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ルノー・スポーツF1のマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、レッドブル・レーシングとのパートナーシップ解消によって、レッドブルの“常軌を逸した”な要求から解放され、F1エンジンプロジェクト、そして自身のワークスチームに集中することを可能になると考えている。

レッドブル・レーシングとルノーは、4年連続でドライバーズとコンストラクターズの両方の選手権を連覇する成功を収めた。

しかし、F1パワーユニット時代になってからの4年半でレッドブルは11勝しか挙げられておらず、メルセデスとフェラーリのパワーアドバンテージに匹敵できないことでその関係は歪んでいった。

レッドブル・レーシングは、今シーズン限りで14年にわたるルノーとのパートナーシップに終止符を打ち、来季から姉妹チームのトロロッソに続き、ホンダとのワークスパートナーシップを開始する。

シリル・アビテブールは、ワークスチームではなくレッドブル・レーシングの空力への要求に合わせることでルノーの仕事は妥協を強いられていたと述べ、パートナーシップの解消を残念なことではあるが、ルノーはそこから利益を得ることができると考えている。

「率直に言って、マクラーレン、ファクトリーチーム、レッドブルとの間で妥協を見つけなければならず、多くの失い、混乱を招くことがあった」とシリル・アビテブールはコメント。

「我々はうまく協力していく方法を非常にわかっていた。プロセスは確立されており、コミニュケーションラインも確立されていた」

「その一方で、レッドブルはかなり大きなチームであり、高い期待を持った非常に要求の厳しいチームだ。彼らの要求とプライオリティとの間で妥協を強いられることで、我々のスタッフにさらなる努力が必要なときもあった。それはエンジン/シャシーの統合に関するエンストンの望みを考えれば当然のことだった」

「我々はしばしば彼らの要求を管理することに時間をエネルギーを費やしてきた。時にはそれが少し常軌を逸していることもあった。これで自分たちに集中してくことができるようになるだろう。そこが本質的に変化していく部分だ」

レッドブル・レーシングは、エイドリアン・ニューウェイの技術リーダーシップの元、空力パフォーマンスに重点を置いており、約10年間、F1で最強のシャシーを構築してきた。また、ルノーは、レッドブル・レーシングが、ワークスチームとマクラーレンが使用するBP/カストロールの燃料・オイルではなく、独自にエクソンモービルの燃料とオイルを使用していたため、エンジン開発においても特別なテストを組み込む必要があった。

シリル・アビテブールは、来シーズンから3チームではなく2チームにパワーユニット供給先が減少することのインパクトは“大したものではない”と語り、レッドブル・レーシングの空力作業は、ルノーよりも優れた部分はあったものの、“エンジンサプライヤーの視点としては偏った”要求を促してきたと述べた。

「我々もそれは理解しており、パフォーマンスの包括的な最適化を目指している。だが、ひとつの最適化と他の最適化の妥協点を見つけることは常に大きなチャレンジだ」

「実際にそれが問題を引き起こすこともあった。そのような状況は時間とともに改善された。最悪の時期は2014年だ。我々はクーリングに関してまったくうまくいってなかった」

「我々はしばしばエキゾーストのポジションについて議論していた。レッドブルを見て、ルノーを見れば、クルマの空力が異なっているのがわかるだろう。レッドブルの方がはるかに優れていた。それは明らかだ。エンジン側として大きなチャレンジだった」

かつてのチャンピオンチームであるルノーは、今季ポジティブなシーズンのスタートを切っており、時間をかけてワークスチームの仕事に集中することができれば、トップ3に挑戦するポテンシャルを秘めている。また、レッドブルに派遣していたトラックサイドエンジニアの配置を含め、今年からカスタマーとなったマクラーレンとは“オープンな対話”を通して、クルマのためのエンジンを開発することに焦点を当てていくと述べた。

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カテゴリー: F1 / ルノーF1チーム / レッドブル・レーシング