F1モナコGP 結果:ダニエル・リカルドが手負いのクルマで辛勝!
2018年のF1世界選手権 第6戦 モナコGPの決勝が5月27日(日)にモンテカルロ市街地コースで行われ、ダニエル・リカルド(レッドブル・レーシング)がERSのパワーを失ったクルマでなんと耐えきり、ポール・トゥ・ウィンで勝利を手にした。
トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーが7位入賞。ブレンドン・ハートレーはレース終盤に追突されてリタイアでレースを終えた。
日曜日のモナコは曇り空。気温25℃、路面温度33℃と路面温度はやや低く、タイヤに厳しいチームにとっては若干優しいコンディションで78周のレースはスタートした。
優勝はポールポジションからスタートしたダニエル・リカルド(レッドブル・レーシング)。スタートで首位を守ってレースをリードしていたリカルドだが、28周目にパワーダウンを訴える。だが、解決策はなく、実質的に他車よりも180馬力劣るマシンでの苦しい戦い。しかし、抜きにくく、エンジンパワーがそれほど重要視ではないコース特性、そして、ミスのない完璧な走りで首位をキープ。2年前に手から零れ落ちた勝利を掴み取った。ポール・トゥ・ウィンは自身初。レッドブルの250戦目に勝利で花を添えた。チェッカーフラッグを受けた後のダニエル・リカルドの目には涙が浮かんでいた。
2位はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、3位にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が続いて表彰台を獲得。
以下、キミ・ライコネン(フェラーリ)、バルテリ・ボッタス((メルセデス)、エステバン・オコン(フォース・インディア)、ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、カルロス・サインツまでがトップ10入り。
トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーは、11番手を走行中の72周目にトンネル出口でシャルル・ルクレール(ザウバー)に追突される形でリタイアした。
■ F1モナコグランプリ レース展開
ピレリは、モンテカルロ市街地コースに今年から新たに追加された最も柔らかいコンパウドであるハイパーソフト(ピンク)を初投入。スーパーソフト(赤)、ウルトラソフト(紫)と最も柔らかいレンジの3種類のコンパウンドが選択されている。
トップ10のドライバーは全員ハイパーソフトでスタート。11グリッド以降ではセルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)とブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)がハイパーソフトを選択した以外はウルトラソフトをスタートタイヤに選んだ。
オープニングラップではポールポジションからスタートしたダニエル・リカルド(レッドブル)がトップをキープ。大きな事故もなく、トップ10内で順位に変更がないままレースは進行。
8周目、フォーメーションラップの3分前までにタイヤを装着しなかったことで10秒のストップ&ゴー・ペナルティを科せられたセルゲイ・シロトキンがペナルティを消化。
10周目、ランス・ストロールが右フロントタイヤをパンクさせてピットイン。スーパーソフトを装着してコースに復帰する。
12周目、3番手を走行していたルイス・ハミルトンがピットイン。中古のウルトラソフトに交換して6番手でコースに復帰する。
13周目にはブレンドン・ハートレー、14周目にはシャルル・ルクレールなどピットイン。続々とタイヤ交換がスタートする。
16周目、2番手を走行していたセバスチャン・ベッテルがピットイン。ウルトラソフトに交換して2番手でコースに復帰する。
17周目、トップを走行していたダニエル・リカルドがウルトラソフトに交換してトップでコースに復帰。キミ・ライコネン、バルテリ・ボッタスもこのタイミングでピットに入る。ボッタスはスーパーソフトでメルセデスは作戦をわけてきた。
20周目にはフェルナンド・アロンソがスーパーソフト、21周目にはストフェル・バンドーンがウルトラソフトに交換。マクラーレンも作戦を分けている。最後尾スタートのマックス・フェルスタッペンは入賞圏内の10番手まで上げている。
28周目、トップを走行するダニエル・リカルドが無線でパワーダウンを訴える。ERSが使用できないのか常にバックライトが点灯しており、2秒以上あったセバスチャン・ベッテルとの差は一時1秒以内にまで縮まる。仮にERSによるブーストがない場合、他車よりも180馬力少ない状態で走っていることになる。
37周目、ピエール・ガスリーがピットイン。スーパーソフトで10番手でコースに復帰する。
48周目、9番手までポジションを上げていたマックス・フェルスタッペンがピットイン。ハイパーソフトを装着して11番手でコースに復帰する。
51周目、ニコ・ヒュルケンベルグがピットイン。中古のハイパーソフトに交換し、マックス・フェルスタッペンの前の10番手でコースに復帰する。これで全マシンが1回目のピットストップを完了させる。
53周目、フェルナンド・アロンソがギアボックストラブルでリタイア。今季ここまでの連続ポイント記録が途絶える。
トップでリカルドがペースに苦しんでいることで、トップ5間の差はどんどん縮まってくる。そのため、2ストップ戦略に踏み切れない。5番手のボッタス以外はウルトラソフト。タイヤとの戦いとなる。
残り10周。9番手までのドライバーが上位グループに追いつく展開となる。
残り6周。トンネル出口でシャルル・ルクレールが、ブレンドン・ハートレーに追突するカタチでクラッシュ。バーチャルセーフティカーが導入される。上位勢はステイアウト。残り4周でレースは再開される。
このバーチャルセーフティカーでピットインしたストフェル・バンドーンがベッテルの前に入ったことも助けとなり、ダニエル・リカルドが我慢のレースで優勝。2年前の雪辱を果たした。
関連:【動画】 F1モナコGP 決勝ハイライト
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1モナコGP
トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーが7位入賞。ブレンドン・ハートレーはレース終盤に追突されてリタイアでレースを終えた。
日曜日のモナコは曇り空。気温25℃、路面温度33℃と路面温度はやや低く、タイヤに厳しいチームにとっては若干優しいコンディションで78周のレースはスタートした。
優勝はポールポジションからスタートしたダニエル・リカルド(レッドブル・レーシング)。スタートで首位を守ってレースをリードしていたリカルドだが、28周目にパワーダウンを訴える。だが、解決策はなく、実質的に他車よりも180馬力劣るマシンでの苦しい戦い。しかし、抜きにくく、エンジンパワーがそれほど重要視ではないコース特性、そして、ミスのない完璧な走りで首位をキープ。2年前に手から零れ落ちた勝利を掴み取った。ポール・トゥ・ウィンは自身初。レッドブルの250戦目に勝利で花を添えた。チェッカーフラッグを受けた後のダニエル・リカルドの目には涙が浮かんでいた。
ダニエル・リカルドが初ポールポジションを獲得した2016年のF1モナコGPでは、ウェットからドライへの変化する難しいコンディションのなかでレースをリードするも、ドライタイヤへ交換するためにピットへと入った際にタイヤが用意されていないというミスがあり大きくタイムロス。2位に甘んじていた。
2位はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、3位にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が続いて表彰台を獲得。
以下、キミ・ライコネン(フェラーリ)、バルテリ・ボッタス((メルセデス)、エステバン・オコン(フォース・インディア)、ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、カルロス・サインツまでがトップ10入り。
トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーは、11番手を走行中の72周目にトンネル出口でシャルル・ルクレール(ザウバー)に追突される形でリタイアした。
2018年 第6戦 F1モナコGP 決勝 結果
順位 | No | ドライバー | チーム |
---|---|---|---|
1 | 3 | ダニエル・リカルド | レッドブル |
2 | 5 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ |
3 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス |
4 | 6 | キミ・ライコネン | フェラーリ |
5 | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス |
6 | 31 | エステバン・オコン | フォース・インディア |
7 | 10 | ピエール・ガスリー | トロロッソ・ホンダ |
8 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | ルノー |
9 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル |
10 | 55 | カルロス・サインツ | ルノー |
11 | 9 | マーカス・エリクソン | ザウバー |
12 | 11 | セルジオ・ペレス | フォース・インディア |
13 | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース |
14 | 2 | ストフェル・バンドーン | マクラーレン |
15 | 8 | ロマン・グロージャン | ハース |
16 | 35 | セルゲイ・シロトキン | ウィリアムズ |
17 | 18 | ランス・ストロール | ウィリアムズ |
18 | 28 | ブレンドン・ハートレー | トロロッソ・ホンダ |
19 | 16 | シャルル・ルクレール | ザウバー |
14 | フェルナンド・アロンソ | マクラーレン |
■ F1モナコグランプリ レース展開
ピレリは、モンテカルロ市街地コースに今年から新たに追加された最も柔らかいコンパウドであるハイパーソフト(ピンク)を初投入。スーパーソフト(赤)、ウルトラソフト(紫)と最も柔らかいレンジの3種類のコンパウンドが選択されている。
トップ10のドライバーは全員ハイパーソフトでスタート。11グリッド以降ではセルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)とブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)がハイパーソフトを選択した以外はウルトラソフトをスタートタイヤに選んだ。
オープニングラップではポールポジションからスタートしたダニエル・リカルド(レッドブル)がトップをキープ。大きな事故もなく、トップ10内で順位に変更がないままレースは進行。
8周目、フォーメーションラップの3分前までにタイヤを装着しなかったことで10秒のストップ&ゴー・ペナルティを科せられたセルゲイ・シロトキンがペナルティを消化。
10周目、ランス・ストロールが右フロントタイヤをパンクさせてピットイン。スーパーソフトを装着してコースに復帰する。
12周目、3番手を走行していたルイス・ハミルトンがピットイン。中古のウルトラソフトに交換して6番手でコースに復帰する。
13周目にはブレンドン・ハートレー、14周目にはシャルル・ルクレールなどピットイン。続々とタイヤ交換がスタートする。
16周目、2番手を走行していたセバスチャン・ベッテルがピットイン。ウルトラソフトに交換して2番手でコースに復帰する。
17周目、トップを走行していたダニエル・リカルドがウルトラソフトに交換してトップでコースに復帰。キミ・ライコネン、バルテリ・ボッタスもこのタイミングでピットに入る。ボッタスはスーパーソフトでメルセデスは作戦をわけてきた。
20周目にはフェルナンド・アロンソがスーパーソフト、21周目にはストフェル・バンドーンがウルトラソフトに交換。マクラーレンも作戦を分けている。最後尾スタートのマックス・フェルスタッペンは入賞圏内の10番手まで上げている。
28周目、トップを走行するダニエル・リカルドが無線でパワーダウンを訴える。ERSが使用できないのか常にバックライトが点灯しており、2秒以上あったセバスチャン・ベッテルとの差は一時1秒以内にまで縮まる。仮にERSによるブーストがない場合、他車よりも180馬力少ない状態で走っていることになる。
37周目、ピエール・ガスリーがピットイン。スーパーソフトで10番手でコースに復帰する。
48周目、9番手までポジションを上げていたマックス・フェルスタッペンがピットイン。ハイパーソフトを装着して11番手でコースに復帰する。
51周目、ニコ・ヒュルケンベルグがピットイン。中古のハイパーソフトに交換し、マックス・フェルスタッペンの前の10番手でコースに復帰する。これで全マシンが1回目のピットストップを完了させる。
53周目、フェルナンド・アロンソがギアボックストラブルでリタイア。今季ここまでの連続ポイント記録が途絶える。
トップでリカルドがペースに苦しんでいることで、トップ5間の差はどんどん縮まってくる。そのため、2ストップ戦略に踏み切れない。5番手のボッタス以外はウルトラソフト。タイヤとの戦いとなる。
残り10周。9番手までのドライバーが上位グループに追いつく展開となる。
残り6周。トンネル出口でシャルル・ルクレールが、ブレンドン・ハートレーに追突するカタチでクラッシュ。バーチャルセーフティカーが導入される。上位勢はステイアウト。残り4周でレースは再開される。
このバーチャルセーフティカーでピットインしたストフェル・バンドーンがベッテルの前に入ったことも助けとなり、ダニエル・リカルドが我慢のレースで優勝。2年前の雪辱を果たした。
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