表彰台を確信していたので残念だ。あと1レースだ。3位を取り戻すためにアブダビで何ができるか見てみるつもりだ」
7位 セバスチャン・ブエミ (トロ・ロッソ)
「全てのラップで懸命にプッシュしなければならなかったのでとても難しいレースだったけど、最終的に中国以来となるポイントを獲れたので、僕にとってもチームにとっても良い結果だ。チームは今日素晴らしい仕事をしてくれた。スタートは難しかったし、1コーナーでクビサとロズベルグの間に挟まれてしまって、彼らは僕を追い抜いていったのは残念だった。でも、僕たちは特に力強いレースペースがあったわけではなかったので、原因を理解するためにデータを調べなければならない。金曜日の僕たちのパフォーマンスはトップ5フィニッシュを期待できるものだったので複雑な気持ちだ。ポイントは素晴らしいけど、期待していたほど良くはなかったからね。今はアブダビを楽しみにしている。今回の結果を基にして、前進を続けなければならない」
8位 ルーベンス・バリチェロ (ブラウンGP)
9位 ヘイキ・コバライネン (マクラーレン)
「リザルトには現れていないが、今日はいいレースだったと思う。燃料ホースのアクシデントで、6〜7ラップ分の燃料を無駄にしてしまった。あのアクシデントがなかったら、第2スティントをもっと長く取れただろうし、前にいたライバルを出し抜くこともできたはずだ。小林(可夢偉:トヨタ)の背後を長い間走行することになった。彼と同じペースで走るのは何ら問題はなかったが、リアタイヤにデグラデーションが発生してしまい、アタックできなかった。「コンストラクターズ部門でフェラーリの前に出られて嬉しい。ピットレーンの一件がなかったら自分も貢献できていたと思うと、ちょっとした悔しさも残る。気持ちを切り換えて、アブダビの最終戦に集中したい。全開でアタックして、コンストラクターズランキング3位を確定させるのが個人的な目標だ」
10位 小林可夢偉 (トヨタ)
「厳しいレースだった。初めてのGPなので、F1で初めて経験することばかりで、学びながらの体験だった。体力的には非常に長いレースで、大変だった。完走することが目標だったので、それを達成できて嬉しいが、スタートしてからは、ポイントも狙える良いポジションにいたので、ポイント獲得を逃したのは少し残念だ。最初のスティントでのクルマは好調だったが、タイヤを交換すると、バランスが変わったように感じ、少してこずった。経験を積めば、克服できると思う。このように、今日は初レースであり、今後向上できることはいくつかあるが、今週のパフォーマンスには満足している。サポートをしてくれたチームのみんなに感謝したい」
11位 ジャンカルロ・フィジケラ (フェラーリ)
「最後列からのスタートによって、僕のレースはすでに妥協を強いられていた。そのあと、僕の前でスピンしたコバライネンとの事故もあって、芝生に行かざるを得なくなり、オープニングラップで順位を争うことの妨げになった。僕たちは1ストップ戦略を選択して、それはうまくいったけど、レースの最後の部分でソフトタイヤのグレイニングが現れて、前のクルマのペースに対抗することができなかったし、順位を失いさえした。それに加えて、KERSが気まぐれに働いていた。これまでのフェラーリの僕の経験をみると、全てが計画通りにいった週末はひとつもないので、少し取り乱していることを隠すつもりはないこれから僕たちはみんなにとって新しい会場となるアブダビに向かう。今日僕たちから逃げて行った3位を取り戻すためのを助けるために全力を尽くつもりだ」
12位 ヴィタントニオ・リウッツィ (フォース・インディア)
「長いレースだった。昨日のギアボックス根幹でグリッドの最後尾からスタートした。セーフティカー期間にソフトタイヤに変更して、それらでは長いスティントは無理だと思ったので義務を果たすために1周だけ使った。最初のスティントではハード側のコンパウンドで良いペースがあったけど、第2スティントではオーバーステアに苦しんで、ジャンカルロをパスすることができなかった。そのあと終盤にブレーキに問題が生じて、レースを妥協せざるを得なかったけど、少なくとも難しいグランプリをフィニッシュできたことは重要なことだった。雨のコンディションだと僕たちはとても競争力があったので、雨を期待していた。アブダビを楽しみにしているよ」
13位 ロマン・グロージャン (ルノー)
「良いスタートが切れたけど、そのあとグリップを失ってしまったし、タイヤに熱を入れるのが難しかった。ベストを尽くしたし、レースを通して懸命にプッシュしたけど、残念ながら十分ではなかった。レース終盤は良かったけど、レーススタートの問題のせいで13位で終えることしかできなかった」
14位 ハイメ・アルグエルスアリ (トロ・ロッソ)
「レースを完走できたことには満足している。まだ進歩していると感じているし、トラックに出るたびに学んでいる。スタートはかなり良かったし、なんとか小林をパスすることができた。でも、スタートの側が良くなかったし、ストレートで遅かったので他のマシンが僕を追い抜き始めた。そのあと、トラフィックで動けなくなってしまって、そこからのペースはずっとタフになりそうだった。クリアなトラックにいるときは速く走ることができたし、全体的に今週末は再び改善できたと感じている」
--位 中嶋一貴 (ウィリアムズ)
「スタートでは運よくいくつか順位をあげられたし、事故のあとも順位をあげることができました。リスタートのあとはかなり難しかったです。順位をキープすることができなくて、前のクルマの後ろで動けくなってしまいました。事故までは良いペースがあったので、このような結果に終わってしまって残念です」
--位 ニコ・ロズベルグ (ウィリアムズ)
「スタートは良かったし、ラインを外してで1つポジションをあげられたし、僕の前の事故をなんとか避けることができた。3番手にいたけど、そのあとセーフティーカーが戻ったリスタートでクビサが僕をオーバーテイクした。それでも僕たちには力強い戦略と競争力のあるペースがあったので4位はOKだった。だから、ギアボックスに問題が生じるまでは良さそうだった。有望な週末だったので、今回の結果は残念だ」
--位 ニック・ハイドフェルド (BMWザウバー)
「スタートは完璧ではなかったけど、とてもタイトな争いになるのはわかっていたし、トラブルから離れていた方がいいと決めた。そのあとすぐにターン2とターン5の出口でクラッシュがあった。何台かをオーバーテイクできた。彼らの中でロマン・グロージャンは本当にフェアじゃなかったね。フロントウイングを失くかもしれないと心配だった。彼を追い抜いたあと、セバスチャン・ベッテルとのギャップを縮めたけど、彼をオーバーテイクすることはできなかった。そのあと僕は1回目のピットストップをすることになっていた。クルマの速さを不思議に思っていたら、すぐに燃料をセーブするように連絡を受けたし、多くの燃料をセーブしたけど遅すぎた。ターン8でガス欠になった。少なくとも今日チームが満足できる結果が得られたのはは良いことだ」
--位 エイドリアン・スーティル (フォース・インディア)
「スタートは完璧だった。キミが外側から僕をオーバーテイクして1つ順位を失った。次のコーナーに向けて順調だったけど、キミがウェバーにヒットしてフロントウィングを失った。僕はコーナーで彼に続いていたけど、そのあと突然リアに当てられて、マシンのコントロールを失った。曲がろうとしていたトゥルーリが外側にいたんだ。スペースがなかったので本当に馬鹿げた行動だ。僕には彼がまったく見えなかった。その時点では価値のなかったことだし、僕はグラベルに行ってしまい、あまりに速くレースが終わってしまった。ヤルノは激怒していて僕のミスだと言ったけど、僕に起こったことを彼に話したよ。でも終わったことだし、彼はちょうどそれに対処しているよ」
--位 ヤルノ・トゥルーリ (トヨタ)
「表彰台を充分狙えたので、今日の出来事には、非常にフラストレーションを感じている。1周目に(キミ・)ライコネンと競っていた(エイドリアン・)スーティルは、第4コーナーを非常にゆっくり走っていた。内側にスーティルがいたので、僕は外側のラインを取ったが、彼は僕をどんどん外に押し出した。結局、僕は芝の上に乗り、クルマをコントロールすることができなくなり、高速で壁にクラッシュした。我々2台ともコーナーを回る充分なスペースがあったと僕は思う」
--位 フェルナンド・アロンソ (ルノー)
「とても忙しい1周目だったし、残念ながら僕はそれに巻き込まれてしまった。良いスタートが切れたし、レースのために有望な戦略があったけど、残念がらスーティルとトゥルーリが接触したときに僕もフォース・インディアに当てられてしまった。僕にとって特別なトラックなので本当に残念だ。ここでのレースはいつも楽しいし、今日はポイントを獲れていたと思う」
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1ブラジルGP