F1 ルノーF1
ルノーF1は、アップグレード版“Cスペック”エンジンがモンツァで0.3秒の改善をもたらずはずだと考えているが、ワークスルノーは今週末のF1イタリアGPでは新スペックを使用する予定はない。

今週末のF1イタリアGPでは、レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーはダニエル・リカルドがグリッドペナルティと引き換えにルノーの新スペックエンジンを金曜フリー走行で試し、結果次第ではマックス・フェルスタッペンにも投入する計画であることを明らかにしている。

しかし、ルノーはまだ“Cスペック”エンジンの信頼性に懸念を抱いており、早期に導入するリスクを冒すつもりはないとしている。

ルノーのエンジンテクニカルディレクターを務めるレミ・タフィンは、もうひとつのカスタマーであるマクラーレンもルノーに倣ってアップグレード導入を急がないことを明らかにしている。

「Cスペックは、現在のBスペックエンジンの進化版だ。はるかに強力だ」とレミ・タフィンは説明する。

「逆に現世代ほど信頼性を維持できない可能性がある。それ故、各チームによって異なる選択肢がある」

「使用される燃料次第で、モンツァのようなサーキットでの予選では1周あたり0.3秒のパワーゲインが得られるだろう。それは大きな前進だ」

レミ・タフィンは、レッドブル・レーシングは“チャンピオンシップで彼らの後ろにいるチームを心配することなくパフォーマンスを優先させるポジションにいる”ため、新しいエンジンを使用することができると述べた。

コンストラクターズ選手権3位のレッドブル・レーシングは、2位のフェラーリから112ポイント差をつけられているが、4位のルノーとの差も166ポイントある。

一方、ルノーは5位のハースに6ポイント差まで迫られている。また、現在52ポイントのマクラーレンは6位を維持するためのプレッシャーを受けている。トロロッソ・ホンダとは22ポイント差であり、先週末のF1ベルギーGPでは新生フォースインディアが1レースだけで18ポイントを獲得している。

しかし、レミ・タフィンは、F1イタリアGPでルノーはまだ攻撃することは可能だと語る。前戦ベルギーGPでのクラッシュによって10グリッド降格ペナルティを科せられているニコ・ヒュルケンベルグはBスペックの新品を投入する可能性があり、カルロス・サインツもフレッシュなパワーユニットでスタートする。

レミ・タフィンは「我々には非常にマイレージの低いパワーユニットがあり、予選では現在の最もアグレッシブなモードで最大のパワーを得ることができるだろう」とコメント。

また、レミ・タフィンは、ルノーのカスタマーチームが、今シーズン序盤にようやく導入されたアップグレード版のMGU-Kを導入することを引き続き避けている理由について詳しく語った。

レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、F1ハンガリーGPで旧型MGU-Kが故障し、レッドブルからルノーへの大きな非難へと繋がったが、それでも新しいコンポーネントの導入は避けている。

レミ・タフィンは、問題が発生して以来、ルノーは“2つのカスタマーが使用しているバージョンのMGU-Kが信頼性を確保できるように開発を行った”と説明した。

「現時点でこのバージョンを使っているのはルノーチームだけだ」とレミ・ラフィンはコメント。

「マクラーレンとレッドブルは、それを統合するために必要な変更を加えることを望んでいない」

「彼らは明確に特定された信頼性のリスクを冒すことを選択した」

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カテゴリー: F1 / ルノーF1チーム